ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』36話・38話~40話

36話「危険な約束」9
 刑事が偶然、犯人と密室空間に閉じ込められるのは本作の定番ですが、今回は一般人も巻き込まれるパターンです。今回は、マカロニが偶然閉じ込められる過程もさることながら、巻き込まれた一般人の人間模様も上手く描かれていました。このような極限状況で人間の本性を描くのは物語の定番ですが、今回はかなり工夫されており、楽しめました。マカロニが若い犯人の男性との約束を守るところは、青春ものといった側面もあると思います。刑事らしくない、というマカロニのキャラが活かされた話になっており、この頃になると、脚本家もレギュラーのキャラを把握してきて、作風が安定してきたように思います。


38話「オシンコ刑事誕生」7
 少年係所属だったシンコが一係に配属となります。とはいっても、作中では一係で仕事をしている場面が多く、少年係所属であることをつい忘れてしまいそうですが。シンコは結婚式に出席し、その帰りに将来を意識するなか、署長と遭遇し、署長から一係への配属を打診されます。シンコの父親の宗吉は大反対し、ボスも反対しますが、署長の意志は固く、シンコは山さんをはじめとして一係の刑事に鍛えられていくことになります。しかし、失態続きで、すっかり自信を失います。それでもジーパン殉職まで刑事を続けられたのは、一係と父親の支えがあったからでしょう。宗吉とボスや山さんとの縁があってシンコは元々一係と親しかったので、一係の刑事たちもシンコに親身になった、ということでしょうか。谷山美沙もこれくらい周囲に支えてもらっていたら、刑事を続けられたのではないか、と妄想してしまいます。今回はシンコの成長が主題でしたが、心中未遂から始まった事件の方もなかなか楽しめました。


39話「帰って来た裏切者」8
 白木という男の出所が近づき、かつて白木を取り調べたボスが面会に行きます。ボスは白木に九州行きを進めます。白木には母親と恋人がおり、白木は出所したら恋人と暮らすつもりでした。白木は暴力団の幹部で、身代わりに出頭してきたのですが、ボスの厳しい取り調べに自供してしまい、そのために暴力団は大打撃を受けました。白木の出所直前に、白木の恋人は殺されます。復讐を思いとどまるよう、ボスは白木を説得しますが、白木は恋人の殺害犯を単独で追い続けます。しかし、今度は白木の母親も狙われます。白木を狙い続けた黒幕が女性だったという意外なオチもあり、なかなか楽しめました。白木を演じたのは宍戸錠氏で、ボス主演作ですから、制作側は日活映画を強く意識していたのかな、と思います。白木の母親を演じたのは、昨年(2018年)8月10日に亡くなった菅井きん氏で、後にジーパンの母親を演じ、ジーパン殉職後も何度か登場しました。他にテスト出演以外のゲストで後に別人役で(セミ)レギュラーになったのは、スコッチ・久美ちゃん・トシさんです。まあ、登場回数は少ないものの、殿下の最初の婚約者とボギーの姉の演者が同じだったように、レギュラーの家族・婚約者が以前に別人で出演していたことはありますが。

40話「淋しがり屋の子猫ちゃん」7
 今回は、兄の犯罪を庇う妹と長さんとのやり取りを中心に話が展開します。兄妹の両親はすでに死亡しており、兄妹の絆は強く、そのため妹は兄を必死に庇いますが、偶然知り合った長さんの思いやりに触れていくなかで、どう行動すべきか悩みます。妹のキャラが立っており、喜劇調だったのでまずまず楽しめました。苦い結末ではありましたが、救いも描かれており、娯楽作品として王道的になっていると思います。派手なところはありませんが、こういう話も悪くはありません。初視聴時よりも楽しめたのは、私も作中の長さんと同じかそれ以上の年齢になったからでしょうか。

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