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zoom RSS 長期にわたるHox遺伝子の発現開始の仕組み

<<   作成日時 : 2018/08/08 16:58   >>

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 長期にわたるHox遺伝子の発現開始の仕組みに関する研究(Pascual-Anaya et al., 2018)が公表されました。Hox遺伝子群は、動物胚において各領域が主要な体軸に沿って適切に運命指定されるさいに、きわめて重要な役割を果たしています。これらの遺伝子は一般に、Hox遺伝子クラスター内のそれぞれの位置にしたがって限定された空間的領域で発現し(空間的共線性)、これは左右相称動物全体で保存されている特徴でもあります。有顎脊椎動物(顎口類)では、クラスター内の位置によりHox遺伝子の発現開始も決まり、この特徴はクラスター全体の時間的共線性(WTC)として知られています。無脊椎動物では、この現象はサブクラスターレベルの時間的共線性として認められています。しかし無顎脊椎動物(円口類)では、Hox遺伝子の発現プロファイルがほとんど分かっておらず、顎口類に見られるWTCの進化的起源はいまだに明らかではありません。

 本論文は、円口類のHox遺伝子が発生中にWTCにしたがって発現することを示します。脊椎動物の2つの主要分類群に対応する3つの異なる種(ヌタウナギ・ヤツメウナギ・サメ)のHoxレパートリーおよびHox遺伝子発現プロファイルを調べた結果、遺伝子がクラスター全体の時差パターンに従って発現している、と明らかになりました。これは、無顎脊椎動物と有顎脊椎動物ではゲノムの進化や形態的出力が著しく異なっているにも関わらず、過去5億年にわたってWTCが保存されてきたことを意味します。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


ヌタウナギとヤツメウナギのHox遺伝子から脊椎動物における時間的共線性の保存が明らかになる

 Hox遺伝子群は、動物胚において各領域が主要な体軸に沿って適切に運命指定される際に極めて重要な役割を果たしている。これらの遺伝子は一般に、Hox遺伝子クラスター内のそれぞれの位置に従って限定された空間的領域で発現し(空間的共線性)、これは左右相称動物全体で保存されている特徴である。有顎脊椎動物(顎口類)では、クラスター内の位置によってHox遺伝子の発現開始も決まる(この特徴はクラスター全体の時間的共線性[WTC]として知られる)が、無脊椎動物では、この現象はサブクラスターレベルの時間的共線性として認められる。しかし無顎脊椎動物(円口類)では、Hox遺伝子の発現プロファイルがほとんど分かっておらず、顎口類に見られるWTCの進化的起源はいまだに謎に包まれている。今回我々は、円口類のHox遺伝子が発生中にWTCに従って発現することを示す。脊椎動物の2つの主要分類群に対応する3つの異なる種(ヌタウナギ、ヤツメウナギ、およびサメ)のHoxレパートリーおよびHox遺伝子発現プロファイルを調べた結果、遺伝子がクラスター全体の時差パターンに従って発現していることが明らかになった。これは、無顎脊椎動物と有顎脊椎動物ではゲノムの進化や形態的出力が著しく異なっているにもかかわらず、過去5億年にわたってWTCが保存されてきたことを意味する。



参考文献:
Pascual-Anaya J. et al.(2018): Hagfish and lamprey Hox genes reveal conservation of temporal colinearity in vertebrates. Nature Ecology & Evolution, 2, 859–866.
https://dx.doi.org/10.1038/s41559-018-0526-2

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