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zoom RSS 東ティモールにおける42000年前頃の遠洋漁業の痕跡

<<   作成日時 : 2011/11/26 00:00   >>

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 42000年前頃の人類の海洋技術についての研究(O’Connor et al., 2011)が報道されました。この研究でも指摘されているように、人類の海洋技術、とくに長距離航海について、それがいつ始まったかという指標になるのは、オーストラリア大陸への植民開始の時期です。オーストラリアへの最初の植民の時期については、まだ確定したとは言いがたい状況なのですが、この研究では、50000年前までに人類がオーストラリア大陸へと到達していた、との前提で議論が展開されています。

 この研究では、オーストラリアへの最初の植民時期の他に、人類の長距離航海の指標となる痕跡が、東ティモールのジェリマライ遺跡で発見された、と主張されています。ジェリマライ遺跡は、現在では海岸から1〜2km、標高50〜100mの地点にあり、マグロのような遠海魚も含むさまざまな種類の42000年前頃の魚や、1万数千年以上前と推定される、貝製の釣り針などが発見されており、これは現時点では、明確な証拠のあるものとしては世界最古の釣り針になる、とされています。こうしたことからこの研究では、当時の東ティモールの住民は遠洋漁業をしており、それには高度な計画と海洋技術が必要だった、と指摘されています。

 この研究では、42000年前頃の遠洋漁業の担い手が現生人類(ホモ=サピエンス)であることは自明とされているようですが、人骨の共伴はないようです。もっとも、42000年前頃の東ティモールの人類となると、ほぼ確実に現生人類でしょうが、ティモール島の近くにフローレス島があるのは気になります。更新世末期にフローレス島にいたホモ=フロレシエンシスが遠洋漁業をしていた可能性はきわめて低いと思いますが、ティモール島の現生人類が遠洋漁業を行なっていたとすると、恒常的に長距離航海をしていた可能性が高いでしょうから、フロレシエンシスと現生人類との接触もあったのではないか、と想像したくなります。


参考文献:
O’Connor S, Ono R, and Clarkson C.(2011): Pelagic Fishing at 42,000 Years Before the Present and the Maritime Skills of Modern Humans. Science, 334, 6059, 1117-1121.
http://dx.doi.org/10.1126/science.1207703

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