『週刊新発見!日本の歴史』第38号「近代3 自由民権と帝国憲法の光明」

 この第38号は明治6年の政変から第1回帝国議会の開催までを対象としています。この時期を自由民権運動と政府の主導権争いと把握していることと、自由民権運動には明暗両面あったことを強調していることが、この第38号の特徴となっています。秩父事件を、自由民権運動の一環ではなく、前近代の価値観にも通ずる論理に基づいた蜂起であり、近代日本最後の「内戦」と把握する見解が、「新発見」的と言えるでしょうか。

 現代に通ずるような風刺画の「文法」が明治時代に成立していったことを指摘した見解は、私にとって「新発見」的でした。前近代において、政治家の顔は広く知られていたわけではなく、定形的な武者顔や服装や家紋などで対象となる識別されていました。明治時代初期の風刺画にも、そうした傾向が認められます。それが、明治時代になって写真が流通するようになると、政治家の顔が前近代よりもずっと広い範囲で知られるようになります。その段階で登場した風刺画では対象となる人物の顔が写実的です。その段階を経て明治時代中期になると、対象人物の顔を省略・誇張し、その性格というか揶揄すべきと位置づけられた人物像と結びつけるような、「印象的な顔」が風刺画に描かれるようになります。ここに、現代にも通ずる風刺画が成立するに至りました。

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