『イリヤッド』におけるネアンデルタール人(3)

 前回
http://sicambre.at.webry.info/201208/article_15.html
の続きです。

 72話「ゼウスの洞窟」の次にネアンデルタール人について言及されたのは、86話「ソロモンの壺」です。その前の回の85話「ランプの精」にて、入矢がティトゥアンで発見した真鍮の壺が、ソロモン王の壺であることが明かされます。ソロモン王は晩年に、世界を危険から守るため最強最悪の魔物を真鍮の壺に封じ込めました。86話にて、ソロモン王はアトランティスの謎を探り、ついに呪われた人類の秘密にまで到達し、それを真鍮の壺に入れて世界の果てに投棄するようフェニキア人に命じたものの、フェニキア人の一行は北アフリカのアマゾネスに襲撃され、壺は海に沈んだかアマゾネスの女王に奪われた、とグレコ神父より語られています。入矢がティトゥアンで発見した真鍮の壺には骨が入っており、86話の最後にて、それがネアンデルタール人のものであることが明かされます。この86話にて、人類最大の禁忌にネアンデルタール人が深く関わっていることが確定しました。85話・86話については、以下の記事にて取り上げています。
http://sicambre.at.webry.info/200609/article_17.html
http://sicambre.at.webry.info/200609/article_20.html
http://sicambre.at.webry.info/200609/article_24.html

 次に88話「二つの神様」
http://sicambre.at.webry.info/200609/article_30.html
にて、入矢はネアンデルタール人研究の第一人者であるベームに会いに行き、ネアンデルタール人の生息地域と人類最古の文明の発祥地が重なっており、世界最古の神である熊を思いついたのがネアンデルタール人である可能性が言及されます。次の89話「バトラー神父」
http://sicambre.at.webry.info/200612/article_1.html
にて、この仮説が再び入矢から語られますが、これだけでは呪われた人類の秘密が説明できないことが、バトラー神父より説明されます。

 次に93話「“冥界の王”の墓」
http://sicambre.at.webry.info/200612/article_13.html
では、平均身長2メートルの美しい白人種のクロマニヨン人はヨーロッパ系の先祖ではなく、その遺伝子はどこかに消えたものの、それでも最古のホモ=サピエンスであり、生きたネアンデルタール人を見た唯一の新人であるとともに、洞窟画という芸術を発明した偉大な人々だった、と入矢が説明します。ただ、アトランティス人がクロマニヨン人もしくはその子孫の一部であり、後に地中海各地やカナリア諸島などに移住したり、イベリア族と同化したりしたとすると、その遺伝子は後世に伝わったことになり、この入矢の見解は妥当ではないということになります。おそらく、この入矢の発言内容が、そのまま作中での設定というわけではないのでしょう。この後しばらく、作中ではネアンデルタール人についての言及はありません。

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