テーマ:日本史原始~古代

鹿児島県内出土縄文人骨のミトコンドリアDNA分析

 本論文(篠田他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。出水貝塚は鹿児島県出水市にある縄文時代後期の遺跡です。1919年には貝塚と確認され、1954年には本格的に発掘調査され、4体の人骨が出土しました。…
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堺市野々井二本木山古墳出土人骨のミトコンドリアDNA分析

 本論文(篠田他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。大阪府堺市の野々井二本木山古墳では、松林を開墾中に和泉砂岩製の刳抜式石棺が見つかり、2体の人骨が頭位を同じ方向に向けて葬られていました。棺蓋と棺身…
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愛知県清須市朝日遺跡の弥生時代人骨のmtDNA分析

 本論文(篠田他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。朝日遺跡は東海地方西部を代表する弥生時代の遺跡で、長期にわたる発掘調査により、多数の遺物とともに人骨が出土しています。1970年代の発掘では、弥生…
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福岡県那珂川市安徳台遺跡出土弥生中期人骨のDNA分析

 本論文(篠田他.,2020)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2018年度】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。福岡県那珂川市の安徳台遺跡は弥生時代中期の大規模な集落で、1997年~2003年までの7年間の発掘により、集落跡からは多くの住居跡や豊富な副葬品のある首…
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高松市茶臼山古墳の古墳時代前期人骨の核DNA分析

 本論文(神澤他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。香川県高松市の高松茶臼山古墳は、古墳時代前期の讃岐における最大規模の前方後円墳です。1967年に発掘調査が行なわれ、第Ⅰ主体部から第Ⅷ主体部までの…
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出雲市猪目洞窟遺跡の古代人骨の核DNA分析

 本論文(神澤他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。日本人の成立に関して形態学的研究では、弥生時代にアジア東部大陸部から朝鮮半島経由で九州北部に到来した多数の「渡来人」が在地の「縄文系」と集団と混合…
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鳥取市青谷上寺遺跡の弥生時代人骨の核DNA分析

 本論文(神澤他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。鳥取県鳥取市(旧気高郡)青谷町の青谷上寺遺跡は、弥生時代前期末から古墳時代初期の遺跡です。1998年度から2000年度の発掘調査で、2区から単独の…
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佐賀県唐津市大友遺跡の弥生時代早期人骨の核DNA分析

 本論文(神澤他.,2021)は、「新学術領域研究(研究領域提案型)計画研究B01【調査研究活動報告2019年度(1)】考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明」の研究成果の一環となります。同じ著者たちによる長崎県佐世保市下本山岩陰遺跡の弥生時代の人類遺骸のDNA解析結果を報告した研究を当ブログで取り上げたさい(関連記事)、コメントで…
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西北九州弥生人の遺伝的な特徴

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、西北九州「弥生人(弥生文化関連個体)」の遺伝的な特徴に関する研究(篠田他., 2019)が報道されました。最近、「弥生人」の遺伝的構成に関するやり取りを見かけたこともあり、「弥生人」の遺伝学的側面の基本文献となる本論文を取り上げるとともに、本論文刊行後の研究にも言及します。  弥生時代…
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繁田信一『平安朝の事件簿 王朝びとの殺人・強盗・汚職』

 文春新書の一冊として、文藝春秋社より2020年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は藤原公任が『北山抄』を著したことで残った「三条家本北山抄裏文書」に基づき、平安時代中期の地方における武士の在り様を検証しています。平安時代の一般的な?印象とは異なり、とくに地方は、ひじょうに粗暴で危険な社会であり、そうした殺伐さの大きな要因…
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港川人のミトコンドリアDNA解析

 港川人のミトコンドリアDNA(mtDNA)解析結果を報告した研究(Mizuno et al., 2021)が報道されました。ユーラシア大陸と北アメリカ大陸と太平洋とフィリピン海プレートの境界に位置する日本列島は、1500万年前頃までにアジア大陸から分離して形成されました。考古学的証拠からは、4万~3万年前頃に日本列島に最初の人々が出現…
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義江明子『女帝の古代王権史』

 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2021年3月に刊行されました。電子書籍での購入です。6世紀末~8世紀後半の日本においては女性君主(大王、天皇)が普遍的で、その背景には双系的親族結合と長老原理があった、と本書は指摘します。それが、律令など「中国」の漢字文化を導入して国家形成を進めていく過程で、父系原理・男系継承「中国」社会で長年か…
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国武貞克「中央アジア西部における初期後期旧石器時代(IUP期)石器群の追求と日本列島到来の可能性」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究A01「アジアにおけるホモ・サピエンス定着プロセスの地理的編年的枠組みの構築」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDFフ…
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九州の縄文時代早期人類のDNA解析

 九州の縄文時代早期人類のDNA解析結果を報告した研究(Adachi et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。日本列島の現代の人口集団の遺伝的構造は、移住のいくつかの層とその後の混合の結果です(関連記事)。縄文時代は16000~2800年前頃まで続き(開始の指標を土器だけで定義できるのか…
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倉本一宏『皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史』

 角川選書の一冊として、角川学芸出版より2020年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書は、天皇(大王)に即位できた皇子(王子)とできなかった皇子とを比較し、その理由を検証することで、古代日本、さらには日本の王権の特質を解明していきます。対象となるのは、伝承的性格の強い日本武尊の頃から院政期までです。日本武尊は、倭王武の上表文…
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関根淳『六国史以前 日本書紀への道のり』

 歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2020年6月に刊行されました。本書はまず、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも少なからぬ史書があるのに、膨大な研究蓄積のある『日本書紀』と『古事記』の影響が現代ではあまりにも大きくなっているので相対化する必要がある、と指摘します。『日本書紀』は古代から、『古事記』は江戸時代以来の膨…
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日本列島「本土」集団の「内部二重構造」モデル

 日本列島「本土」集団(ヤマト人)の「内部二重構造」モデルに関する研究(Jinam et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。日本列島は南北2000km以上に及びます。日本列島は、1960年代初頭に作家の島尾敏雄により「ヤポネシア(Yaponesia)」と呼ばれました。「Yapo」はラテン…
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琉球諸島への人類最初の航海

 琉球諸島への人類最初の航海に関する研究(Kaifu et al., 2020)が公表されました。人類史において渡海は100万年以上前から行なわれていましたが、明らかな航海が確認されているのは、現時点では現生人類(Homo sapiens)だけです(関連記事)。現生人類の航海の最古の証拠となりそうなのは、海洋酸素同位体ステージ(MIS)…
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韓国釜山市の6000年前頃の人類のDNA解析

 最近ネットで、朝鮮半島には「縄文人」がいた、というような主張を見かけます。確かに、縄文時代の九州と同時代の朝鮮半島との交流が考古学で明らかになっているので(関連記事)、「縄文人」が朝鮮半島に渡ったとしても不思議ではありません。こうした主張那主要な元ネタの一つとして、韓国釜山市の加徳島で発見された6000年前頃の人類のDNA研究があるよ…
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斎藤成也編著『最新DNA研究が解き明かす。 日本人の誕生』

 秀和システムより2020年8月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はDNA研究による日本人起源論を扱っています。表題には「最新」とありますが、進展の速い分野なので、脱稿後にも関連研究が次々と公表されていくわけで、その意味では、「最新」と謳っているのにあの研究が取り上げられていない、といった否定的感想もありそうです。しかし、この…
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九州の縄文時代後期の土器のコクゾウムシ圧痕

 九州の縄文時代後期の土器のコクゾウムシ圧痕に関する研究(Obata et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。圧痕とは、土器の表面や断面についたタネやムシの痕跡のことで、これを探る土器圧痕法という手法が2003年頃から取り入れられています。圧痕の中でも特に、目視で確認できない圧痕を可視化する方法がX線CT…
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横浜市の称名寺貝塚遺跡の人類遺骸のmtDNA解析

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、横浜市の称名寺貝塚遺跡の人類遺骸のmtDNA解析に関する研究(Takahashi et al., 2020)が公表されました。称名寺貝塚遺跡は、縄文時代後期初頭の考古学的指標とされる称名寺式土器で有名です。2017年の発掘では、人類遺骸を伴う25の土坑墓が発見されました。これらの人類遺骸には…
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日本語とオーストロネシア語族との関係

 日本語とオーストロネシア語族との関係を指摘した研究(崎山., 2001)を読みました。もう20年近く前(2001年)の論文となるので、あるいは近年の言語学の知見を踏まえてかなりの修正が必要になるかもしれませんが、近年大きく発展した古代DNA研究、とくに、今年(2020年)になって飛躍的に進展したアジア東部の古代DNA研究(関連記事)の…
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『アナザーストーリーズ』「偽りの“神の手” 旧石器発掘ねつ造事件」

 BSプレミアムで放送されたので視聴しました。そろそろ旧石器捏造事件の発覚(2000年11月5日)から20年が経過します。もう旧石器捏造事件が一般向けメディアで取り上げられることもひじょうに少なくなったように思いますが、発覚から20年ということで、これから11月にかけて旧石器捏造事件を取り上げる雑誌や新聞もあるのでしょうか。内容に関して…
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日本人のゲノムにおけるヒトヘルペスウイルス6由来の領域

 現代日本人のゲノムにおけるヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)に関する研究(Liu et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。ヒトゲノムの約8%は「内在性ウイルス配列」と呼ばれる古代のウイルス由来の配列で占められており、その多くは数百万年前にヒトの祖先のゲノムに入り込んだ、と考えられています。当初、ゲノム…
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愛知県の縄文時代の人骨のゲノム解析

 愛知県田原市の伊川津貝塚遺跡の人骨(IK002)のゲノム解析に関する研究(Gakuhari et al., 2020)が公表されました。日本語の解説記事もあります。本論文は、すでに昨年(2019年)、査読前に公開されていました(関連記事)。その時と内容は基本的に変わっていないようなので、今回は昨年の記事で言及していなかったことや、査読…
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大津透『律令国家と隋唐文明』第2刷

 岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2020年4月に刊行されました。第1刷の刊行は2020年2月です。本書は、律令の導入を中心に、古代日本が隋と唐から文化・制度をどのように受容していったのか、概説します。碩学の著者らしく、その射程は律令に留まらず仏教や儒教にも及んで、広くまた深く掘り下げられており、新書とはいえ、たいへん密度が高…
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虎ノ門ニュースでの有本香氏と小野寺まさる氏のアイヌに関するやり取り

 Twitterで検索していたら、以下のような発言を見つけました。 有本香「先住民である縄文系の日本人を北方から来た人達が侵略し、男達を中心に殺戮し女を残して混血していったのであれば、当然アイヌの人達には縄文のDNAが多く残っている」 小野寺まさる「この(縄文の)DNAは後天的に獲得したDNAであるのは間違いないと道庁も答えてい…
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古代ゲノムデータに基づくアジア東部における現生人類集団の形成史(追記有)

 古代ゲノムデータに基づくアジア東部における現生人類(Homo sapiens)集団の形成史に関する研究(Wang et al., 2020)が公表されました。本論文は査読前なので、あるいは今後かなり修正されるかもしれませんが、ひじょうに興味深い内容なので取り上げます。世界でも農耕・牧畜が早期に始まった地域であるアジア東部には、現在世界…
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海部陽介「日本列島へたどり着いた三万年前の祖先たち」

 朝日選書の一冊として朝日新聞出版より2020年2月に刊行された西秋良宏『アフリカからアジアへ 現生人類はどう拡散したか』所収の論文です。本論文はまず、3万年前頃までには、現生人類(Homo sapiens)が極寒地域や標高4000m以上の高地から熱帯雨林までアジア全域の多様な環境に適応して拡散していた、と指摘します。しかし、いつ到来し…
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