2013年度米国自然人類学会総会

 憂鬱な出来事についての記事が先頭というのも嫌なので、これを4月30日分の記事として掲載しておきます。今年の4月9日~4月13日にかけて、アメリカ合衆国テネシー州ノックスビル市で第82回米国自然人類学会総会が開催されました。米国自然人類学会総会では、最新の研究成果が多数報告されるだけに、古人類学に関心のある私は大いに注目しています。総会での報告の概要も公表されているのですが、どのような報告がなされたのか、まだほとんど把握できていません。
http://www.physanth.org/annual-meeting/82nd-annual-meeting-2013

 これからじっくりと読んでいこうと考えていますが、一つ目についたのは、後頭部の特徴を用いた人類の系統学的分析についての報告(Pugh., P226)です。この報告では、ホモ=フロレシエンシスの人類進化系統樹における位置づけについて、エレクトスよりもアウストラロピテクス属に近いことが示唆されています。インドネシア領フローレス島で発見された更新世の人骨群については、病変の現生人類(ホモ=サピエンス)ではなく、人類の新種ホモ=フロレシエンシスと考える見解が今では有力ですが、フロレシエンシスがどの人類集団から進化したのか、という問題については、ホモ=エレクトスが島嶼化により小型化・特殊化した、という見解と、エレクトスよりもっと原始的な特徴を有する、ホモ=ハビリス的な人類から進化したのではないか、という見解とに大きく二分されます。この報告は後者の見解のほうに近く、この問題はしばらく議論が続きそうです。

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