ネアンデルタール人の成長速度

 これまで歯の分析から、ネアンデルタール人は現生人類と比較して成長が早く(それどころか、サピエンスとの共通祖先種と考えられるハイデルベルゲンシスよりも早いとされていました)、小児期が短かったとされていたのですが、改めてネアンデルタール人の臼歯を分析し、英国人・アフリカ南部の人々・アラスカのイヌイット(紀元500年の遺体から現代人まで)という三つの現生人類集団と比較したところ、成長速度が現生人類と変わらなかった、との論文が発表され、報道されました。

 現生人類のアフリカ単一起源説が優勢となり、ネアンデルタール人のミトコンドリアDNAが分析されて現生人類とはかなり異なることが判明してからというもの、ネアンデルタール人がいかに現生人類とは異なっているかということが強調されるようになり、それはしばしば、ネアンデルタール人が現生人類よりも生存競争に関わる重要な資質において劣っている、ということを意味したのですが、こうした傾向には行き過ぎの面があったのかもしれません。
 その反動と言うべきなのか、今年はネアンデルタール人の「復権」を後押しする研究が目立ったように思うのですが、この研究もそうしたものの一つと言えるように思われます。

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