大河ドラマ『麒麟がくる』第11回「将軍の涙」

 1549年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)11月、織田家に人質となっていた松平竹千代(徳川家康)は、織田信長の兄の信広との人質交換により、今川家へ送られることになりました。今川は織田の勢力を侵食していき、健康状態の悪化した織田信秀はその勢いを止めることができません。織田との同盟により今川と戦う可能性が生じたことで、斎藤高政(義龍)や稲葉良通は斎藤利政(道三)を責め立てます。利政は織田が存外弱いことに困惑しており、援軍は送らないと決め、今川に乗り換えることも視野に入れつつ、明智光秀(十兵衛)を織田に派遣します。信長は光秀に、今川との和議を考えていると打ち明け、帰蝶とともに、将軍に和議の仲介を依頼するよう、要請します。

 光秀は高政に頼み入って土岐頼芸と謁見し、将軍への仲介を依頼します。自分を美濃守護から追放するのではないか、と利政を疑う頼芸は渋りますが、頼芸を美濃守護から追放するなら父の利政を殺す、と高政が誓うので、書状を出すことにします。将軍の足利義輝に会いに行った光秀ですが、義輝は都での内紛により近江に落ち延びていました。宿で細川藤孝に偶然会った光秀は、近江の朽木へと案内され、義輝に謁見します。かつて光秀に励まされた、という義輝は、今川と織田に使者を派遣します。

 今回は東海道と都の政治情勢が描かれ、戦国時代の政治ドラマとしての性格が強く出ていました。斎藤・織田・今川の思惑が無理なく描かれ、娯楽性のある歴史ドラマとしてしっかり成り立っており、大河ドラマとして質の高い話になっていたように思います。ここまではひじょうに面白く、最終回まで楽しんで視聴を続けられそうです。また、今回は朽木への抜け道も描かれましたが、これは1570年に信長が朝倉を攻めて撤退する話の伏線になりそうです。そこで光秀が活躍するのでしょうが、藤吉郎(豊臣秀吉)との関係がどう描かれるのかということも含めて、今から楽しみです。