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今年5月8〜10日にかけて開催された、「中東およびその隣接地域の下部・中部旧石器時代」というシンポジウムにおける報告の要約です(P22)。シリアでは少なくとも過去150万年間人類が存在しており、下部旧石器時代にまでさかのぼりますが、この時代の遺跡はシリアで多数発見されています。 シリア中央における最古の石器文化はオルドヴァンと似ており、多数の加工されていない剥片・礫器などが認められます。オロンテスおよびユーフラテス川の流れる谷間においては、アフリカの下部アシューリアンとの類似が認められ、古風な両面体(両面加工石器)の存在により特徴づけられます。 中部アシューリアンは松山/ブリュンヌ地磁気逆転(78万年前頃)の前に始まります。この期間、両面体はサイズが大きくなるとともに、数も増加する傾向にあります。アシューリアン最後の段階となる上部アシューリアンは、60〜50万年前頃に始まります。上部アシューリアンはシリア全土にわたって存在しています。 下部〜中部旧石器時代への移行は、35万年前頃に起こります。この移行は、ヤブルディアンのような剥片文化、またはフンマリアンもしくはプレオーリナシアンのような石刃文化として特徴づけられます。この下部〜中部旧石器時代への移行期については、ルヴァロワ技術の発生についての解明という問題があります。また、こうした変化の要因が、文化・環境・機能のいずれなのか、あるいはそれ以外なのかという問題も残されています。 参考文献: Muhesen S, and Tensorer LJM.(2008): The Lower Paleolithic in Syria. The Lower and Middle Palaeolithic in the Middle East and Neighbouring Regions. |
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