フロレシエンシスについての報告

 先日フィラデルフィアで開催された米国自然人類学会の総会にて、フロレシエンシスについての報告があったとのことです。
http://www.physanth.org/annmeet/aapa2007/aapa2007abstracts.pdf
さすがに全部を読んではいませんが、フロレシエンシスについての報告も二件あり(P63~、P177~)、その他にも多数の興味深い報告がありそうで、読んでみて面白いものがあれば、このブログにて後日紹介しようと思います。

 フロレシエンシスについての報告の一つは、「フロレシエンシスの頭蓋と下顎の形態論」で、形態学的に、アウストラロピテクス属やエレクトスや小頭症で発達障害のオーストラロメラネシアンとの類似性が指摘され、その位置づけについて結論の出ていないフロレシエンシス人骨を、世界各地の現代人と比較したところ、発達障害の現生人類ではないことを示唆していた、というものです。ただ、フロレシエンシスが発達障害の現生人類である可能性を完全に排除するまでには至らない、とのことです。

 もう一つの報告は、フロレシエンシスと多数の現生人類の頭蓋骨との比較から、フロレシエンシス人骨は正常な現生人類の人骨の範疇には入らないことが示された、というものですが、この報告でも、フロレシエンシスが病変である可能性は除外されていません。

 どちらも、フロレシエンシスが人類の新種か否かという論争の決定打にはなりそうにありません。したがって、二ヶ月前にこのブログでも述べたように、
http://sicambre.at.webry.info/200701/article_27.html
リアン=ブア洞窟の再発掘により、ほぼ完全な頭蓋骨の残っている人骨が新たに発見されなければ、論争が決着することはなさそうです。

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