テーマ:日本史近現代

岩井秀一郎『永田鉄山と昭和陸軍』

 祥伝社新書の一冊として、祥伝社より2019年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。最近5年くらい、以前よりも日本近現代史関連の本を多く読むようになりましたが、それらの本で永田鉄山に言及されることが多かったので、一度評伝的な本を読もう、と考えた次第です。本書で初めて知りましたが(以前他の本で読んで忘れてしまっただけかもしれませんが…
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一ノ瀬俊也『東條英機 「独裁者」を演じた男』

 文春新書の一冊として、文藝春秋社より2020年7月に刊行されました。電子書籍での購入です。東条英機については基本的な知識が欠けているので、首相就任前の軍人としての東条英機も詳しく取り上げている本書は、私にとって大いに有益な一冊となりました。東条英機が、その父である軍人の英教から強い反長州閥意識を受け継いだことは知っていましたが、英教の…
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小林道彦『近代日本と軍部 1968~1945』

 講談社現代新書の一冊として、講談社より2020年2月に刊行されました。本書は近代(1868~1945年)日本陸軍の通史です。陸軍に焦点を当てているとはいえ、日本近代の通史を一人で執筆することには多大な労力が必要だったでしょう。膨大な研究蓄積があるだけに、一人での通史執筆となると、本書の個々の見解への異論は少なくないかもしれませんが、日…
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保阪正康『幻の終戦 もしミッドウェー海戦で戦争をやめていたら』

 中公文庫の一冊として、中央公論新社から2001年7月に刊行されました。本書の親本は、同じ題名で柏書房から1997年6月に刊行されました。本書は、ミッドウェー海戦後に太平洋戦争が終結していた可能性を探る、思考実験的な歴史書と言えるでしょうが、小説的な性格も多分にあるように思います。本書はまず第一部にて、ミッドウェー海戦へと至る経緯を、軍…
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小山俊樹『五・一五事件 海軍青年将校たちの「昭和維新」 』

 中公新書の一冊として、中央公論新社より2020年4月に刊行されました。本書は五・一五事件の具体的な経過とともに、その背景について対象を広くとって考察しています。また、五・一五事件後の首謀者、とくに三上卓の動向が詳しく取り上げられているのも本書の特徴です。そもそも、五・一五事件の具体的な経過を詳しく読んだことがなかったので、本書の簡潔な…
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加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』第10刷

 朝日出版社より2009年11月に刊行されました。第1刷の刊行は2009年7月です。本書は中学生と高校生を対象とした著者の5日間の講義の書籍化です。対象となるのは日清戦争から太平洋戦争までですが、日清戦争の前史としての日清関係も詳しく取り上げられており、「戦争を選択した」という観点からの大日本帝国史とも言えそうです。本書の特色は、同時代…
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保阪正康『昭和の怪物 七つの謎』第3刷

 講談社現代新書の一冊として、講談社より2018年7月に刊行されました。第1刷の刊行は2018年7月です。本書は、昭和時代の「怪物」とそれにまつわる「謎」を取り上げています。具体的には、東條英機は何に脅えていたのか(第1章)、石原莞爾は東條暗殺計画を知っていたのか(第2章)、石原莞爾の「世界最終戦論」とは何だったのか(第3章)、犬養毅は…
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井上寿一『論点別昭和史 戦争への道』

 講談社現代新書の一冊として、講談社より2019年11月に刊行されました。本書は、10の視点での敗戦までの昭和史(1926~1945年)です。それぞれ、天皇(なぜ立憲君主が「聖断」を下したのか)、女性(戦争に反対したのか協力したのか)、メディア(新聞・ラジオに戦争責任はなかったのか)、経済(先進国か後進国か)、格差(誰が「贅沢は敵だ」を…
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村井良太『佐藤栄作 戦後日本の政治指導者』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2019年12月に刊行されました。本書は、日本の首相として連続在職日数の最長記録を有する佐藤栄作(2020年8月には佐藤栄作の姪孫である安倍晋三首相がこの記録を抜くかもしれませんが)の伝記で、誕生から政治家になる前までに1章、政治家になってから首相に就任する前までに2章、首相時代に3章、首相退任後…
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山内昌之、細谷雄一編『日本近現代史講義 成功と失敗の歴史に学ぶ』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2019年8月に刊行されました。以下、本書で提示された興味深い見解について備忘録的に述べていきます。 序章●山内昌之「令和から見た日本近現代史 ヘロドトスの「悪意」から劉知幾の「公平」へ」P3~29  近現代日本の起点として、徳川家康による江戸幕府開設が「日本1.0」として高く評価…
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筒井清忠編『昭和史講義 【戦前文化人篇】』

 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2019年7月に刊行されました。すべて筒井清忠氏編の、『昭和史講義─最新研究で見る戦争への道』(関連記事)、『昭和史講義2─最新研究で見る戦争への道』(関連記事)、『昭和史講義3─リーダーを通して見る戦争への道』(関連記事)、『昭和史講義 【軍人篇】』(関連記事)の続編となります。いずれも好評だった…
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松尾千歳『シリーズ・実像に迫る11 島津斉彬』

 戎光祥出版から2017年7月に刊行されました。本書は島津斉彬の生涯を、豊富な図版で分かりやすく解説しています。斉彬の背景として、島津がどのような家柄なのか、ということも鎌倉時代にまでさかのぼって簡略に説明されており、少ないページ数ながら、一般向け書籍としてなかなか配慮されていると思います。斉彬登場の背景として、琉球を服属させ、「中国」…
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伊藤之雄『大隈重信』上・下

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2019年7月に刊行されました。大隈重信は83歳まで生き、若き日より政治の場で活躍し、76歳で首相に就任し(第二次大隈内閣)、78歳まで務めただけに、取り上げるべき事柄は多く、新書で取り上げるとなると、過不足なく適切にその事績を叙述するのはなかなか難しいと思います。本書は新書としては大部の上下2巻…
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内藤一成『三条実美 維新政権の「有徳の為政者」』

 中公新書の一冊として、中央公論社より2019年2月に刊行されました。三条実美の一般的な評価は高くない、と言えるでしょう。歴史ドラマでも、おおむね優柔不断で優秀ではない人物として描かれてきたように思います。内閣制度導入の一因として、政治力に欠ける三条実美の更迭が必要だった、とも指摘されているくらいです(関連記事)。本書も、三条の政治的な…
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大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』田畑政治の人物造形

 大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』第二部の主人公である田畑政治の人物造形について、以下のような指摘があります。 とある年配の方と話をしていると、今の大河の阿部サダヲの演技がけたたましすぎて、全然重厚感がない、昔の人はあんなではなかったはずと仰るのだけど、実際に田畑政治を知る人の感想は「生き返ったようにそっくり」だそうで…
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今上陛下と先祖が同じ方は皆皇族です

 Twitterで、表題の発言への批判を見かけました。まず元の発言は 旧、元という表現に気を付けるべきだと思います。例えば「旧皇族」です。皇族は血統です。離れても、今上陛下と先祖が同じ方は皆皇族です。事実上、GHQの強制であったいわゆる「皇籍離脱」は書類上の話であり、血の繋がりに関係ありません。しかも占領後は無効にできます。だから…
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皇室の生存戦略

 今年(2019年)5月1日に天皇の代替わりがありました。それ以降、新天皇の徳仁氏とその妻である皇后の雅子氏を称賛する記事が増えてきたように思います。天皇夫妻を称賛するサイトの中には、秋篠宮家にたいする批判・中傷(というのは私の判断ですが)・嘲笑に熱心なところもあります。そのようなサイトは、雅子氏もしくは天皇夫妻のファンか、雅子氏ファン…
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近代日本において成果をあげた反進化論

 やや古く、地域的に偏りがありますが、2006年に公表された調査(Miller et al., 2006)では、現代日本社会において進化を肯定する割合は78%で、世界でもかなり肯定的な割合の高い国とされています。キリスト教の弱い日本社会では、当初より進化の概念に対する否定的な反応は少なく、順調に受け入れられていった、との認識は現代日本社…
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二・二六事件

 毎年、今日は**記念日などといって記事にするのは、さすがに芸がないと思い控えているのですが、Twitterのトレンドにも入っていたので、今日は当ブログでこれまで取り上げた二・二六事件関連の記事をまとめます。当ブログで取り上げた本では、やはり筒井清忠『敗者の日本史19 二・二六事件と青年将校』(関連記事)をまず紹介すべきでしょう。同書は…
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三谷博『維新史再考 公議・王政から集権・脱身分化へ』

 NHKBOOKSの一冊として、2017年12月にNHK出版から刊行されました。本書は西南内乱の頃までの維新史を概観しています。本書は近代化の進展する世界の中に日本を位置づけ、さらには日本も含めて近代世界の前提となる近世の世界も解説しており、単なる幕末史ではなく、近世史の復習にもなります。本書は、400ページ超という分量の多さもあります…
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筒井清忠編『昭和史講義 【軍人篇】』

 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2018年7月に刊行されました。筒井清忠編『昭和史講義─最新研究で見る戦争への道』(関連記事)と筒井清忠編『昭和史講義2─専門研究者が見る戦争への道』(関連記事 )と筒井清忠編『昭和史講義3─リーダーを通して見る戦争への道』(関連記事)の続編となります。いずれも好評だったのか、続編が刊行されたのは喜…
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筒井清忠『戦前日本のポピュリズム 日米戦争への道』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2018年1月に刊行されました。日本も含めて世界では近年話題のポピュリズムですが、本書は、第二次世界大戦終結前の日本においてもすでにポピュリズムが見られる、と指摘し、その内実・変遷を検証しています。本書が日本におけるポピュリズムの始まりとしているのが、1905年の日比谷焼き打ち事件です。それまでの…
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敗戦と司馬史観(追記有)

 何かの記念日に毎年同じ話題を書くのも芸がないと思い、これまで8月15日に戦争関連の話題に言及したのは、ブログを始めた2006年だけだったのですが(関連記事)、たまには戦争関連の記事を掲載してみます。私は中学生の頃から二十代前半の頃まで、具体的には1985~1994年頃まで、小説だけではなく随筆も含めて、司馬遼太郎作品の熱心な愛読者でし…
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筒井清忠編『明治史講義 【人物篇】』

 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2018年3月に刊行されました。本書は小林和幸編『明治史講義 【テーマ篇】』(関連記事)の続編というか、対となる1冊だと言えるでしょう。以下、本書で提示された興味深い見解について備忘録的に述べていきます。 第1講●落合弘樹「木戸孝允─「条理」を貫いた革命政治家」P15~30  孝明天皇は…
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忘れ去られた?藤波孝生氏

 『ネット右翼は自民党ではなく、結局「この組織」を支持していた』と題する記事が公開されました。論旨に大きく影響はしない、些細なことかもしれませんが、その記事には基礎的な事実に間違いがあり、微妙な印象を受けました。まず、「国会に於いては1970年代からの自民・社会党の議席の伯仲」との記述ですが、社会党は1960年代と比較して1970年代に…
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小林和幸編『明治史講義 【テーマ篇】』

 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2018年3月に刊行されました。以下、本書で提示された興味深い見解について備忘録的に述べていきます。 第1講●久住真也「開国と尊王攘夷─国是の模索」P11~28  日米和親条約は天保の薪水給与令の拡張的な性格も有しており、これにより「鎖国」が放棄されたわけではない、との解釈も可能だと指摘…
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木村光彦『日本統治下の朝鮮 統計と実証研究は何を語るか』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2018年4月に刊行されました。本書は経済問題に限定して、日本の朝鮮半島支配を実証的に検証しようとしています。著者はかつて、韓国の高校生向け教育番組において、朝鮮における日本の支配は世界の植民地支配のなかで最悪だった、との見解が受け入れられている様子であることに疑問を抱き、それが本書の執筆動機にな…
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家近良樹『西郷隆盛 維新150年目の真実』

 これは12月17日分の記事として掲載しておきます。NHK出版新書の一冊として、NHK出版から2017年11月に刊行されました。来年(2018年)の大河ドラマ『西郷どん』の主役である西郷隆盛について予習しておこうと思い、読んでみました。著者は、ミネルヴァ日本評伝選で本格的な西郷隆盛の伝記を著しており、そちらを読むべきなのでしょうが、今は…
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筒井清忠編『昭和史講義3─リーダーを通して見る戦争への道』

 これは7月30日分の記事として掲載しておきます。ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2017年7月に刊行されました。筒井清忠編『昭和史講義─最新研究で見る戦争への道』(関連記事)と筒井清忠編『昭和史講義2─専門研究者が見る戦争への道』(関連記事)の続編となります。両書ともに好評だったのか、続編が刊行されたのは喜ばしいことです。編者によ…
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三谷太一郎『日本の近代とは何であったか 問題史的考察』

 これは7月23日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2017年3月に刊行されました。本書はおもに政治・経済的観点からの日本近代史総論となっています。具体的には、政党政治の成立・資本主義の形成・植民地帝国の形成・天皇制の確立という観点から日本近代史が考察されています。あるいは、個々の具体的な解説に関…
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