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zoom RSS 現代人の発祥地の推定(通算3000本目の記事、追記有)

<<   作成日時 : 2014/05/09 00:00   >>

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 現代人の発祥地を遺伝学的に推定する研究(Elhaik et al., 2014)が公表されました。人間の移動の流れに関する遺伝学的研究は盛んですが、個々の現代人の近い世代での発祥地を詳しく特定する研究は、これまでのところ成功しているとは言い難いようです。この研究では、正確な遺伝情報と地理情報を用いたアルゴリズムを開発し、200名の現代サルジニア人に関してはかなりの精度でそれを実現できたと報告しており、今後の研究範囲の拡大と応用が期待されます。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


遺伝:あなたの祖先はどこから来たのか
 遺伝的データを用いてヒトの地理的起源を正確に予測する方法について報告する論文が掲載される。これは、生物学的情報を利用して、対象者のDNAの起源地を世界規模で正確に予測する方法であり、高精度の遺伝的祖先検査が実現する可能性が浮上した。

 生物学では、多くの生物の起源集団を特定するための手段として遺伝情報が用いられている。ヒトの場合には、遺伝情報を用いて、ヒトが初めてアジアに移動した出アフリカという事象などの歴史上の移動や現代のヨーロッパ人の起源に関する推論が行われてきた。しかし、現代を生きる人々の発祥地を遺伝情報によって特定する研究は、あまり成功していない。実際、生物地理学的なアルゴリズムを用いることで、ヨーロッパ内で700キロメートルの精度が達成されたが、その他の地域については、精度が低いことが判明している。

 今回、Eran Elhaikたちは、ジェノグラフィック・プロジェクトのボランティア参加者が匿名で提供した正確な遺伝情報と地理情報を用いて、Geographical Population Structure(GPS)のアルゴリズムを開発した。Elhaikたちは、3組のデータセットを用いた研究で、GPSによって全世界の人々の83%の発祥地を正確に推定できることを明らかにした。また、200名のサルジニア人を対象としてGPSを検証したところ、全体の4分の1については、現在居住している村が発祥の地であり、残りの大部分の人々の発祥地が、居住村から50キロメートル以内にあることが明らかになった。Elhaikたちは、この方法が、全世界の人々の生物地理学的特性について、その発祥の国、場合によっては村まで特定できるだけの精度と威力を有し、それが、家系調査に役立ち、さらには、集団の大きさと遺伝的多様性、環境によってヒトの集団構造が形作られた過程に関する新たな考え方を促進する可能性があると考えている。



参考文献:
Elhaik E. et al.(2014): Geographic population structure analysis of worldwide human populations infers their biogeographical origins. Nature Communications, 5, 3513.
http://dx.doi.org/10.1038/ncomms4513


追記(2014年5月9日)
 昨晩更新するさいに迂闊にも気づかなかったのですが、今回の記事がこのブログの通算3000本目となります。それぞれの記事の長さに差はありますが、ブログを開始してから8年ほど、ほぼ毎日よくもこれだけ更新してきたものだと思います。一度更新をしないとそのままずるずると更新しなくなるだろうから、との考えでブログ開始当初から毎日更新するよう心掛けていたのですが、怠惰な私にしては上出来だと思います。

 ちなみに、調べてみたところ、1000本目は
http://sicambre.at.webry.info/200901/article_2.html
2000本目は
http://sicambre.at.webry.info/201109/article_29.html
でした。偶然にも、1000本目と2000本目は『太陽にほえろ!』の記事だったので、3000本目となる記事でも『太陽にほえろ!』について取り上げるつもりだったのですが、昨晩の更新のさいに不覚にも気づきませんでした。

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