細菌から古細菌への遺伝子伝播

 細菌から古細菌への遺伝子伝播の頻度に関する研究(Nelson-Sathi et al., 2015)が公表されました。原核生物においては、個々の細胞間の水平遺伝子伝播が、進化・種の形成に重要な役割を果たす、とされています。この研究は、134例の古細菌ゲノムにおける遺伝子の分布と系統発生を調べ、古細菌においてじゅうらい知られている13の高次分類群の出現が、細菌からの2264件の分類群特異的な水平遺伝子獲得に対応することを明らかにしました。細菌から古細菌への遺伝子伝播の頻度は、その逆の伝播の5倍以上とのことです。また、古細菌の高次分類群の出現では、細菌からの代謝機能関連遺伝子の獲得が重要な新機軸となったのではないか、と指摘されています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


分子進化学:古細菌の主要分岐群の出現は細菌からの遺伝子獲得に対応している

分子進化学:古細菌の進化には遺伝子の取り込みが重要だった

 シアノバクテリアやプロテオバクテリアなどの原核生物では、個々の細胞間の水平遺伝子伝播が、ゲノムの進化や種の形成にとって重要な要因であることが認められている。今回、134例の古細菌ゲノムで遺伝子の分布と系統発生を調べた研究によって、古細菌で従来知られている13の高次分類群の出現が、細菌からの2264件の分類群特異的な水平遺伝子獲得に対応することが明らかになった。細菌から古細菌への遺伝子伝播の頻度は、その逆の伝播の5倍以上であった。古細菌の高次分類群の出現では、細菌からの代謝機能関連遺伝子の獲得が重要な新機軸となったとみられる。



参考文献:
Nelson-Sathi S. et al.(2015): Origins of major archaeal clades correspond to gene acquisitions from bacteria. Nature, 517, 7532, 77–80.
http://dx.doi.org/10.1038/nature13805

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