ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』46話~48話・50話・51話

46話「黒幕は誰だ」9
 麻薬をめぐる大規模な陰謀が進行しつつあるなか、ボスは以前からの知人である三浦という裏社会の男性と裏取引をして、麻薬を摘発しようとします。今回はボスと三浦との駆け引きを中心に話が進み、いかにも大人向けの話といった感じです。何とも苦い最後もよいと思います。今回はボス主演作で、メインゲストは藤竜也氏ですから、日活映画を強く意識した作風になっている、と言えそうです。全体的にハードボイルド色の強い話となっており、喜劇調の話や青春ドラマ的な話やサスペンス的な話など、多様な内容の話が本作の長期放送を可能としたように思います。


47話「俺の拳銃を返せ!」8
 マカロニから拳銃を奪った若い男性が、相次いで人を襲撃していきます。その動機がなかなか分からず、不気味な印象を受けます。犯人の標的は、恋人の死因となった悪戯をした男たちでした。犯人が標的とした男性をビルの屋上に追い詰め、マカロニがその男性とともに犯人と対峙する場面は、見ごたえがあります。犯人を演じたのは森本レオ氏で、思いつめた感じの若い男性を好演していました。犯人に狙われた男性を演じたのは柳生博氏で、当人たちにとっては些細な悪戯が死亡事故にまで至り、命を狙われることになった小市民を好演しています。柳生博氏は、小市民を演じると本当に上手いと思います。


48話「影への挑戦」7
 シンコの刑事として、また一人の女性としての悩みが、不気味な感じの事件と絡んで描かれます。シンコの友人の兄である報道カメラマンは、かつてシンコとの結婚も意識していたくらいですが、ある写真を撮り、それが原因で命を狙われます。その写真は、もし公表されたら第三次世界大戦に発展しそうなくらい衝撃的なものである、と作中では示唆されます。命を狙われたカメラマンは、ベトナムで3年前に死んだことにして逃亡を続けていましたが、けっきょくカメラマンは殺害され、捜査もうやむやになってしまいます。本作で犯人が逮捕されない話は何回かありましたが、犯人やその黒幕の正体さえ不明のままだったのは今回くらいではないか、と記憶しています。ベトナム戦争を背景とした大がかりな陰謀を感じさせる不気味さと、シンコのカメラマンへの想いを交錯させて話が進み、なかなか面白いと思います。まあ、やや荒唐無稽な設定だった感は否めませんが。


50話「俺の故郷は東京だ!」7
 帰省して結婚する予定だった若い男女の部屋で、同郷の男性が殺されます。男は七曲署に出頭し、マカロニが担当することになります。男は容疑者扱いされても飄々としており、とても犯人であるようには見えません。捜査が進むと、殺された男性は恐喝の常習犯だったことが明らかになります。今回は、謎解き要素とともに、故郷をめぐる想いも見どころとなります。女性は東京を嫌って帰省しようとしますが、マカロニにとって東京は故郷で、故郷を悪く言われたくないマカロニの心情が描かれます。世間のしがらみに囚われない自由人のように見えるマカロニだけに、やや意外な描写でもありました。しかし、よく考えてみると、マカロニには熱いところもあるので、驚くことでもないかな、とも思います。同郷の若者たちの東京での複雑な関係はなかなか面白く、まずまず楽しめました。


51話「危険を盗んだ女」8
 女性スリ師が盗んだ財布には精巧な偽札が入っていました。今回は、この偶然から女性スリ師が狙われ、殿下とともに監禁されてしまったところを、一係が何とか発見して救出するまでが描かれます。話は、基本的に緊張感のあるサスペンスものですが、マカロニの場面を中心に喜劇調のところもあり、娯楽ドラマとしてなかなか工夫されていてよいと思います。女性スリ師を演じたのは大原麗子氏で、さすがに当時の芸能界の状況をよく知りませんが、本作のゲストとしては、出演時の役者格ではかなりの上位となるのではないか、と思います。まあ、本作出演後の役者格も含めたら、おそらく渡辺謙氏がゲストとしては最高なのでしょうが。

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