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zoom RSS 侵入種のナミテントウの生活史

<<   作成日時 : 2015/06/16 00:00   >>

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 侵入種のナミテントウの生活史に関する研究(Tayeh et al., 2015)が公表されました。ナミテントウは世界で最も繁栄した侵入種の1つとされています。これまで侵入種に関しては、生活史が相対的に短いことに加えて、生殖開始年齢が低く、寿命が短いと考えられてきました。この研究は、さまざまな気候条件と生態学的条件の環境に侵入して適応してきたナミテントウの生活史の変化を調べることで、侵入種の戦略を検証しています。比較対象とされたのは、在来・生物的防除(100世代にわたって捕食者のいない環境で飼育し、餌を自由に摂取させます)・侵入のナミテントウの個体群です。

 このうち、生物的防除の個体群は寿命が短く、生殖寿命も短かったのですが、侵入種はより多くの資源を生殖に投下し、寿命が長く、長期間にわたって生殖を続けました。より長い期間にわたって生殖を試みることができるので、この侵入種の戦略は、いろいろな環境に対する適応である可能性がある、と指摘されています。また、生活史は急速に変化することがあり、侵入過程における生活史の変化が、侵入者が新しい環境で経験する条件によって調節されることが明らかになった、とも指摘されています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


【生態】危険分散をする侵入種のナミテントウ

 侵入種のナミテントウは生殖開始年齢が低く、かつ他の在来種より長期にわたって生殖を続けることを報告する論文が、今週掲載される。この戦略は、ナミテントウが世界で最も繁栄した侵入種の1つである理由を説明する上で役立つと考えられている。

 生活史は、生物個体が誕生してから死亡するまでに起こる一連の重要な事象(例えば、生殖の開始と寿命)からなり、自然選択、性選択又はその両者によって形作られる。新しい環境に応じた生活史の変化を解明することは、侵入種の繁栄を解明する上で中心的な意義を有している。侵入種は、生活史が相対的に短いことに加え、生殖開始年齢が低く、寿命が短いと長い間考えられていた。ナミテントウは、これまでにさまざまな気候条件と生態学的条件の環境に侵入しており、侵入に対応した生活史の変化を研究する際の格好の材料となっている。

 今回、Benoit Faconたちは、共通の環境下におかれたナミテントウのさまざまな個体群(在来、生物的防除、侵入)の成体の生活史を比較して、侵入時の生活史の変化を調べた。生物的防除のための個体群(100世代にわたって捕食者のいない環境で飼育され、餌を自由に摂取した個体群)は寿命が短く、生殖寿命も短かったが、侵入種は、より多くの資源を生殖に投下し、寿命が長く、長期間にわたって生殖を続けた。その結果、より長い期間にわたって生殖を試みることができるので、この侵入種の戦略は、いろいろな環境に対する適応である可能性がある。今回の研究では、生活史が急速に変化することがあり、侵入過程における生活史の変化が、侵入者が新しい環境で経験する条件によって調節されることが明らかになった。



参考文献:
Tayeh A. et al.(2015): Biological invasion and biological control select for different life histories. Nature Communications, 6, 7268.
http://dx.doi.org/10.1038/ncomms8268

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