岡田晋吉『ショーケンと優作、そして裕次郎 「太陽にほえろ!」レジェンドの素顔』

 KADOKAWAから2020年3月に刊行されました。電子書籍での購入です。既出の話が多いとの評判を聞いていましたが、著者とゴリさん役の竜雷太氏とプロデューサーの梅浦洋一氏の鼎談が収録されているので、購入しました。本書は、萩原健一氏と松田優作氏と石原裕次郎氏を取り上げています。やはり、『太陽にほえろ!』出演者でとくに知名度が高いというか、『太陽にほえろ!』以外での実績・人気のとくに高い三人が選ばれており、商業出版なので仕方ないとはいえ、『太陽にほえろ!』以外の要素に頼っている印象も受け、やや残念に思ったことは否定できません。それでも、過去の関連本ですでに語られた話も多いとはいえ、今でも『太陽にほえろ!』を表題に掲げた本が刊行されるのは、嬉しいものです。

 既出の話が多いとはいっても、忘れていた話も多く、わりと新鮮な気持ちで読み進められました。とくに萩原氏に関しては、未読の萩原氏の著書も引用されており、その人間観察力が演技にも活かされていたことなど、印象を改めたところが少なくありませんでした。これが本書での一番の収穫だったかもしれません。萩原氏は松田氏や石原氏よりも長く生きましたが、それでもまだ演じられる年齢で亡くなったのは残念です。昨年(2019年)放送された大河ドラマ『いだてん』で萩原氏は高橋是清を演じましたが、二・二六事件で殺害される場面の収録予定があったそうです、萩原氏の演技をまだ見たかった、と改めて思います。

 松田氏は、すでに芸能界でスターだった萩原氏とは異なり、知名度が皆無に近いまま『太陽にほえろ!』に出演したので、当初生活は苦しかったようです。それもあってか、松田氏は権威や金持ちに対する抵抗のようなものが強くあったそうです。松田氏が『太陽にほえろ!』出演中に脚本・演出・主演の舞台をやっていたことは初めて知りました(忘れていただけかもしれませんが)。松田氏も萩原氏も、芝居にかける情熱は凄まじかったようです。鼎談では松田氏に繊細なところがあることも語られており、これは『太陽にほえろ!』に限らず松田氏の出演作を視聴した人には、納得できる人物像だろう、と思います。

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