大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』第12回「太陽がいっぱい」

 ついにオリンピック・ストックホルム大会のマラソンが始まります。まともに歩けないほど状態の悪い大森兵蔵をともにスタート地点となる会場まで連れて行くため、迷いかけた金栗四三ですが、何とかスタートに間に合います。四三は出遅れたものの、次第に順位を上げていきます。しかし、四三は高温と雲の切れ間からの強い日差しの中、消耗していきます。嘉納治五郎や大森や三島弥彦は競技場で四三の帰りを待ちますが、最後の選手がゴールした後も四三は現れず、しかも棄権者名簿にも載っていませんでした。四三は朦朧とする意識の中、コースから外れて日射病で倒れて意識を失い、宿舎に連れ戻されていたのでした。国内予選大会では、時として晴れたものの、ほとんどの時間は雨だったので、ずっと強い日差しの中でのマラソンを四三は体験したことがありませんでした。これが仇となったわけで、史実なのでしょうが、ドラマとしてなかなか上手い構成になっていました。

 日本選手団はもちろんのこと、四三の郷里や東京高等師範学校など、多くの人々の応援と期待が描かれたことは、今後の展開との落差を際立たせるという意味で、陳腐ではありますが、効果的だと思います。ただ、古今亭志ん生(美濃部孝蔵)の場面は相変わらず本編と上手く接続されていないかな、とは思います。ただ、これも今後につながっていくのではないか、と期待しています。まあこれでは、今後視聴率が上向くことは期待できそうになく、またマスメディアに興味本位で取り上げられるのかと思うと、残念ではありますが。

 最近、BS4Kで放送された映画『太陽がいっぱい』を視聴しましたが、今回の内容はとくに映画と関連していたわけではない、と思います。ただ、厳しい日差しの中、四三が次第に消耗していく様子を上手く表現した表題で、その意味では成功だったかな、と思います。あるいは、四三がトムに、三島弥彦がフィリップに擬えられているのかな、とも思ったのですが、三島が資産家で四三はそうではないということだけが共通点にすぎず、両者は対等な戦友として描かれているので、的外れな思いつきなのでしょう。

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