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zoom RSS 慢性痛の性差

<<   作成日時 : 2015/07/30 00:06   >>

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 慢性痛の性差に関する研究(Sorge et al., 2015)が公表されました。脊髄にある免疫細胞の一種である小膠細胞(ミクログリア)の活性化が慢性痛の発生に重要な段階である、と明らかにされています。この研究は、マウスでのミクログリア機能の減少は痛みの減少をもたらしたものの、それは雄でのことであり、雌では痛み行動への影響がなかったことを示しました。またこの研究は、この性差が雄性ホルモンであるテストステロンの存在と関連しており、雌マウスでの慢性痛の発生にはB細胞とT細胞という異なる免疫細胞がミクログリアの代わりに関与していることを明らかにしました。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


慢性痛に性の格差

 マウスでは慢性痛に関わる免疫細胞の種類が雌雄で異なるという報告が、今週のオンライン版に掲載される。この知見がヒトにも適用されるなら、性別に合わせた慢性痛治療の調整が必要かもしれない。

 動物モデルでは、脊髄にあるミクログリア(小膠細胞、免疫細胞の一種)の活性化が慢性痛の発生に重要な段階であるとするさまざまな系統の証拠が確立されている。Jeffrey Mogilたちは、マウスでミクログリアを失わせるか阻害するかすると、炎症性の痛みもしくは神経外傷による痛みを誘導した後での侵害刺激に対する応答閾値が増加することを確認した。

 ただし、Mogilたちは、ミクログリアの関与は性特異的であることも発見している。雄でのミクログリア機能の減少は予想どおり痛みの減少という結果をもたらしたが、雌マウスでは痛み行動におよぼすいかなる影響も示さなかった。この性差は雄性ホルモンであるテストステロンの存在と関連しており、追加の実験で、雌マウスでの慢性痛の発生にはB細胞とT細胞という異なる免疫細胞がミクログリアの代わりに関与していることが明らかになった。今回の発見は、痛みの研究において雄マウスは雌の代用にできないことを示唆するもので、ミクログリアに付随する機能を標的とする鎮痛剤の臨床試験に影響を与える可能性がある。



参考文献:
Sorge RE. et al.(2015): Different immune cells mediate mechanical pain hypersensitivity in male and female mice. Nature Neuroscience, 18, 8, 1081–1083.
http://dx.doi.org/10.1038/nn.4053

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