雑記帳

アクセスカウンタ

zoom RSS 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』

<<   作成日時 : 2015/01/12 00:00   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 14 / コメント 0

 六一書房より2014年12月に刊行されました。2010〜2014年にかけて、文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究として「ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相:学習能力の進化に基づく実証的研究」が行なわれることは、このブログでも以前取り上げました(関連記事)。この研究計画には公式サイトが設置されており、さまざまな情報が公開されています。

 本書は、西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人─旧石器考古学からみた交替劇』(関連記事)の続編となり、研究会・シンポジウムなどにおける講演録に基づいて書き起こされた各論文を所収しています。講演録が元になっているので、文体は口語調になっていますが、新たに書き起こされているので、読みにくいということはありません。なお、後書は書き下ろしなので、文語調になっています。本書の構成は以下の通りです。


第1部:学習の先史考古学

●門脇誠二「ホモ・サピエンスの学習行動─アフリカと西アジアの考古記録に基づく考察─」

●佐野勝宏「ヨーロッパ旧人遺跡にみる学習の証拠─石器製作における技量差と子どもの石器─」

●Olaf Jöris「ネアンデルタール人の利き腕と学習行動─ドイツ、ブレーン遺跡出土中期旧石器時代削器の分析より─」

●高橋章司「翠鳥園遺跡と豊成叶林遺跡にみる新人の石器製作の学習行動」


第2部:学習の民族考古学

●西秋良宏「弓矢学習の民族考古学─パプア・ニューギニア狩猟採集社会における技量差と子どもの石器─」

●石井龍太「民族考古学からみた狩猟具の製作と学習─カメルーン南東部の槍調査成果から─」

●金子守恵「土器の製作と学習への民族考古学的アプローチ─エチオピアにおける土器のかたちと動作連鎖─」

●中園聡「「交替劇」後のホモ・サピエンスと土器」


第3部:認知、身体、学習

●松本直子「認知考古学から見た新人・旧人の学習」

●日暮泰男「ネアンデルタール人の運動能力は推定できるか?」

●山内太郎「ヒトとネアンデルタールの生活史と学習」

●西秋良宏「ネアンデルタール人の成長と学習─子供期仮説をめぐって─」


●西秋良宏「旧人・新人の学習行動をめぐる諸問題─あとがきにかえて─」


 各論文は充実した内容なので、それらをまとめてこのブログで単独の記事として取り上げるのは難しいと判断し、各論文を個別に取り上げることにします。各記事からはこの記事へトラックバックを送り、この記事がまとめ的な記事として機能するようにします。


参考文献:
西秋良宏編(2014A)『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』(六一書房)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(14件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
門脇誠二「ホモ・サピエンスの学習行動─アフリカと西アジアの考古記録に基づく考察─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、現生人類(Homo sapiens)と「旧人」との学習行動に違いがあったのかという問題について、アフリカを中心に西アジアとヨーロッパも対象として考古記録を検証しています。本書で検証の対象になっている「旧人」は、基本的にはネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)です。本論文には、著者の以前の著書(関連記事)でも掲載されていたアフリカとレヴァントの石器製作伝統編年表の改訂版... ...続きを見る
雑記帳
2015/01/19 00:00
佐野勝宏「ヨーロッパ旧人遺跡にみる学習の証拠─石器製作における技量差と子どもの石器─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、石器製作の痕跡からネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の学習行動を読み取っていくための方法論を提示しています。ヨーロッパの旧石器時代における石器製作伝統の継承およびそれを判別するための石器群の緻密な区分に関しては、まず間違いなく現生人類(Homo sapiens)が担い手である上部旧石器時代後期〜晩期の石器群についての詳細な研究がある一方で、ネアンデルタール人(もし... ...続きを見る
雑記帳
2015/01/20 00:00
Olaf J&#246;ris「ネアンデルタール人の利き腕と学習行動」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、オラフ=イェリス(Olaf J&#246;ris)氏による講演録の一部加筆訂正を本書の編者の西秋良宏氏が翻訳したものです。原題は“Evidence for Neanderthal hand-preferences from the late Middle Paleolithic site of Buhlen,Germany─insights into Neanderthal learning ... ...続きを見る
雑記帳
2015/01/22 00:00
高橋章司「翠鳥園遺跡と豊成叶林遺跡にみる新人の石器製作の学習行動」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、大阪府羽曳野市にある後期旧石器時代の石器製作址である翠鳥園遺跡の分析を中心に、鳥取県大山町にある同じく後期旧石器時代の豊成叶林遺跡(翠鳥園遺跡より古く、放射性炭素年代測定法では較正年代で3万年前頃)との比較から、現生人類(Homo sapiens)に共通しているかもしれない学習行動を検証していきます。 ...続きを見る
雑記帳
2015/01/26 00:00
西秋良宏「弓矢学習の民族考古学─パプア・ニューギニア狩猟採集社会における技量差と子どもの石器─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、1970年代のパプアニューギニア西部のウォニエ村の狩猟採集民(正確には、狩猟採集および園耕民で、男性が狩猟を、女性が栽培・採集を行なっています)における弓矢の所持・製作・使用の事例から、弓矢学習の特徴を検証し、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の学習行動を推測するさいの手がかりを提示しています。 ...続きを見る
雑記帳
2015/01/28 00:00
金子守恵「土器の製作と学習への民族考古学的アプローチ─エチオピアにおける土器のかたちと動作連鎖─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、エチオピア西南部の定住農耕集団であるアリ人の土器製作の学習行動を検証しています。この地域は10月〜翌年3月頃までが乾季で、それ以外が雨季となります。年間降雨量は1000mm弱で、熱帯高地に属します。アリ人は人口20万人ほどで、土器製作に従事しているのは女性の職能集団です。この地域の職能集団は3つに分かれており、それぞれ婚姻関係を結ぶことと食事を共にとることが禁じられています。婚姻形態は夫方居住... ...続きを見る
雑記帳
2015/02/02 00:05
石井龍太「民族考古学からみた狩猟具の製作と学習─カメルーン南東部の槍調査成果から─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、カメルーン南東部のロミエ村における2012年7月〜8月の調査事例を中心に、槍の使用・製作・学習行動を検証しています。調査対象となったのはバカ語系ピグミー集団で、人口は3万〜4万人、乾季を中心に季節に応じた狩猟採集活動を行なっている、とのことです。この集団は森林内のキャンプを移動しながら狩猟・採集・漁撈を中心とした生業活動を営んでいたものの、近年では定住化が進んでいる、とのことです。 ...続きを見る
雑記帳
2015/02/02 00:07
中園聡「「交替劇」後のホモ・サピエンスと土器」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、人類史上大きな意義があると評価する土器製作から窺える現生人類(Homo sapiens)の認知能力・運動習慣の特徴を検証し、人類の文化変容の要因や、その速度が変わってきているように見えることや、「現代人的行動」の出現といった、人類進化史上の重要な問題への手がかりを提示しています。 ...続きを見る
雑記帳
2015/02/04 00:00
松本直子「認知考古学から見た新人・旧人の学習」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、認知考古学的観点から、現生人類(Homo sapiens)とネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の学習の違いに関して、先天的要因(基本的には遺伝子に規定される生得的な認知能力)と後天的要因(環境・社会など)とを検証していきます。 ...続きを見る
雑記帳
2015/02/06 00:00
日暮泰男「ネアンデルタール人の運動能力は推定できるか?」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、化石記録や現代人の身体・運動能力に関するデータから、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の運動能力、とくに投擲能力を推定するための方法論・データを提示しています。投槍や弓矢など飛び道具の有無がネアンデルタール人と現生人類(Homo sapiens)の運命を分けた、とする見解も提示されているので、ネアンデルタール人の投擲能力を推定することは重要と言えるでしょう。 ... ...続きを見る
雑記帳
2015/02/08 00:00
山内太郎「ヒトとネアンデルタールの生活史と学習」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、現代人の生活史に関する諸研究を参照しつつ、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の生活史を復元していこうとします。まずは現代人の生活史についてですが、以下の5期に区分されます。 ...続きを見る
雑記帳
2015/02/09 00:00
西秋良宏「ネアンデルタール人の成長と学習─子供期仮説をめぐって─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、子供期の長さの違いがネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)と現生人類(Homo sapiens)との学習の違いの決定的要因になり、両者の文化革新の速度の違いが生じたのではないか、とする「子供期仮説」を検証していきます。本論文というか本書は、子供期仮説に云う、定まったやり方を他人からそのまま学ぶこと(一方的学習)を社会学習、自分で試行錯誤したり疑問を持ったりしながら学ぶ... ...続きを見る
雑記帳
2015/02/13 00:00
西秋良宏「旧人・新人の学習行動をめぐる諸問題─あとがきにかえて─」
 西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』所収の論文です(関連記事)。本論文は、ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)と現生人類(Homo sapiens)との「交替劇」において、なぜ学習に注目するのか、改めて説明しています。それは、両集団間に存在していた文化・技術の違いが関係していたのではないか、と考えられるからです。 ...続きを見る
雑記帳
2015/02/18 00:00
西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人3─ヒトと文化の交替劇』
 六一書房より2015年3月に刊行されました。2010〜2014年にかけて、文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究として「ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相:学習能力の進化に基づく実証的研究」が行なわれることは、このブログでも以前取り上げました(関連記事)。この研究計画には公式サイトが設置されており、さまざまな情報が公開されています。 ...続きを見る
雑記帳
2015/04/18 00:00

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
西秋良宏編『ホモ・サピエンスと旧人2─考古学からみた学習』 雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる