テーマ:自然科学

白亜紀/古第三紀境界後の回復期間

 白亜紀/古第三紀境界後の回復期間に関する研究(Alvarez et al., 2019)が公表されました。約6600万年前、ユカタン半島北部のチクシュルーブでの小惑星衝突により、海洋生態系がほぼ瞬時に崩壊しました。この白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界においては、おそらく、海洋食物網の底辺における多様性の壊滅的な喪失が引き金となり、全栄…
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鮮新世の温暖化

 鮮新世の温暖化に関する二つの研究が公表されました。いずれも、現在の温暖化だけではなく、人類進化に関しても有益な知見になっているという点でも、注目されます。一方の研究(Dumitru et al., 2019)は、鮮新世温暖期における全球平均海水準を絞り込んでいます。鮮新世などの過去の温暖期における海水準の変化の再構築により、長期の温暖…
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腸内微生物とメンタルヘルスとの関係

 腸内微生物とメンタルヘルスとの関係についての研究(Valles-Colomer et al., 2019)が公表されました。腸内の微生物代謝とメンタルヘルスとの関係は、微生物相研究の複雑な対象課題です。腸内微生物相と脳のコミュニケーションについては、主として動物モデルで研究が行なわれており、ヒトでの研究は後れを取っています。この研究は…
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日本人の身長関連遺伝子

 日本人の身長関連遺伝子についての研究(Akiyama et al., 2019)が報道されました。日本語の解説記事もあります。身長や体重など、遺伝的要因と環境的要因が相互に影響して個人の違いを生じる特徴は多因子形質と呼ばれています。身長は多因子形質の中でも遺伝的な影響が強いと知られており、ヨーロッパやアメリカ合衆国の双子を用いた研究で…
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新種の翼竜(追記有)

 新種の翼竜に関する研究(Pentland et al., 2019)が公表されました。翼竜類に関する情報は、全ての大陸で発見された化石に基づいていますが、翼竜類の骨は薄く、その内部は中空であるため、不完全で断片的な化石が多くなっています。とくにオーストラリアの翼竜類の化石記録は少なく、わずか20点の断片的な標本しか知られていません。こ…
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ドマニシの前期更新世のサイの歯のタンパク質解析

 コーカサス南部に位置するジョージア(グルジア)のドマニシ(Dmanisi)遺跡で発見された前期更新世のサイの歯のタンパク質解析に関する研究(Cappellini et al., 2019)が公表されました。古代DNAの塩基配列解読により、絶滅分類群の種分化・移動・混合事象の再構築が可能になりました。しかし、古代DNAの不可逆的な死後分…
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刷り込みによる種分化

 刷り込みによる種分化についての研究(Yang et al., 2019)が公表されました。性的刷り込みとは、子が親の形質を学習して、それを後に自身の配偶相手の選り好みのモデルとして用いる現象のことで、これは種間の生殖障壁を作り出す場合があります。刷り込みの対象となるのが交配に関わる形質で、若い系統の間で違いがある場合、刷り込まれた選好…
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ショウジョウバエにおける日中の色選好性

 ショウジョウバエ(Drosophila)における日中の色選好性に関する研究(Lazopulo et al., 2019)が公表されました。色による光識別は、動物を餌や隠れ家へ誘導し、有害な恐れのある状況から遠ざけることにより、生存を有利にし得ます。このような色に依存した行動には、学習によるものと先天的なものとがあり得ますが、ヒトも含め…
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微量栄養素と海洋漁業

 微量栄養素と海洋漁業に関する研究(Hicks et al., 2019)が公表されました。微量栄養素の欠乏は毎年推定100万件に及ぶ若年死の主因で、一部の国では国内総生産(GDP)を最大11%も減少させているため、単に食料の生産量を増大させるのではなく、栄養の改善を重視した食料政策の必要性が指摘されています。ヒトはさまざまな食餌から栄…
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地下水利用の環境への影響(追記有)

 地下水利用の環境への影響に関する研究(de Graaf et al., 2019)が公表されました。地下水は世界最大の淡水資源で、灌漑、ひいては全球の食料安全保障に極めて重要です。地下水の河川への流入は、健全な生態系の維持に重要な役割を果たしていますが、地下水の採取は、持続可能性を失いつつあります。一部の地域では、地下水採取の速度が、…
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腸内微生物相の破壊と分娩様式の関連

 腸内微生物相の破壊と分娩様式の関連についての研究(Shao et al., 2019)が公表されました。新生児は母親と周囲の環境から微生物を獲得し、それが腸内微生物相を形成します。この過程が破壊されることは、小児期やその後の人生における一部の疾患の発症に関連すると考えられてきました。生後数ヶ月(新生児期)の乳児の腸内微生物相の組成に何…
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火山島の崩壊前の兆候

 火山島の崩壊前の兆候に関する研究(Walter et al., 2019)が公表されました。インドネシアの火山島であるアナク・クラカタウ(Anak Krakatau)の山腹が2018年12月22日に崩壊し、それが引き金となって発生した津波により430人以上が死亡し、3万人以上が避難しましたが、事前の警告と思われるものはほとんどありませ…
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気候変動とバナナ収穫量

 気候変動とバナナ収穫量エピに関する研究(Varma, and Bebber., 2019)が公表されました。デザートバナナは、プランテンや他の料理用品種とは異なり、一般に生食され、世界で最も重要な作物の一つとなっています。バナナは、多くの熱帯の国々の主食で、主要な輸出品です。バナナは世界の貿易と食料安全保障に重要な役割を果たしているた…
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アメリカナキウサギの気候応答要因

 アメリカナキウサギ(Ochotona princeps)の気候応答要因に関する研究(Smith et al., 2019)が公表されました。同じ生物種でも気候に対する応答が異なっている原因と、それが気候変化に対する生物種の適応性にどのように影響するのか理解することは、保全活動にとって重要です。こうした差異が生じる原因は、個体群間の遺伝…
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最初期の鋏角類

 最初期の鋏角類に関する研究(Aria, and Caron., 2019)が公表されました。鋏角類は節足動物(関節のある付属肢1対を備えた体節が複数ある動物群)を構成する主要な動物群で、現生の鋏角類にはクモ類・サソリ類・ダニ類・ウミグモ類などが含まれ、おもに昆虫の捕食者として、また分解者として、現在の陸上生態系に著しい生態学的影響…
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陸上生物多様性の絶滅リスクを半減させる原生自然地域

 原生自然地域が陸上生物多様性の絶滅リスクを半減させる可能性についての研究(Marco et al., 2019)が公表されました。生物の消滅は人類に取り返しのつかない影響を及ぼすと考えられるため、全球的な生物多様性の喪失を減速させることは、人類が直面している重大な課題となっています。現在、生態系の継続的な劣化とそうした生態系を構成する…
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内因性カンナビノイド系によるヒトの精巣への影響

 内因性カンナビノイド系によるヒトの精巣への影響に関する研究(Nielsen et al., 2019)が公表されました。内因性カンナビノイド系(ECS)は、神経伝達物質の一種である内因性カンナビノイド、それに関連する受容体、酵素、タンパク質からなるシグナル伝達系です。ヒトのECSは、精子の質と機能に関連していると考えられてきました。し…
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エディアカラ紀の蠕虫様動物

 エディアカラ紀の蠕虫様動物に関する研究(Chen et al., 2019)が公表されました。カンブリア紀の始まりとなる約5億4000万年前に生物は爆発的に進化し、現生動物のほぼ全てのボディープランはこの時に進化したと考えられています。カンブリア紀の直前となるエディアカラ紀にも生物は存在しましたが、その姿は現生のどの生物とも関連づける…
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出芽酵母のゲノム構造と安定性

 出芽酵母のゲノム構造と安定性に関する研究(Puddu et al., 2019)が公表されました。遺伝子の機能的役割の定義付けには大きな進歩があるにも関わらず、比較的単純な生物であっても、遺伝子機能の影響は完全に理解されているとは言えません。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)遺伝子ノックアウトコレクション(Y…
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ヒトの胎盤で観察された黒色炭素粒子

 ヒトの胎盤で観察された黒色炭素粒子に関する研究(Bové et al., 2019)が公表されました。黒色炭素粒子は日常的に大気中に放出されており、その大部分は化石燃料の燃焼に由来します。この粒子は、妊娠の転帰に有害な影響を与えると理解されており、たとえば、早産や出生時低体重と相関しています。大気汚染地域での妊娠ケアを改善するには、黒…
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ストレス耐性のあるサンゴの耐熱性

 ストレス耐性のあるサンゴはの耐熱性に関する研究(Schoepf et al., 2019)が公表されました。海水温の変動の大きい海域で繁殖するサンゴ礁の存在が明らかになり、一部のサンゴは海水温の上昇に適応できるかもしれない、という期待が高まっていますが、気候変動に合わせて素早く適応できるのかどうかは不明です。この研究は、極端な海水温の…
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イギリス海峡のイルカの汚染物質

 イギリス海峡のイルカの汚染物質に関する研究(Zanuttini et al., 2019)が公表されました。有害な有機汚染物質(とくに塩素を含む汚染物質)は、1970年代~1980年代に大部分の先進国で禁止されましたが、今でも海洋最深部の海洋生物から検出されています。こうした有機化合物にはさまざまな工業プロセスの副産物や殺虫剤が含まれ…
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過去136万年間の地中海の冬季降水量

 過去136万年間の地中海の冬季降水量に関する研究(Wagner et al., 2019)が公表されました。地中海性気候の特徴は、乾燥した夏季と湿潤な冬季の間の季節的な差違が大きいことです。冬季の降水量の変化は、地域的な社会経済の発展に重要ですが、第四紀の時間スケールで正確にシミュレートして再構築するのは困難です。この一因は、軌道配置…
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鳴禽類の聴覚技能の学習

 鳴禽類の聴覚技能の学習に関する研究(Moore, and Nielsen., 2019)が公表されました。ヒトと鳴禽類が一生持ち続ける聴覚技能とコミュニケーション技能は、幼少期に体験した聴覚手掛かりから発達します。その結果、ヒトの聴覚皮質は他の音よりも発話音声に優先的に反応し、それと同様に、鳴禽類の聴覚皮質は合成音よりも囀りに優先的に…
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ハリケーンは攻撃的なクモを助長する

 ハリケーンが攻撃的なクモを助長する、と報告した研究(Little et al., 2019)が公表されました。熱帯低気圧は、自然生息地に大規模な撹乱を生じます。しかし、低頻度で予測しがたいことが多いその事象の生態学的影響は、暴風雨の襲来前後で生息地を比較する必要があるため、研究するのが困難です。この研究は、2018年にアメリカ合衆国の…
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北海道で発見されたハドロサウルスの新種

 北海道で発見されたハドロサウルスの新種に関する研究(Kobayashi et al., 2019)が公表されました。ハドロサウルスは白亜紀後期(1億50万年前~6600万年前頃)の恐竜の中で最も繁栄した一群に分類され、その化石が、南北アメリカ大陸やユーラシアや南極で発見されています。この研究は、北海道の函淵(はこぶち)層の海洋堆積物で…
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異なる気候下におけるシロイヌナズナのゲノム選択

 異なる気候下におけるシロイヌナズナのゲノム選択に関する研究(Exposito-Alonso et al., 2019)が公表されました。気候変動は、生物個体群にたいして、変化して適応するか、絶滅に直面するか、いずれかを強いる自然選択の要因となります。しかし、気候変動に伴う生物多様性のリスクについての現在の評価では通常、自然選択による各…
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気候変動に関連しているヨーロッパの洪水パターン

 ヨーロッパの洪水パターンと気候変動との関連を報告した研究(Blöschl et al., 2019)が公表されました。河川による洪水は大きな犠牲を伴う自然災害で、それに伴う年間損失額は約11兆4400億円と推定されており、持続的な経済成長と都市化によってますます増えると予想されています。大気が暖かいほど保水能力が大きくなることに起因し…
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節足動物の眼の進化

 節足動物の眼の進化に関する研究(Lindgren et al., 2019)が公表されました。昆虫や甲殻類などの節足動物に見られる複眼は、動物界で最も一般的な視覚器です。複眼の進化は遅くとも5億2000万年前頃までさかのぼり、初期の複眼の例を研究することで、節足動物の眼の視覚能力に関する手掛かりが得られるかもしれません。しかし、化石生…
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ヒトとマウスの脳領域の細胞種の比較

 ヒトとマウスの脳領域の細胞種の比較に関する研究(Hodge et al., 2019)が公表されました。ヒト大脳皮質の細胞構造を解明することは、ヒトの認知能力や疾患への感受性を理解する上で重要です。しかし、ヒトの大脳皮質と類縁の哺乳類の大脳皮質を区別するものが何なのかはまだよく分かっておらず、それはこれまでの比較データが裏づけに乏しく…
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