江夏の21球

 NHKは、NHKアーカイブスからゲストの選ぶ1作品を、シリーズわたしが選ぶあの番組」と題して3回にわたって放送するという企画を立て、その第1回は南海・ヤクルト・楽天で監督を務めた野村克也氏がゲストで、1983年1月24日に放送されたNHK特集「スポーツドキュメント・江夏の21球」が再放送されました。これは、今は亡き山際淳司氏のノンフィクション「江夏の21球」を映像化したもので、1979年11月4日の日本シリーズ第7戦を題材としています。近年では、すっかりプロ野球への関心を失ってしまいましたが、懐かしさもあって、録画して視聴しました。

 1979年11月4日の日本シリーズ第7戦は、日本プロ野球史上でもかなり有名な場面でしょうが、確かに、勝った方が優勝という日本シリーズ第7戦の1点差で迎えた9回裏で、無死満塁とされながら、スクイズを外して1点差を守り切り、広島は初の日本一になったわけですから、これほど劇的な展開はそうあるものではないでしょう。ただ、江夏投手自身も後に認めていたように記憶しているのですが、無死満塁から登板したわけではなく、捕手の悪送球もありましたが、安打と四球で招いた無死満塁でしたから、自分で播いた種を自分で刈っただけ、とも言えなくはありません。とはいえ、並みの抑え投手ならばそのまま崩れていたでしょうから、やはり当時の江夏投手の凄かったのだな、と改めて思ったものです。

 けっきょく、対戦相手の近鉄の西本監督は、監督として8回リーグ優勝を果たしながら、一度も日本シリーズでは勝てませんでしたから、今にして思うと、この時は近鉄に勝ってほしかったな、とも思います。この「江夏の21球」は、野球の技術・戦術論に偏るのではなく、控えの投手をブルペンに向かわせたことによる広島の古葉監督と江夏投手との確執や、それに気づいた衣笠内野手の励ましなど、人間物語としても面白く、スポーツドキュメントとして傑作ではないか、と思います。それにしても、NHK特集として放送されてから28年、試合からは32年近く経過したわけで、自分も年齢を重ねたのだなあと思うとともに、さすがに現在存命中の人は若いなあ、と本当に懐かしくなりました。

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