大河ドラマ『青天を衝け』第2回「栄一、踊る」

 今回も渋沢栄一の子供時代が描かれました。栄一の子供時代は、栄一の周囲の物語を中心に、徳川慶喜の周囲の物語も描くという構成になっています。この二重構成で、農村と中央政界とを描くという意図なのでしょう。この構成は栄一が慶喜に仕えるまで続きそうで、その後も、栄一は外国に行きますから、その間は慶喜を中心に幕末の国内情勢が描かれるのでしょう。この構成は2008年放送の大河ドラマ『篤姫』と似ており、NHKでは今でも『篤姫』が最良の模範作と考えられているのかな、と思います。まあ、栄一のように当初から政治の中心にいたわけではない人物を主人公とする場合、大河ドラマとして無難な構成かな、とも思いますが。

 大河ドラマ愛好者の多くは、何よりも合戦場面を、次に中央政界の政治劇を好みそうですから、前回と今回のような農村の話を退屈と考えるかもしれませんが、農村場面は当時の豪農を中心に人々の生活が描かれ、ロケが多く鮮やかな映像になっているので、私はさほど不満に思っていません。何よりも、栄一の人となりとその形成過程を描かねばなりませんから、栄一と両親や親族との関りを中心として、農村場面を重点的に描くことは必須だと思います。今回、終盤で栄一や周囲の人物は成人役に交代となります。初回の冒頭と第2回の終盤に成人後の主演を登場させれば、全回で主演をクレジットに載せられるので、大河ドラマの定番の手法となっています。本作の子役との交代は獅子舞の場面となり、悪くない演出だったと思います。栄一が中央政界と関わるのはもう少し先なので、しばらくは農村の話が中心となりそうですが、青春群像劇といった感もあり、私はなかなか楽しめています。