テーマ:自然科学

翼竜類の食性

 翼竜類の食性に関する研究(Bestwick et al., 2020)が公表されました。食物を噛んだ時、食物に歯型が残るのと同様に歯にも跡が残ります。歯に残る跡は、食物によって異なるため、こうした跡を用いて、さまざまな動物の食生活を推測できます。この研究は、17属のさまざまな翼竜の歯の化石に残されたマイクロメートル以下の跡のパターンを…
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翼竜類の飛行効率

 翼竜類の飛行効率に関する研究(Venditti et al., 2020)が公表されました。生物多様性の長期的な蓄積の過程では、生物による新たな生態学的機会の利用を可能とする、大規模な進化的移行が繰り返し起きてきました。1億5000万年以上にわたって空を支配し、白亜紀の終わり(約6500万年前)に非鳥類型恐竜と共に絶滅した中生代の飛行…
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爆発的な適応放散の生態学的・ゲノム的基盤

 爆発的な適応放散の生態学的・ゲノム的基盤に関する研究(McGee et al., 2020)が公表されました。種分化の速度は系統間で著しく異なり、新たな適応放散の中で何が種分化事象を次々に駆動しているのか、ということについての理解は、まだ不完全です。カワスズメ科の魚類(シクリッド類)はそうした多様性の顕著な例で、緩やかな種分化を経た系…
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神経堤細胞の多様化を促進したエンドセリン経路の進化

 エンドセリン経路の進化と神経堤細胞の多様化に関する研究(Square et al., 2020)が報道されました。魚は最初の脊椎動物で、そこからヒトを含む他のすべての脊椎動物が進化しました。しかし、最初の魚が進化した直後の化石記録にはギャップがあり、それは小さく柔らかい骨格のために化石記録に保存されていなかったからです。そこで、化石で…
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旱魃期に繁殖活動を減らす鳴禽類

 鳴禽類では旱魃期に繁殖活動が減ることを報告した研究(Martin, and Mouton., 2020)が公表されました。旱魃の頻度と強度を含む気候変動性は今後の温暖化とともに激化する、と予測されています。一般に寿命の長い種ほど繁殖率が低いため、気候変動による個体の死滅から立ち直る能力が低い、と考えられています。しかし、生存と繁殖はト…
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マウスの性決定遺伝子

 マウスの性決定遺伝子に関する研究(Miyawaki et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。哺乳類には雄と雌の性があります。どのように性が決まるのか、古代ギリシア時代より議論されており、性決定の研究分野は生物学の大きな主題の一つです。哺乳類の性は性染色体の組み合わせで決まる、と知られています。XX型は雌…
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カンブリア紀の寄生の証拠

 カンブリア紀の寄生の証拠に関する研究(Zhang et al., 2020)が公表されました。腕足動物は小さな貝殻のような海洋動物で、軟体動物の二枚貝類に似ています。現生腕足動物は約450種ですが、化石記録からは12000種以上が知られています。この研究は、中国雲南省で発見され、約5億1200万年前と推定されたカンブリア紀の腕足動物(…
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鳥類の認知能力の基盤

 鳥類の認知能力の基盤に関する二つの研究が公表されました。日本語の解説記事もあります。なぜ一部の鳥類が、哺乳類とは全く異なる前脳組織を有するにもかかわらず哺乳類と同様の認知能力を有するのか、1世紀にわたり議論されてきました。哺乳類の大脳皮質に認められる特徴的な層状構造の代わりに、鳥類の脳外套には高いニューロン密度が特徴的に認められます。…
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淡水生態系の健全性にとって重要な腐肉食性のカメ

 淡水生態系の健全性にとって重要な腐肉食性のカメに関する研究(Santori et al., 2020)が公表されました。コイは、オーストラリアの多くの地域で有害生物とされ、その死骸が分解して生じる副産物であるアンモニアは、高濃度になると動物に対して毒性を示します。この研究は、ホークスビュー環礁で捕獲された雄の淡水性のカメ(Emydur…
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成長の早い高木ほど寿命が短い

 成長の早い高木ほど寿命が短く、炭素貯蔵量と関連することを報告した研究(Brienen et al., 2020)が公表されました。成長速度が大きくなると寿命が短くなるという関係性は、一部の高木、とりわけ低温に適応した針葉樹で示されていますが、これが、さまざまな樹種や気候に幅広く当てはまるのか、議論の余地があります。このようなトレードオ…
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若い雄ゾウを導く高齢の雄ゾウ

 高齢の雄ゾウによる若い雄ゾウの指導を報告した研究(Allen et al., 2020)が公表されました。ゾウやクジラのように寿命の長い種の場合、高齢の個体は複雑で変化する環境に適切に対応できることが多く、同じ群れの若齢個体の役に立つと考えられますが、この分野の研究の多くは、これまで雌を対象としていました。この研究は、ボツワナのマカデ…
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バッタが群れになる原因となるフェロモン

 バッタが群れになる原因となるフェロモンに関する研究(Guo et al., 2020)が公表されました。ワタリバッタ類の大発生が、世界各地で農業および環境の安全を脅かしています。その中で、最も危険なバッタ種の一つであるトノサマバッタ(Locustia migratoria)は、全世界の農業に対する深刻な脅威になっています。ワタリバッタ…
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ムカシトカゲのゲノム

 ムカシトカゲのゲノムに関する研究(Gemmell et al., 2020)が公表されました。ムカシトカゲ(Sphenodon punctatus)は、かつてゴンドワナ大陸全域に広く存在したムカシトカゲ目爬虫類に属する唯一の現生種で、ニュージーランドに固有の象徴的な種です。絶滅したステム群爬虫類からは恐竜類・現生爬虫類・鳥類・哺乳類が…
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8億年前に月に衝突した小型小惑星

 8億年前に月に衝突した小型小惑星に関する研究(Terada et al., 2020)が公表されました。地球上での侵食過程と地表更新過程は、古代の流星物質(小型小惑星)の衝突に関する研究と、その年代決定を困難にしています。これに対して、こうした流星物質衝突の影響を解明するためには、地球よりも風化と浸食の影響が大幅に少ない月のクレーター…
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北極に形成されつつある新たな海洋生態系

 北極に新たな海洋生態系が形成されつつあることを報告した研究(Huntington et al., 2020)が公表されました。北極圏太平洋を構成するチュクチ海とベーリング海北部は、海氷の季節的影響に支配された生産性の高い海洋陸棚域です。この海域は、夏季には海洋生物や海鳥が大量に生息し、海洋哺乳類の主要な移動用の回廊になっています。チュ…
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三葉虫の眼球

 三葉虫の眼球に関する研究(Schoenemann, and Clarkson., 2020)が公表されました。この研究は、デジタル顕微鏡を用いて、1846年に現在のチェコ共和国のロジェニツェ(Loděnice)近郊で発見された、約4億2900万年前の三葉虫 (Aulacopleura koninckii)の化石を再調査しました。この化…
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生態系の劣化と生息地の消失による生物多様性の喪失

 生態系の劣化と生息地の消失による生物多様性の喪失に関する研究(Chase et al., 2020)が公表されました。人新世において、生息地の消失は生物多様性の喪失につながる大きな要因ですが、生息地の消失が正確にはどのように表れ、その規模がどの程度なのかは、今なお重要な議論となっています。「受動的抽出(passive sampling…
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離島における進化

 離島における進化についての研究(Liu et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。何百万年もの間、大洋に浮かぶ島々は生物多様性の宝庫であり、固有の種が繁栄してきました。離島で動植物がどのように定着し進化するのか、という疑問に対してさまざまな理論が提示されていますが、長い時間軸で発生する進化過程の考え方を検…
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ブリテン島における鳥類個体群の多様性に関係する道路への曝露

 ブリテン島における鳥類個体群の多様性と道路への曝露との関係についての研究(Cooke et al., 2020)が公表されました。イギリスの道路網は、世界で最も密に張り巡らされた道路網の一つで、国土の80%が道路から1km以内にあります。道路建設は、各地域で生息地の分断化や変化をもたらし、野生生物の地域個体群に影響を及ぼしています。し…
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アメリカ大陸のクロコダイルの起源

 アメリカ大陸のクロコダイルの起源に関する研究(Delfino et al., 2020)が公表されました。これまで、クロコダイルが大西洋を横断してアフリカ大陸からアメリカ大陸に到達したのか、あるいはその逆なのか、不明でした。この研究は、1939年にリビアのアズサービ(As Sahabi)で発見され、ローマ大学ラサピエンツァ校の地球科学…
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過去500年と比較した現代ヨーロッパの河川洪水頻度(追記有)

 過去500年と比較した現代ヨーロッパの河川洪水頻度に関する研究(Blöschl et al., 2020)が公表されました。最近の気候変動により、河川洪水の頻度と規模が前例のない形で変わりつつある、と懸念されています。歴史研究では、ヨーロッパのさまざまな地域で過去500年間に起きた複数の洪水多発期が特定されています。しかし、既存のデー…
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羊膜類の卵の進化

 羊膜類の卵の進化に関する二つの研究が報道されました。一方の研究(Norell et al., 2020)は、モンゴルとアルゼンチンで発見された恐竜の卵について報告しています。羊膜類は、鳥類・哺乳類・爬虫類を含む分類群で、胚の乾燥を防ぐ働きをする内膜(羊膜)のある卵を産みます。羊膜類の中には、トカゲ類やカメ類のように殻の柔らかい卵を産む…
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異なる地球と月の酸素同位体組成の継承

 地球と月の酸素同位体組成に関する研究(Cano et al., 2020)が公表されました。巨大衝突仮説では、月は初期地球とテイアと呼ばれる原始惑星との巨大衝突の後の残骸から形成された、と示唆されています。地球と月は地球化学的に似ており、アポロ計画により月から持ち帰られた試料は、ほぼ同一の酸素同位体組成を示しています。巨大衝突仮説は、…
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カンブリア紀のクラウン群環形動物

 カンブリア紀のクラウン群環形動物に関する研究(Chen et al., 2020)が公表されました。環形動物は、待ち伏せ型捕食者・懸濁物食者・陸生の貧毛類といった全く異なる動物群で構成される、最も多様な動物門の一つです。環形動物の初期進化は現在も不明で議論され続けていますが、その一因は、分子系統学的知見と化石記録との不一致にあります。…
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夜間のブルーライトと鬱病の関係

 夜間のブルーライトと鬱病の関係についての研究(An et al., 2020)が公表されました。光は、気分など哺乳類のさまざまな生理機能に影響を及ぼします。日中に行なわれる光線療法は鬱病患者に抗鬱効果をもたらすことがある一方で、光害や電子機器による夜間の光への過度の曝露が鬱症状に関連している、と明らかになっていました。しかし、このよう…
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漸新世後期の新種有袋類

 漸新世後期の新種有袋類に関する研究(Beck et al., 2020)が公表されました。本論文は、オーストラリアの南オーストラリア州のエア湖盆地で出土した頭蓋骨と部分骨格の化石について報告しています。この化石は、2600万~2500万年前頃となる漸新世後期のもので、ウォンバット亜目の新種(Mukupirna nambensis)とさ…
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運動により若返る老齢マウスの筋肉

 運動による老齢マウスの筋肉の若返りに関する研究(Brett et al., 2020)が公表されました。加齢に伴って筋肉量は減少し、筋肉の再生能力と修復能力は低下します。こうした能力低下の原因には、筋肉幹細胞(MuSC)数の減少と加齢に伴う再生能力減退の両方の関与の可能性が高い、と考えられています。これまでの研究から、加齢しても運動に…
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海底下の火山岩の微生物

 海底下の火山岩の微生物に関する研究(Suzuki et al., 2020)が報道されました。地球の上部海洋地殻は過去38億年間、中央海嶺での玄武岩質溶岩噴火により形成されてきました。形成後350万~800万年以内の海嶺系には、無機エネルギー源に依存して生きる細菌とその他の微生物が存在している、と先行研究により明らかになっています。し…
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二足歩行の白亜紀のワニ類

 二足歩行の白亜紀のワニ類に関する研究(Kim et al., 2020)が公表されました。この研究は、大韓民国慶尚南道泗川市近郊のチャヘリ遺跡で、白亜紀前期の地層であるチンジュ層から発掘作業中に発見された複数の行跡(連続した足跡)化石を報告しています。この行跡化石は、現代のクロコダイルや食魚性クロコダイルやアリゲーターの祖先であるワニ…
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花粉不足時に葉をかじって開花を早めるマルハナバチ

 花粉不足時のマルハナバチの行動に関する研究(Pashalidou et al., 2020)が報道されました。日本語の解説記事もあります。植物と授粉媒介者は依存し合って生きています。マルハナバチのような授粉媒介者が不可欠な栄養を花に依存しているように、植物もその繁殖に授粉媒介者を必要としています。この共生関係は、春に気温が上昇して日が…
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