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zoom RSS Gary Stix「生まれながらの協力上手」

<<   作成日時 : 2014/11/16 00:00   >>

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 『日経サイエンス』2014年12月号の特集「人類進化 今も続くドラマ」(関連記事)第2部「我々はどこが違うのか」に掲載された解説です。この解説は、人間と現生種では最も人間に近縁なチンパンジーとの違いが、一般推論的な認知能力にあるのではなく、他者の意図・心理を読み取る社会的スキル(心の理論)にあるのではないか、との見解を肯定的に取り上げています。この違いが、現在の人間とチンパンジーとの在り様の大きな違いの根底にあるのではないか、というわけです。

 他者の心を読むことはチンパンジーにもある程度は可能ですが、チンパンジーの場合はそれが競争的な局面で用いられるのにたいして、人間の場合は、それが協力的に用いられることも多いのが両者の違いだ、と強調されています。これにより、集団の共通の目標を設定して認識することも可能となります。ただ、こうした見解にたいしては、役割を分担して共同狩猟を行なうこともあるチンパンジーの協力性・認知能力を過小評価しているのではないかとか、逆に、チンパンジーの一般推論的な認知能力を過大評価している、とかいった批判もあるようです。

 この解説で疑問に残ったのは、チンパンジーの暮らしは人類の系統と分岐した700万年前頃と同じだ、と述べられていることです。チンパンジーもこの700万年間進化してきたわけで、700万年前頃の祖先が現代と同じような生活形態だったのか、判断の難しいところだと思います。これは形態面でも言えることで、人類の系統と分岐した直後のチンパンジーの祖先の形態を、現生チンパンジーと無意識のうちに重ね合わせていないか、注意すべきだろう、と思います。これはまた、最初期の人類の形態を無意識のうちに現生チンパンジーと重ね合わせているのではないか、との懸念とも通じます。


参考文献:
Stix G. (2014)、『日経サイエンス』編集部訳「生まれながらの協力上手」『日経サイエンス』2014年12月号P88-96

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