大河ドラマ『青天を衝け』第3回「栄一、仕事はじめ」

 今回は、渋沢栄一が父親に連れられて江戸に行き、見聞を広めるとともに、後に栄一が世に出る契機を作った平岡円四郎と遭遇し、高島秋帆と再会するなど、今後の展開にとって重要な伏線が張られましたが、栄一単独で商談に赴いたとはいえ、まだ栄一の境遇が大きく変わったわけではなく、話が大きく動いたとまでは言えないでしょうか。今回も、栄一を中心とした農村の話と、徳川慶喜を中心とした「中央政界」の話との二部構成になっていました。すでにペリー来航への反応など両者は結びつきつつありますが、まだ明確に接続されたわけではないので、そこまでにどのような構成の話にするかが、本作の視聴率に大きく関わってきそうです。

 なお、今回も冒頭で徳川家康が登場しました。あるいは、毎回登場するのでしょうか。渋沢栄一の知名度がさほど高くないことも踏まえた歴史解説なのかとも考えましたが、これまでは栄一や渋沢家に特化した解説ではなく、海外も含めた幕末情勢が語られています。どうも家康による解説の意図が私にはまだよく見えてきませんが、幕末は現代日本社会で人気の高い時代とはいっても、政治情勢の変化が速く複雑なため、家康は幕末情勢の解説役ということでしょうか。家康を登場させる演出が成功するのかどうか、まだ判断するのは時期尚早のようです。