ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』598話~601話

598話「戦士よ眠れ・新たなる闘い」10
 ボギー殉職の解決編となります。基本的には一話完結の本作では珍しく、二話で完結となります。この点は、ボンの殉職とその次のスニーカーの登場回と似た構成になっています。ただ今回は、新人刑事は登場しませんが。今回はボギーの敵討ちということで、とにかく終盤での一係の熱さが強く印象に残り、かなり楽しめました。各刑事に見せ場があったのも、ボギーが最期に残した手がかりに一係が気づく展開も、ボギーの姉を見送る時のブルースの叫びも、盛り上がりという点でよかったと思います。北條清嗣氏が登場したことはすっかり忘れていましたが、すぐに殺される役だったのは残念でした。そのため、印象に残らなかったのでしょうか。


599話「殺人犯ラガー」5
 ラガーは若い女性と会う約束をすっぽかされ、その女性の家を訪ねますが、女性の父親に怒鳴られて追い返されます。その場面を近所の夫婦が見ていました。その直後、女性の父親の死体が発見されます。近所の夫婦の証言により、ラガーが容疑者として取り調べを受けます。娘は父親が殺された晩に家には戻らず、ラガーは必死に探しますが、見つかりません。捜査が行き詰るなか、窃盗で偶然捕まった女性が薬物中毒で、殺された男性の営むクリーニング店から戻ってくる衣服のなかに入っている覚醒剤を使用していた、と明らかになります。ラガーは、暴力団に狙われていると思われる女性を必死に探しますが、なかなか見つかりません。じつは、殺された男性は偶然、暴力団の出した服から覚醒剤を発見し、そのことに気づいた暴力団から脅迫されて売人をやらされていたものの、娘がラガーと付き合い始め、足を洗おうとして暴力団に殺されたのでした。しかし、暴力団は覚醒剤を見つけられず、その娘を誘拐します。ラガーは女性を発見し、暴力団に監禁されつつも、他の刑事の応援も得て女性を救出しますが、女性はラガーとの別れを決意します。本作では定番の若手刑事の悲恋ものであり、ひどい出来というわけではありませんが、残念ながら、陳腐な題材から予想される予定調和的な展開を覆すような面白さはありませんでした。


600話「七曲署事件No.600」8
 記念作品となります。過去の記念作品は、

100話「燃える男たち」
http://sicambre.at.webry.info/201107/article_5.html

200話「すべてを賭けて」
http://sicambre.at.webry.info/201209/article_6.html

300話「男たちの詩」
http://sicambre.at.webry.info/201211/article_4.html

400話「スコッチ・イン・沖縄」
http://sicambre.at.webry.info/201410/article_18.html

500話「不屈の男たち」
http://sicambre.at.webry.info/201512/article_28.html

です。これまでの記念回は、誰か特定の刑事が主演ではないことが多かったのですが、今回はブルースの単独主演と言えるでしょう。この点では、ゴリさん単独主演の200話「すべてを賭けて」と共通しています。

 さて、今回の話ですが、ブルースが以前逮捕した男性を刑務所に訪ねると、男性は、自分の恋人と同棲しているのか、と言って激昂します。女性には他に好きな人ができて、男性を恐れるあまり、ついブルースの名前を出したのでした。男性はブルースに復讐するために脱獄し、ライフル銃を奪って元恋人とブルースを狙い続けます。けっきょく、女性は男性が強盗で奪った金を手に入れ、新たな恋人と幸せな生活を送り、男性を警察に殺させようとしていたのでした。本作では定番の一つと言える、男女の機微を描いた大人向けの話となっています。ただ、主演がブルースということで、アクションシーンにもかなり力が入れられており、その分、やや男女の機微の描写が弱くなっているように思います。とはいえ、アクションシーンも含めてなかなか楽しめました。


601話「アイドル」8
 アイドルが七曲署の一日署長となりますが、パレードを中止しろと男性から脅迫電話がかかってきます。アイドルのマネージャーは、いたずら電話だと笑い、パレードは実行されます。ラガーとブルースは怪しい男性を見つけますが逃げられ、男性はマネージャーを人質にとって立て籠もります。この男性はアイドルの熱烈なファンで、ファンレターの返事に、助けてくれ、と書かれていたので犯行に及んだ、と打ち明けます。一係は、アイドルの人気が低下してきたことを懸念した所属事務所の社長とマネージャーが、男性に煽るような返事を書き、事件を起こさせて注目を集めようとした、と推理します。しかし、さらに裏があり、犯人とアイドルとはつながっていて、この人質事件にアイドルも積極的に関わっていました。アイドルが男性を説得して事件を解決し、アイドルの人気が回復する、という筋書きなのでした。助けて、と書いた男性へのファンレターはそもそもなく、アイドルの捏造でした。今回も少なくとも一度は視聴しているはずなのですが、まったく話を覚えていなかったので、新鮮な気持ちで楽しめました。正直なところ終盤までは、つまらないなあと思っていたのですが、予想外の展開で楽しめました。今回初めて登場した七曲署の大和田署長を演じるのは、これまでにも何度か別役で本作に出演してきた草薙幸二郎氏です。七曲署の署長というと、長きにわたって出演してきた平田昭彦氏演じる西山署長の印象が強いだけに、違和感はありますが、今回は登場場面がわりと多く、小物感全開でなかなかキャラが立っていたように思います。

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この記事へのコメント

いち
2017年01月09日 23:36
こんばんは。二話続きのファミリー劇場なのに、区切りがズレたため、殉職回と仇討ち回が一週間離れてしまいましたね。私はこの一週間が待てなくて、以前に録画したDVDを視聴しました。

沢木たかしも刺されるのは余りにも残酷でした。ですが、ボギーを想い奮闘する一係はただただ頼もしかったです。
2017年01月10日 18:57
ボギー殉職の解決編での一係の奮闘は頼もしかったですね。ボギーが愛されていたことがよく伝わってきたと思います。
一係の非常勤
2018年09月18日 21:34
#598『戦士よ眠れ・新たなる闘い』
ボギーの仇討ち編。
ボギーが響組組員、今泉(山西道広)に殺されて3日経った。残った一係の刑事たちは必死に捜査するが、今泉によるボギー殺しの証拠がつかめない。
そして、ついには事件の重要参考人 沢木タカシ(水上功治)も殺されてしまい、捜査は完全に行き詰まる。
失意のうちに、タカシの恋人麻衣もブルジラ(ここはそのままブラジルでいいと思うんだが)に帰国することになるが、見送りに出たマミーは犯人逮捕を約束する。

この後の、ついに山さんが現場写真の中から、証拠を(ボギーの指差す方向に、参道の排水溝に捨てられた、今泉が吸っていたボギーの血液がついたタバコの吸い殻)見つけるのがすごい。

こうして、事件は解決し、ボギー(遺骨)は姉と共に広島に帰っていった。
やはり、犯人逮捕にかけるボスの感情表現や、ボギーを見送るブルースの『ボギーさん、アンタ、まだやりたいこといっぱいあったんだろうが…ボギーさんっ!!』がこの回の全てを表していると思うし、(この時使われるボギー刑事、青春のテーマのバリエーションも印象的)
レギュラー刑事の殉職回としては、ここまでやったものはない。
仇討ち編としても説得力のある回なのでは?

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