テーマ:自然科学

成長の早い高木ほど寿命が短い

 成長の早い高木ほど寿命が短く、炭素貯蔵量と関連することを報告した研究(Brienen et al., 2020)が公表されました。成長速度が大きくなると寿命が短くなるという関係性は、一部の高木、とりわけ低温に適応した針葉樹で示されていますが、これが、さまざまな樹種や気候に幅広く当てはまるのか、議論の余地があります。このようなトレードオ…
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若い雄ゾウを導く高齢の雄ゾウ

 高齢の雄ゾウによる若い雄ゾウの指導を報告した研究(Allen et al., 2020)が公表されました。ゾウやクジラのように寿命の長い種の場合、高齢の個体は複雑で変化する環境に適切に対応できることが多く、同じ群れの若齢個体の役に立つと考えられますが、この分野の研究の多くは、これまで雌を対象としていました。この研究は、ボツワナのマカデ…
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バッタが群れになる原因となるフェロモン

 バッタが群れになる原因となるフェロモンに関する研究(Guo et al., 2020)が公表されました。ワタリバッタ類の大発生が、世界各地で農業および環境の安全を脅かしています。その中で、最も危険なバッタ種の一つであるトノサマバッタ(Locustia migratoria)は、全世界の農業に対する深刻な脅威になっています。ワタリバッタ…
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ムカシトカゲのゲノム

 ムカシトカゲのゲノムに関する研究(Gemmell et al., 2020)が公表されました。ムカシトカゲ(Sphenodon punctatus)は、かつてゴンドワナ大陸全域に広く存在したムカシトカゲ目爬虫類に属する唯一の現生種で、ニュージーランドに固有の象徴的な種です。絶滅したステム群爬虫類からは恐竜類・現生爬虫類・鳥類・哺乳類が…
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8億年前に月に衝突した小型小惑星

 8億年前に月に衝突した小型小惑星に関する研究(Terada et al., 2020)が公表されました。地球上での侵食過程と地表更新過程は、古代の流星物質(小型小惑星)の衝突に関する研究と、その年代決定を困難にしています。これに対して、こうした流星物質衝突の影響を解明するためには、地球よりも風化と浸食の影響が大幅に少ない月のクレーター…
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北極に形成されつつある新たな海洋生態系

 北極に新たな海洋生態系が形成されつつあることを報告した研究(Huntington et al., 2020)が公表されました。北極圏太平洋を構成するチュクチ海とベーリング海北部は、海氷の季節的影響に支配された生産性の高い海洋陸棚域です。この海域は、夏季には海洋生物や海鳥が大量に生息し、海洋哺乳類の主要な移動用の回廊になっています。チュ…
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三葉虫の眼球

 三葉虫の眼球に関する研究(Schoenemann, and Clarkson., 2020)が公表されました。この研究は、デジタル顕微鏡を用いて、1846年に現在のチェコ共和国のロジェニツェ(Loděnice)近郊で発見された、約4億2900万年前の三葉虫 (Aulacopleura koninckii)の化石を再調査しました。この化…
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生態系の劣化と生息地の消失による生物多様性の喪失

 生態系の劣化と生息地の消失による生物多様性の喪失に関する研究(Chase et al., 2020)が公表されました。人新世において、生息地の消失は生物多様性の喪失につながる大きな要因ですが、生息地の消失が正確にはどのように表れ、その規模がどの程度なのかは、今なお重要な議論となっています。「受動的抽出(passive sampling…
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離島における進化

 離島における進化についての研究(Liu et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。何百万年もの間、大洋に浮かぶ島々は生物多様性の宝庫であり、固有の種が繁栄してきました。離島で動植物がどのように定着し進化するのか、という疑問に対してさまざまな理論が提示されていますが、長い時間軸で発生する進化過程の考え方を検…
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ブリテン島における鳥類個体群の多様性に関係する道路への曝露

 ブリテン島における鳥類個体群の多様性と道路への曝露との関係についての研究(Cooke et al., 2020)が公表されました。イギリスの道路網は、世界で最も密に張り巡らされた道路網の一つで、国土の80%が道路から1km以内にあります。道路建設は、各地域で生息地の分断化や変化をもたらし、野生生物の地域個体群に影響を及ぼしています。し…
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アメリカ大陸のクロコダイルの起源

 アメリカ大陸のクロコダイルの起源に関する研究(Delfino et al., 2020)が公表されました。これまで、クロコダイルが大西洋を横断してアフリカ大陸からアメリカ大陸に到達したのか、あるいはその逆なのか、不明でした。この研究は、1939年にリビアのアズサービ(As Sahabi)で発見され、ローマ大学ラサピエンツァ校の地球科学…
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過去500年と比較した現代ヨーロッパの河川洪水頻度(追記有)

 過去500年と比較した現代ヨーロッパの河川洪水頻度に関する研究(Blöschl et al., 2020)が公表されました。最近の気候変動により、河川洪水の頻度と規模が前例のない形で変わりつつある、と懸念されています。歴史研究では、ヨーロッパのさまざまな地域で過去500年間に起きた複数の洪水多発期が特定されています。しかし、既存のデー…
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羊膜類の卵の進化

 羊膜類の卵の進化に関する二つの研究が報道されました。一方の研究(Norell et al., 2020)は、モンゴルとアルゼンチンで発見された恐竜の卵について報告しています。羊膜類は、鳥類・哺乳類・爬虫類を含む分類群で、胚の乾燥を防ぐ働きをする内膜(羊膜)のある卵を産みます。羊膜類の中には、トカゲ類やカメ類のように殻の柔らかい卵を産む…
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異なる地球と月の酸素同位体組成の継承

 地球と月の酸素同位体組成に関する研究(Cano et al., 2020)が公表されました。巨大衝突仮説では、月は初期地球とテイアと呼ばれる原始惑星との巨大衝突の後の残骸から形成された、と示唆されています。地球と月は地球化学的に似ており、アポロ計画により月から持ち帰られた試料は、ほぼ同一の酸素同位体組成を示しています。巨大衝突仮説は、…
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カンブリア紀のクラウン群環形動物

 カンブリア紀のクラウン群環形動物に関する研究(Chen et al., 2020)が公表されました。環形動物は、待ち伏せ型捕食者・懸濁物食者・陸生の貧毛類といった全く異なる動物群で構成される、最も多様な動物門の一つです。環形動物の初期進化は現在も不明で議論され続けていますが、その一因は、分子系統学的知見と化石記録との不一致にあります。…
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夜間のブルーライトと鬱病の関係

 夜間のブルーライトと鬱病の関係についての研究(An et al., 2020)が公表されました。光は、気分など哺乳類のさまざまな生理機能に影響を及ぼします。日中に行なわれる光線療法は鬱病患者に抗鬱効果をもたらすことがある一方で、光害や電子機器による夜間の光への過度の曝露が鬱症状に関連している、と明らかになっていました。しかし、このよう…
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漸新世後期の新種有袋類

 漸新世後期の新種有袋類に関する研究(Beck et al., 2020)が公表されました。本論文は、オーストラリアの南オーストラリア州のエア湖盆地で出土した頭蓋骨と部分骨格の化石について報告しています。この化石は、2600万~2500万年前頃となる漸新世後期のもので、ウォンバット亜目の新種(Mukupirna nambensis)とさ…
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運動により若返る老齢マウスの筋肉

 運動による老齢マウスの筋肉の若返りに関する研究(Brett et al., 2020)が公表されました。加齢に伴って筋肉量は減少し、筋肉の再生能力と修復能力は低下します。こうした能力低下の原因には、筋肉幹細胞(MuSC)数の減少と加齢に伴う再生能力減退の両方の関与の可能性が高い、と考えられています。これまでの研究から、加齢しても運動に…
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海底下の火山岩の微生物

 海底下の火山岩の微生物に関する研究(Suzuki et al., 2020)が報道されました。地球の上部海洋地殻は過去38億年間、中央海嶺での玄武岩質溶岩噴火により形成されてきました。形成後350万~800万年以内の海嶺系には、無機エネルギー源に依存して生きる細菌とその他の微生物が存在している、と先行研究により明らかになっています。し…
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二足歩行の白亜紀のワニ類

 二足歩行の白亜紀のワニ類に関する研究(Kim et al., 2020)が公表されました。この研究は、大韓民国慶尚南道泗川市近郊のチャヘリ遺跡で、白亜紀前期の地層であるチンジュ層から発掘作業中に発見された複数の行跡(連続した足跡)化石を報告しています。この行跡化石は、現代のクロコダイルや食魚性クロコダイルやアリゲーターの祖先であるワニ…
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花粉不足時に葉をかじって開花を早めるマルハナバチ

 花粉不足時のマルハナバチの行動に関する研究(Pashalidou et al., 2020)が報道されました。日本語の解説記事もあります。植物と授粉媒介者は依存し合って生きています。マルハナバチのような授粉媒介者が不可欠な栄養を花に依存しているように、植物もその繁殖に授粉媒介者を必要としています。この共生関係は、春に気温が上昇して日が…
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動物を誘引する土壌細菌の匂い

 動物を誘引する土壌細菌の匂いに関する研究(Becher et al., 2020)が公表されました。細菌は揮発性の化合物を多数生産し、ヒトなどの大型の生物はこれを感知します。ストレプトマイセス属(Streptomyces)の細菌は土壌中に広く存在し、雨が降った後の地面に特徴的な「土くさい」匂いの元になるゲオスミンという有機化合物を作り…
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絶滅しにくい革新性のある鳥類

 革新性のある鳥類が絶滅しにくいことを報告した研究(Ducatez et al., 2020)が公表されました。革新を行なう能力は種を絶滅リスクに強くする、と長年考えられてきましたが、それを全球レベルで徹底的に検証することは困難でした。この研究は、世界の多くの地域から集めた8600種以上の鳥類のデータセットを解析しました。このデータセッ…
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ミトコンドリアから予測される哺乳類における雑種の繁殖力

 ミトコンドリアから哺乳類における雑種の繁殖力を予測した研究(Allen et al., 2020)が報道されました。複数の動物種間で雑種が確認されており、クマやイヌ科やネコ科やクジラ目やウシ科といった哺乳類だけではなく、鳥類も同様で、蝶や蚊といった無脊椎動物でも古代および現代の遺伝子流動の広範なパターンが見られます。哺乳類では、種間の…
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多層的メカニズムによる短い染色体の減数分裂期組換え

 多層的メカニズムによる短い染色体の減数分裂期組換えに関する研究(Murakami et al., 2020)が公表されました。ほとんどの生物種における減数分裂のさいには、正確に染色体を分離するため、少なくとも1ヶ所のDNA交叉(乗り換え)により相同染色体間の組換えが必要とされます。組換えがランダムな位置で起こると、短い染色体での不分離…
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ヒトゲノム多様体のカタログ

 ヒトゲノム多様体のカタログに関する4研究が公表されました。ゲノムデータを集約したデータベースである「Genome Aggregation Database(gnomAD)」に、ヒトの遺伝的多様体の公開カタログとして既知では最大のものが登録されました。この大きな標本規模により、個人間の一塩基多様体(SNV)だけではなく、50以上のヌクレ…
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ゴンドワナテリウム類の骨格化石

 ゴンドワナテリウム類の初めての骨格化石に関する研究(Krause et al., 2020)が公表されました。南半球の超大陸ゴンドワナに由来する中生代(2億5200万~6500万年前頃)の哺乳型類(哺乳類およびその近縁種)の化石記録は、北半球の超大陸ローラシアと比較してはるかに少ない、と理解されています。中生代の哺乳型類のうち、ゴンド…
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乳児の腸へのウイルス定着に影響を及ぼす母乳育児

 母乳育児による乳児の腸へのウイルス定着における影響に関する研究(Liang et al., 2020)が公表されました。健康なヒト新生児の腸には通常、出生時にはウイルスは存在しませんが、すぐにウイルスや微生物が定着するようになり、場合によってはこれが胃腸疾患を引き起こします。しかし、ウイルス集団の集合過程についての解明は進んでいません…
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痛みの民族間差

 痛みの民族間差に関する研究(Losin et al., 2020)が公表されました。アメリカ合衆国(米国)の奴隷制度時代から、アフリカ系米国人は「白人」の米国人よりも痛みをそれほど強く感じない、と言われてきました。この考えは、アフリカ系米国人の疼痛治療の機会が不充分だったことと関連づけられており、広範かつ持続的な人種間・民族間の健康格…
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単一細胞レベルでのヒト細胞全体像の構築

 単一細胞レベルでのヒト細胞全体像の構築に関する研究(Han et al., 2020)が公表されました。1人のヒトの体を構成する細胞は、それぞれ同じ基本的遺伝情報を持っていますが、発現する遺伝子は細胞によって大きく異なり、細胞の機能は、その細胞で発現する遺伝子により決まります。単一細胞解析は、複雑な系において細胞の不均一性を解き明かす…
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