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zoom RSS アフリカにおける農耕民と採集狩猟民との関係

<<   作成日時 : 2014/02/06 00:00   >>

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 アフリカにおける農耕民と採集狩猟民との関係についての研究(Patin et al., 2014)が公表されました。この研究では、サハラ砂漠以南のアフリカにおける農耕民と採集狩猟民の関係が集団遺伝学的に調べられました。アフリカ中西部では5000年前頃に農業が始まり、サハラ砂漠以南のアフリカ全体で農耕型生活様式が拡大していきました。しかし、採集狩猟民として生活し続けた集団も存在します。この研究によると、農耕民と採集狩猟民との間の遺伝子流動は過去1000年間に限られていたことが判明したそうです。この研究は、両集団間の相互作用が道具や植物栽培技術といった社会経済的発想に限定されていたことを示唆しています。また、現在の農耕民集団は農業の開始前から人口が増加していたと推定され、人口増加は農業の出現によるものとは言えない、ともこの研究は示唆しています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


【進化】熱帯雨林の狩猟採集民に対する農業の影響
 アフリカにおいて農耕民と農耕民が持ち込んだ農業が熱帯雨林の狩猟採集民に与えた影響を調べた研究の結果を報告する論文が掲載される。今回の研究は、農業が熱帯雨林の狩猟採集民と農耕民の集団に与えた影響を明らかにし、この2つの集団の間で最近起こった遺伝的交換を明確に示している。

 アフリカ中西部では、今からおよそ5000年前に農業が出現し、それによって、サハラ以南のアフリカ全体で、運動量の少ない農耕型生活様式の拡大が始まった。しかし、一部の熱帯雨林の狩猟採集民集団は、移動集団の生活を続けた。農業文化と技術の拡散が熱帯雨林の狩猟採集民の人口統計学的歴史に及ぼした影響の全容は、ほとんど解明されないままになっている。

 今回、Lluis Quintana-Murciたちは、サハラ以南のアフリカにおいて、現代の熱帯雨林の狩猟採集民と農耕民のゲノム規模の一塩基多型データを生成し、この2つの集団について、遺伝的多様性と集団間の進化的関係を調べた。その結果、この2集団間の遺伝子流動が、過去1000年間に限られていたことが判明した。このことは、2集団間での当初の相互作用が、社会経済的発想(例えば、道具や植物栽培技術)の交換に限定されていたことを示唆している。さらに、今回明らかになったゲノムの特徴は、アフリカでの農耕民集団の増加が農業の出現の前から起こっており、従って、農耕民の増加は農業の出現によるものとはいえないことを示唆している。



参考文献:
Patin E. et al.(2014): The impact of agricultural emergence on the genetic history of African rainforest hunter-gatherers and agriculturalists. Nature Communications, 5, 3163.
http://dx.doi.org/10.1038/ncomms4163

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