ニア洞窟群の10万年以上前の人類の痕跡

 ボルネオ島のニア洞窟群(Niah Caves)のトレーダーズ洞窟(Traders’ Cave)で、0万年以上前の人類の痕跡が発見された、と報道されました。ニア洞窟群は1958年に4万年以上前の現生人類(Homo sapiens)の頭蓋が発見されており、これはアジア南東部では最古級の現生人類遺骸となります。報道では詳細は不明なのですが、トレーダーズ洞窟で109000年前頃の化石の骨とカキの殻が発見されたそうです。ただ、化石の骨が人類のものなのか、報道を読んでも明確ではありませんでした。カキの殻に人為的と判断できる痕跡が確認された、ということでしょうか。別の発掘区域では人工物も発見されているそうで、おそらく石器なのでしょう。

 仮に、人類がボルネオ島に10万年以上前に存在したとすると、どの人類なのか、大いに注目を集めそうです。近年、疑問も呈されているとはいえ、現生人類がアジア南東部やオセアニアへ遅くとも6万年以上前に拡散していた、との見解が複数提示されています(関連記事)。その意味で、ボルネオ島の10万年以上前の人類が現生人類である可能性は否定できません。ただ、ルソン島で発見された67000年前頃の人類遺骸はホモ属の新種ルゾネンシス(Homo luzonensis)と分類されており(関連記事)、現生人類ではないホモ属である可能性もじゅうぶん想定されます。今後は10万年以上前の層を調査する予定とのことですから、研究の進展がたいへん楽しみです。

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