フロレシエンシスは新種の人類

 今日行なわれた川崎記念は、リアルタイムで見られず、動画もまだ見ていないので、回顧は明日以降に掲載し、今日はフロレシエンシスについての新情報を掲載します。

 21世紀になってインドネシア領フローレス島の更新世の地層から発見された人骨群については、このブログでもたびたび紹介しているように、
http://sicambre.at.webry.info/200612/article_28.html
新種の人類なのか、それとも小頭症の現生人類なのかということをめぐって、激論が展開されていますが、小頭症の現生人類ではないとの報道がありました(フロリダ州立大学の人類学部門長のディーン=フォーク氏による研究は、『全米科学アカデミー紀要』に掲載されます)。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/6311619.stm
http://www.msnbc.msn.com/id/16876005/

 これは、健常な10体の現生人類・小頭症の9体の現生人類・小柄な現生人類(ピグミー族)・ほぼ完全に残っていたフロレシエンシス人骨(LB1)とを比較した研究で、それぞれの人骨をスキャンして仮想の脳の鋳型をコンピュータ上に作成し、相互に比較するというものです。
 これら21体の人骨を小頭症と健常の二つの集団に区分したところ、LB1は脳が小さい(現代人の平均値の1/3以下)にもかかわらず、健常集団に区分されました。しかし、以前から指摘されているように、LB1の脳は健常な現生人類とも異なっており、人類の新種とする見解が妥当と判断されました。

 またLB1の脳については、側頭葉が大きく、前頭葉にはひだのある大きな二つの脳回があったことが、以前の脳の鋳型の研究により判明しており、こうした派生的特徴がフロレシエンシスに高度な認識能力をもたらしていたのではないか、と推測されています。こうした脳の特徴は、他の「原始的」な特徴と対照的だ、とフォーク氏は指摘しています。
 しかし、これで論争が終結するというわけではなさそうで、LB1が小頭症の現生人類だと主張している研究者たちは、フォーク氏のこの研究にも懐疑的です。1月26日分で述べたように、
http://sicambre.at.webry.info/200701/article_27.html
LB1の発掘されたリアン=ブア洞窟で再発掘が始まるそうですから、そこでこの論争に決着をつけるような発見があることを期待しています。

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