大量絶滅は進行中なのか

 現在、大量絶滅がすでに始まっているのか否か、という問題についての見解(Barnosky et al., 2011)が公表されました。生物史上、5回ほど大量絶滅があったことが知られており、直近となる6500万年前頃の白亜紀末期の5回目の大量絶滅は、大型の恐竜が絶滅したこともあって、とくによく知られていますが、現在、6回目の大量絶滅が進行中なのではないか、との主張は珍しくなく、この見解では、その主張の是非について論じられています。

 この見解では、地質学的に短い期間に地球上の生物種の75%以上が失われる、という一般的な大量絶滅の定義であれば、近年の生物種の喪失は急激で深刻なものではあるものの、まだ大量絶滅の範疇には入らない、との結論が示されています。しかしこの見解では、現在、重大な絶滅の危機に瀕しているとされる生物種が消滅すれば、世界がほどなく6回目の大量絶滅に向かうことを示す、明らかな兆候が見られるようになるだろう、とも主張されています。現在すでに大量絶滅が始まっていないとしても、ひじょうに危険な状況にあるのは間違いないでしょう。


参考文献:
Barnosky AD. et al.(2011): Has the Earth’s sixth mass extinction already arrived? Nature, 471, 51–57.
http://dx.doi.org/10.1038/nature09678

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