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zoom RSS 高畑尚之「進化と人間 その普遍性と個別性」

<<   作成日時 : 2017/07/14 00:00   >>

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 『現代思想』2017年6月号の特集「変貌する人類史」に掲載された論文です。本論文は、生物進化史のなかに人類の進化を位置づけています。当然のことと言えるかもしれませんが、私のような非専門家は、どうしても人間中心主義に陥りやすく、人間の進化を特別なものとして考えがちでしょうから、生物の一種としての人間を強調することは必要だと思います。本論文はこのような観点から、生命の歴史は成功物語というよりは絶滅史だと指摘しており、人類の繁栄と存続が必然とはとても言えないことがよく了解されます。

 本論文は、単独で生きている生物はおらず、共に生き、相互依存していることの方が普遍的であり、近年では人間の腸内細菌の研究が盛んだ、と指摘しています。人間と細菌の共生については、一般にはまだ知られていないことも多いでしょうから(私もほとんど知りません)、こうした観点の提示は重要だと思います。腸内細菌叢に関しては、病気や体質だけではなく、性格との関係も話題になっているそうです。この分野の今後の研究の進展が大いに期待されます。

 生物の進化が場当たり的であることを強調しているのも本論文の特色で、これも重要な観点だと思います。本論文はその具体例として、人間も含む霊長類がビタミンCを合成できなくなったことを挙げています。ビタミンCを合成できなくても食物から容易に入手できる環境では、ビタミンCを合成しないことで消費エネルギーを節約できることが適応的だったかもしれない、というわけです。しかし、それが新鮮な植物を入手しにくい環境では、壊血病をもたらします。


参考文献:
高畑尚之(2017)「進化と人間 その普遍性と個別性」『現代思想』第45巻12号P66-78(青土社)

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