雑記帳

アクセスカウンタ

zoom RSS 東南アジア島嶼部のオーストロネシア語族集団の祖先

<<   作成日時 : 2014/08/21 00:00   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 東南アジア島嶼部のオーストロネシア語族集団の祖先に関する研究(Lipson et al., 2014)が公表されました。この研究では、東南アジアのオーストロネシア語族56集団のゲノム規模での解析・比較が行なわれました。その結果、インドネシアを中心に西オーストロネシア語族集団の中には、歴史的にほぼユーラシア大陸部にのみ存在してきたオーストロアジア語族集団からの遺伝子流入が顕著に確認されました。フィリピン諸島やポリネシアのオーストロアジア語族集団には、オーストロアジア語族の大規模な遺伝的痕跡が見られません。

 この分析結果から、西部オーストロネシア語族がベトナムまたはマレー半島でオーストロアジア語族と遭遇して交雑した後、インドネシア西部に移住した、との仮説をこの研究は提唱しています。しかし一方でこの研究は、オーストロネシア語族が東南アジア島嶼部に拡散する前に、その地にはオーストロアジア語族が存在していた、という可能性も想定しています。ただ、インドネシアにはオーストロアジア語族が存在しないので、オーストロネシア語族がオーストロアジア語族と遭遇したのは、東南アジア島嶼部に到達する前だろう、とこの研究は指摘しています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


【遺伝】オーストロネシア語族集団の祖先

 東南アジア島嶼部のオーストロネシア語族集団は、現在の東南アジア大陸部の住民よりも台湾原住民に近縁なことが明らかになった。今回の研究では、遺伝的データを用いることで、オーストロネシア語族を使用する民族の集団史が再構築され、この地域での集団の混合と過去の集団移動に関する手がかりをもたらしている。

 オーストロネシア語族集団の拡大が始まったのは、約4000〜5000年前と推定されており、台湾に端を発したと考えられている。しかし、現在のオーストロネシア語族集団の祖先については、解明がほとんど進んでいない。

 今回、David Reichたちは、東南アジア島嶼部の56集団に属する人々について、ゲノム全体での遺伝的マーカーの解析を行い、遺伝的混合、つまり、遺伝的に異なる集団間で起こった遺伝子の交換について調べた。

 その結果、オーストロネシア語族を使用する人々の遺伝的要素には、台湾原住民、タイ、ニューギニアの集団など、4つの異なる起源が考えられることが明らかになった。また、この遺伝的要素のかなりの部分は、台湾に起源をたどることができるが、西オーストロネシア語族を使用する人々には、オーストロアジア語族を用いる人々の遺伝的要素が顕著に見られた。以上の結果から、オーストロネシア語族を使用する人々が、ベトナムかマレー半島を通って移住し、東南アジア大陸部のオーストロアジア語族集団と混合してから、インドネシア西部に定着した可能性が示唆されている。



参考文献:
Lipson M. et al.(2014): Reconstructing Austronesian population history in Island Southeast Asia. Nature Communications, 5, 4689.
http://dx.doi.org/10.1038/ncomms5689

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
東南アジア島嶼部のオーストロネシア語族集団の祖先 雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる