雑記帳

アクセスカウンタ

zoom RSS アメリカ大陸の結核の起源

<<   作成日時 : 2014/10/31 00:00   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 アメリカ大陸の結核の起源についての研究(Bos et al., 2014)が公表されました。現在のアメリカ大陸で見られる結核菌株はヨーロッパのそれと近縁ですが、考古学的証拠から、アメリカ大陸ではヨーロッパ人の到来前から結核菌が存在していたことが示唆されています。この研究は、ペルーで発見された1000年前頃の人骨から得た結核菌ゲノムの塩基配列を解読し、これがアシカ類やアザラシ類に適応した結核菌株に最も近縁だったことを明らかにしました。

 アシカ類やアザラシ類はアフリカで結核菌の宿主である生物種から結核に感染し、アメリカ大陸まで大西洋経由で結核菌を運び、南アメリカ大陸沿岸に住む人々がアシカ類やアザラシ類を利用したことにより、この結核菌は人間にも適応して人獣共通感染症となったものの、人間に適応した結核菌は、後にヨーロッパから持ち込まれた結核菌株に取って代わられたのだろう、との見解をこの研究は提示しています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


進化遺伝学:コロンブス以前のマイコバクテリウム属細菌のゲノムから、新世界のヒト結核の起源の1つがアシカ・アザラシ類であることが判明
進化遺伝学:南北アメリカ大陸の結核の歴史
 結核菌(Mycobacterium tuberculosis)は、ヒトの病原体として長い歴史を持つが、この不幸な関係がいつどのようにして始まったのかははっきりしていない。現在の南北アメリカ大陸で見られる結核菌株はヨーロッパの結核菌株と近縁だが、考古学的証拠から、新世界ではヨーロッパ人の到来前から結核菌が存在していたことが示唆されている。J Krauseたちは今回、ペルーで見つかった人骨から得た約1000年前の3例の結核菌ゲノムの塩基配列を解読し、ヨーロッパ人の到来前の新世界でも、この菌がヒトの病気の原因になっていたことを明らかにした。この古代のDNAは、アシカ類やアザラシ類に適応した結核菌株に最も近縁だった。著者たちは、これらの海生哺乳類がアフリカで結核菌の宿主である生物種からこの病気に感染し、海を越えてこの病気を運び、南アメリカ沿岸に住む人々に海洋資源として利用されることで、人獣共通感染症として伝播したとする仮説を立てている。その後、この結核菌株はヒトに適応したと考えられるが、やがてヨーロッパ人の到来で持ち込まれた菌株に取って代わられたのだろう。



参考文献:
Bos KI. et al.(2014): Pre-Columbian mycobacterial genomes reveal seals as a source of New World human tuberculosis. Nature, 514, 7523, 494–497.
http://dx.doi.org/10.1038/nature13591

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
アメリカ大陸の結核の起源 雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる