テーマ:日本史近世

金子拓『信長家臣明智光秀』

 平凡社新書の一冊として、平凡社より2019年10月に刊行されました。来年(2019年)の大河ドラマの主人公は明智光秀なので、すでに光秀関連の一般向け書籍が複数刊行されていますし、今後も続々と刊行されていくでしょう。もう15年以上、戦国時代の勉強が停滞しているので、この機会に新たな知見を得るとともに復習することも目的に、光秀関連の一般向…
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中野等『太閤検地 秀吉が目指した国のかたち』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2019年8月に刊行されました。本書は太閤検地を、一貫した方針・基準のもとに遂行されたものとして把握するのではなく、その時々の政治情勢から読み解いていきます。豊臣政権に服属したばかりの大名の領地、豊臣秀吉から疑いを抱かれていた大名の領地、秀吉により改易され、新たな領主が入部することになった地域など…
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和田裕弘『織田信忠 天下人の嫡男』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2019年8月に刊行されました。本書は織田信忠の親族と事績を丁寧に解説しており、一般向けの信忠の伝記として今後長く定番になるでしょう。信忠は本能寺の変で落命したさいに数え年26歳で、すでに家督を継承していたとはいえ、実権は父の信長にあったので、一般的な印象はさほど強くないかもしれません。かつて(今…
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長澤伸樹『楽市楽座はあったのか』

 シリーズ「中世から近世へ」の一冊として、平凡社より2019年2月に刊行されました。以前は「楽市楽座」について強い関心を抱き、色々と調べましたが、もう15年以上勉強を怠っていたので、最近の研究成果を把握するために読みました(まあ、15年前に最新の研究成果を把握できたいたのかというと、そうではないのですが)。本書は「楽市楽座」に関する各史…
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三谷博『維新史再考 公議・王政から集権・脱身分化へ』

 NHKBOOKSの一冊として、2017年12月にNHK出版から刊行されました。本書は西南内乱の頃までの維新史を概観しています。本書は近代化の進展する世界の中に日本を位置づけ、さらには日本も含めて近代世界の前提となる近世の世界も解説しており、単なる幕末史ではなく、近世史の復習にもなります。本書は、400ページ超という分量の多さもあります…
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江戸時代の新知見

 新知見とはいっても、江戸時代に詳しい人々には常識的なものが多そうですし、私が見落としている新知見も多そうですが、まだ一般にはあまり知られていないかな、と思うものを中心にいくつかまとめてみました。基本的には『週刊新発見!日本の歴史』の該当号を参照しました。各項目の()の数字は号数を示します。なお、西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換…
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桐野作人『龍馬暗殺』

 歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2018年3月に刊行されました。坂本龍馬殺害(暗殺)事件(近江屋事件)への関心は高く、実行犯や黒幕などの「謎解き」が盛んです。しかし本書は、近江屋事件関連の史料を調査し、幕末のさまざまな殺害事件のなかでも近江屋事件は比較的よく解明されている方だ、と指摘します。竜馬を殺害したのは見廻組で、…
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呉座勇一『陰謀の日本中世史』

 角川新書の一冊として、KADOKAWAから2018年3月に刊行されました。本書は日本中世史におけるさまざまな陰謀論的見解を取り上げ、そうした見解のどこに問題があるのか、解説していきます。本書が対象としているのは保元の乱から関ケ原の戦いまでとなります。本書は、まず史実というか通説を簡潔に叙述し、その後に陰謀論的見解を紹介し、その問題点と…
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家近良樹『西郷隆盛 維新150年目の真実』

 これは12月17日分の記事として掲載しておきます。NHK出版新書の一冊として、NHK出版から2017年11月に刊行されました。来年(2018年)の大河ドラマ『西郷どん』の主役である西郷隆盛について予習しておこうと思い、読んでみました。著者は、ミネルヴァ日本評伝選で本格的な西郷隆盛の伝記を著しており、そちらを読むべきなのでしょうが、今は…
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平井上総『兵農分離はあったのか』

 これは10月29日分の記事として掲載しておきます。シリーズ「中世から近世へ」の一冊として、平凡社より2017年9月に刊行されました。私はかつて兵農分離について熱心に調べていましたが、この十数年ほどは優先順位が以前ほど高くはなくなり、ほとんど勉強が進んでいません。それでも、まだ関心の高い問題なので、最新の研究成果を知る好機と思い読んでみ…
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渡邊大門編『信長研究の最前線2 まだまだ未解明な「革新者」の実像』

 これは8月20日分の記事として掲載しておきます。日本史史料研究会監修で、 歴史新書の一冊として洋泉社より2017年8月に刊行されました。本書は『信長研究の最前線 ここまでわかった「革新者」の実像』の続編となります(関連記事)。本書は5部構成で、各部は複数の論考から構成されています。本書で提示された見解のなかには、すでに他の一般向け書籍…
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金子拓『織田信長 不器用すぎた天下人』

 これは6月25日分の記事として掲載しておきます。河出書房新社から2017年5月に刊行されました。本書は、裏切られ続けた人物との観点から信長の人物像を検証しています。信長を裏切った人物として検証の対象になっているのは、浅井長政・武田信玄・上杉謙信・毛利輝元・松永久秀・荒木村重・明智光秀です。このうち、浅井長政・武田信玄・上杉謙信・毛利輝…
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和田裕弘『織田信長の家臣団 派閥と人間関係』

 これは6月18日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2017年2月に刊行されました。本書は織田信長の家臣団について、陪臣も含めてその地縁・血縁関係や事蹟を検証していき、信長時代の織田家特徴を家臣団の観点から浮き彫りにしています。とにかく取り上げられている人物が多く、その地縁・血縁関係にまで言及されてい…
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中野三敏『写楽 江戸人としての実像』

 これは6月11日分の記事として掲載しておきます。中公文庫の一冊として、中央公論新社より2016年9月に刊行されました。本書の親本は、同じ題名で中公新書の一冊として中央公論新社から2007年2月に刊行されました。東洲斎写楽はおそらく浮世絵師のなかでも知名度では最上位を争うくらいの人物で、「謎解き」の観点から高い関心が寄せられてきました。…
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渡邊大門『おんな領主 井伊直虎』

 これは3月12日分の記事として掲載しておきます。中経の文庫の一冊として、2016年9月にKADOKAWAより刊行されました。大河ドラマ『おんな城主 直虎』関連本としては読んだのは本書で2冊目となります。以前に読んだ関連本(関連記事)は、門外漢にはかなり奇抜な内容に思えたので、もう一冊関連本を読むことにしました。中世~近世移行期にはまっ…
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平野明夫編『家康研究の最前線 ここまでわかった「東照神君」の実像』

 これは12月4日分の記事として掲載しておきます。日本史史料研究会監修で、歴史新書の一冊として洋泉社より2016年11月に刊行されました。本書は、同じく歴史新書の一冊として、一昨年(2014年)刊行された『信長研究の最前線 ここまでわかった「革新者」の実像』(関連記事)と、昨年(2015年)刊行された『秀吉研究の最前線 ここまでわかった…
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夏目琢史『井伊直虎 女領主・山の民・悪党』

 これは11月30日分の記事として掲載しておきます。講談社現代新書の一冊として、講談社から2016年10月に刊行されました。来年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』の予習になると思い、読んでみました。本書は、第一章で井伊直虎(次郎法師)の生涯と井伊氏の動向について解説し、第二章で直虎の正体というか、歴史的位置づけを解明しようと試みています。…
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神田千里『戦国と宗教』

 これは10月30日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2016年9月に刊行されました。本書では、戦国時代における宗教の大きな役割が強調されています。戦国大名間の合戦においても宗教は重要な役割を担っており、「信仰心が薄れて合理的になった」現代日本社会との違いは大きいように見えます。しかし本書は、戦国…
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渡邊大門編『戦国史の俗説を覆す』

 これは10月27日分の記事として掲載しておきます。柏書房より2016年10月に刊行されました。この十数年間、戦国時代~江戸時代初期についての勉強が停滞しており知識が古くなっていそうなので、近年の研究成果を大まかにまとめて把握できるのではないかと思い、読んでみました。本書は一般向け書籍ということで、一般層が戦国時代でとくに関心を持ちそう…
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平山優『真田信之 父の知略に勝った決断力』

 これは10月23日分の記事として掲載しておきます。PHP新書の一冊として、2016年9月にPHP研究所より刊行されました。本書は真田信之(信幸)の伝記ですが、戦国時代末期~江戸時代初期という、中近世移行期の真田家の動向を詳細に知るのにも適した一冊になっています。と言いますか、信之の思惑や心情について、推測を述べることに抑制的なので、近…
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村井章介『シリーズ日本中世史4 分裂から天下統一へ』

 これは8月30日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2016年7月に刊行されました。すでに第1巻と第2巻と第3巻はこのブログで取り上げています。本書は戦国時代~17世紀前半までを扱っています。中世から近世への移行期が対象と言えるでしょうか。本書の特徴は、「対外関係」や当時は日本に「包摂」されきって…
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鍛代敏雄『戦国大名の正体 家中粛清と権威志向』

 これは3月13日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2015年11月に刊行されました。副題にあるように、本書は戦国大名の特徴というか、戦国大名を形成・存立させる要素として家中粛清を重視しています。本書は戦国大名権力を、主従制的な支配と一揆的な原理により縦横に結ばれた、全体として統合された家中である、と…
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本多博之『天下統一とシルバーラッシュ 銀と戦国の流通革命』

 これは3月101日分の記事として掲載しておきます。歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2015年7月に刊行されました。本書は銀の動向を軸に、戦国時代から豊臣・徳川統一政権までの政治・経済構造の変容を検証しています。表題から容易に推測できる人も多いでしょうが、本書は日本列島に限定せず、広く東アジアや東南アジア、さらにはそれら…
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久保健一郎『戦国大名の兵粮事情』

 歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2015年12月に刊行されました。本書は兵粮事情から戦国時代の経済・社会状況を検証しています。本書は兵粮をモノとカネの二つの側面で把握しています。もちろん、兵粮は食として消費されるわけですが、それだけではなく、カネのように運用されることもあるわけです。兵粮とはコメを指すことが多いようです…
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村井良介『戦国大名論 暴力と法と権力』

 これは2月24日分の記事として掲載しておきます。講談社選書メチエの一冊として、講談社より2015年9月に刊行されました。本書の特徴の一つは、一般向け書籍としては珍しいくらい、研究史への直接的言及が多いことです。研究史の整理を直接読者に提示することにより、問題の所在を浮き彫りにする、という狙いがあるようです。また、フーコー(Michel…
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黒嶋敏 『天下統一 秀吉から家康へ』

 講談社現代新書の一冊として、講談社より2015年11月に刊行されました。本書は、武威という視点からおもに「対外」関係を対象として豊臣秀吉と徳川家康の「天下統一」を検証しており、なかなか興味深く読み進められました。「対外」関係の点でも豊臣政権と徳川政権には連続性が認められ、それは武家政権たる両者が武威に基づき支配体制を構築してきたからだ…
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神田裕理編『ここまでわかった 戦国時代の天皇と公家衆たち 天皇制度は存亡の危機だったのか』

 これは12月25日分の記事として掲載しておきます。日本史史料研究会監修で、 歴史新書の一冊として洋泉社より2015年12月に刊行されました。本書は4部構成で、各部は複数の論考から構成されています。本書で提示された見解のなかには、すでに他の一般向け書籍で知ったものもありましたが、戦国時代の朝廷については知識が乏しかったので、得るところが…
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丸島和洋『真田四代と信繁』

 これは12月18日分の記事として掲載しておきます。平凡社新書の一冊として平凡社より2015年11月に刊行されました。著者は来年(2016年)の大河ドラマ『真田丸』の時代考証担当者の一人です。真田四代とは、幸綱・信綱・昌幸・信之(信幸)という戦国時代~江戸時代初期にかけての真田家の当主のことです。この四人と昌幸の次男である信繁とに1章ず…
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渡邊大門編『家康伝説の嘘』

 これは11月28日分の記事として掲載しておきます。柏書房より2015年11月に刊行されました。さすがに徳川家康のことともなると、大まかな事績を知っているのですが、この十数年間、戦国時代~江戸時代初期についての勉強が停滞しており知識が古くなっていそうなので、近年の研究成果を大まかにまとめて把握できるのではないかと思い、読んでみました。本…
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平山優『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』

 これは11月25日分の記事として掲載しておきます。角川選書の一冊として、角川学芸出版より2015年10月に刊行されました。著者は来年(2016年)の大河ドラマ『真田丸』の時代考証担当者の一人です。真田信繁については基本的な知識もあやふやなので、来年の大河ドラマの予習の意味にもなると思い、読んでみました。本書は、史料的制約のあるなか、信…
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