人間の活動が盛んな地域で雄だけの群れを形成するアジアゾウ

 アジアゾウの群れ形成に関する研究(Srinivasaiah et al., 2019)が公表されました。アジアゾウは絶滅が強く危惧されています。この研究は、耕作地で採餌するアジアゾウでは、青年期の雄だけの大規模な群れが複数年にわたって共同生活を続ける傾向にある、と明らかにし、この行動が危機に瀕した生息地で生き残るためのリスク管理戦略であるかもしれない、という見解を提示しています。また、この研究は、人間の活動が活発な地域に生息するアジアゾウの行動進化の解明は、人間とアジアゾウの衝突を減らし、絶滅危惧種のさらなる減少を防ぐために役立つかもしれない、と指摘しています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


【保全】人間の活動が盛んな地域で雄だけの群れを形成するアジアゾウ

 絶滅が強く危惧されるアジアゾウについて、人間活動によって分断された陸域では、青年期の個体が雄だけの群れを形成していることが観察されたことを報告する論文が、今週掲載される。こうした雄ゾウの群れ形成は、人間と接触するリスクの高い地域において繁殖適応度を向上させるための適応行動だと論文の著者は推測している。

 Srinivasaiahたちは、耕作地で採餌する大規模な雄だけの群れが複数年にわたって共同生活を続ける傾向があることを明らかにし、この行動が危機に瀕した生息地で生き残るためのリスク管理戦略であるかもしれないという考えを示している。また、Srinivasaiahたちは、人間の活動が活発な地域に生息するゾウの行動の進化を解明することは、人間とゾウの衝突を減らし、絶滅危惧種のさらなる減少を防ぐために役立つかもしれないと考えている。



参考文献:
Srinivasaiah N et al.(2019): All-Male Groups in Asian Elephants: A Novel, Adaptive Social Strategy in Increasingly Anthropogenic Landscapes of Southern India. Scientific Reports, 9, 8678.
https://doi.org/10.1038/s41598-019-45130-1

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