雑記帳

アクセスカウンタ

zoom RSS 馬の家畜化の起源

<<   作成日時 : 2009/03/11 00:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 2 / コメント 0

 馬の家畜化について論じた研究(Outram et al., 2009)が報道されました。この研究によると、現在の北カザフスタン地域で5700〜5100年前に栄えたボタイ文化から、現時点では最古となる確実な馬の家畜化の証拠が得られたそうです。交通・経済・軍事面などで、馬の家畜化が人類の歴史に大きな影響を与えたことは言うまでもありませんが、その起源の確実な証拠となると、検出が困難なのが現状と言うべきでしょう。そうした意味で、この研究はたいへん貴重だと思います。

 この研究によると、ボタイ文化における馬の家畜化の証拠として、次の3点が挙げられるそうです。1点目は、ボタイ文化の馬の骨が、旧石器時代の野生馬のそれではなく、青銅器時代の家畜馬のそれと類似していることです。2点目は、ボタイ文化の複数の馬の歯に、轡がつけられていたことを示す形跡が認められたことです。3点目は、ボタイ文化の陶器の破片から得た同位体データにより、陶器に付着した脂肪が貯蔵されていた馬乳のものだ、と判明したことです。このように複数の証拠がそろったことから、遅くとも5700〜5100年前には、馬の家畜化が行なわれていたことはほぼ確実だと思います。


参考文献:
Outram AK. et al.(2009): The Earliest Horse Harnessing and Milking. Science, 323, 5919, 1332-1335.
http://dx.doi.org/10.1126/science.1168594

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
野生の馬はもう存在していなかった
 これは2月26日分の記事として掲載しておきます。馬の古代ゲノムを解析・比較した研究(Gaunitz et al., 2018)が報道されました。AFPでも報道されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。馬の家畜化については議論が続いていますが、5700〜5100年前頃となる、カザフスタン北部のボタイ(Botai)文化が、馬の家畜化の確実な証拠としては最古になる、との見解が提示されています(関連記事)。ボタイ遺跡の動物の骨の95%以上は馬で、馬の利用に特化した生活様式だったよ... ...続きを見る
雑記帳
2018/02/25 21:12
インド・ヨーロッパ語族の拡散の見直し
 おもに5500〜3500年前頃となる、内陸アジアとアナトリア半島の74人の古代ゲノムの解析結果と比較を報告した研究(Damgaard et al., 2018)が報道されました。『サイエンス』のサイトには解説記事が掲載されています。この研究はオンライン版での先行公開となります。インド・ヨーロッパ語族の拡散については複数の仮説が提示されていますが、有力なのは、ポントス-カスピ海草原(中央ユーラシア西北部から東ヨーロッパ南部までの草原地帯)の遊牧民集団の拡散にともない、インド・ヨーロッパ語族... ...続きを見る
雑記帳
2018/05/11 18:38

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
馬の家畜化の起源 雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる