最初期の人類候補化石の分類

 20世紀末~21世紀初頭にかけて、サヘラントロプス=チャデンシス、オロリン=トゥゲネンシス、アルディピテクス=カダバという、アフリカで相次いで発見され、公表された最初期の人類(候補である)化石群の分類についての見解(Wood, and Harrison., 2011)の要約を読みました。要約と日本語サイトを読んだだけでは、この見解について的確に理解したとは言えないでしょうが、備忘録として後で役立つように、とりあえず記事を公開しておきます。

 サヘラントロプス=チャデンシス、オロリン=トゥゲネンシス、アルディピテクス=カダバと分類されている化石群は、報道や一般向け書籍でも大きく扱われたことから、今では最初期の人類として広く認知されていると思うのですが、この見解(Wood, and Harrison., 2011)では、そうした認識は危ういのではないか、と指摘されています。現在では、現生類人猿と現代人との解剖学的違いは大きいのですが、現代人につながる系統が出現したと考えられている800~400万年前頃には、ヒト科動物間の違いが概して現在より小さかったと考えられることから、サヘラントロプス=チャデンシス、オロリン=トゥゲネンシス、アルディピテクス=カダバといった最初期の人類候補とされてきた化石群は、人類系統に近いものの、おそらくは別系統ではないだろうか、とこの見解では主張されています。この問題については、今後の研究の進展を待つしかありませんが、そのためには、この年代の新たな化石をさらに発見していく必要があります。


参考文献:
Wood B, and Harrison T.(2011): The evolutionary context of the first hominins. Nature, 470, 347–352.
http://dx.doi.org/10.1038/nature09709

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