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最古の極北地住民と現代のイヌイット系との母系での不連続性を指摘した研究(Gilbert et al.,2008B)が、オンライン版で先行公開されました。まだ要約しか読んでいませんが、印刷されたら国会図書館で全文を閲覧してプリントアウトしようと思います。 グリーンランド最古の文化は、サカック文化(グリーンランド南部、前2500〜前800年頃)とインディペンデンスI文化(グリーンランド北部、前2400〜前1300年頃)とされています。この研究では、4500〜3500年前頃のサカック文化圏の住民の凍った髪からミトコンドリアDNAが抽出され、分析されました。 その結果、このサカック文化民のミトコンドリアDNAはハプログループD2a1に分類されました。サカック文化民のミトコンドリアDNAは、現代のアメリカ先住民やネオ・エスキモー(この研究ではイヌイット系を指していると思われます)とは異なっており、現代アレウト族(アリュート族、アリューシャン列島の先住民)やシベリアのシレンニキに住むユピック族(アラスカ中部以西のエスキモー)と密接な関連があったことになります。 このことが示唆しているのは、新世界の北極端への最初の移住者はベーリング海地域の集団に由来し、少なくとも母系では、直接的には現在のアメリカ大陸先住民やイヌイット系の祖先集団に起源があるわけではない、ということです。現在のイヌイット集団は、後にアメリカ大陸から移住してきたと考えられます。ただ、この研究結果はじゅうらいの考古学の枠組みを大きく変えることになるので、全貌の解明には古代のDNAをさらに詳しく分析する必要がある、と著者たちは警告しています。 参考文献: Gilbert MTP. et al.(2008B): Paleo-Eskimo mtDNA Genome Reveals Matrilineal Discontinuity in Greenland. Science, 320, 5884, 1787-1789. http://dx.doi.org/10.1126/science.1159750 |
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