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最初期の人類とされるオロリン=トゥゲネンシスの大腿骨(ケニアで発見され、年代は600〜570万年前頃)は類人猿やホモ属とは異なっていて、アウストラロピテクス属やパロントロプス属と似ている、との研究(Richmond et al.,2008)が報道されました。まだ要約しか読んでいませんが、国会図書館だと全文の閲覧・プリントアウトが可能なので、国会図書館に行ったときに、他の論文とあわせてプリントアウトしようと考えています。 この研究では、オロリン=トゥゲネンシスの大腿骨が、130人の現代人・現生類人猿・初期人類の化石と比較されました。その結果、オロリン=トゥゲネンシスの大腿骨は現生類人猿や現代人や200万年前頃の初期ホモ属よりも、アウストラロピテクス=アファレンシスといった、オロリン=トゥゲネンシスの300〜400万年後の人類のほうにずっとよく似ていることが判明し、アウストラロピテクス属と同様に二足歩行をしていたことが改めて確認されました。ただ、オロリン=トゥゲネンシスの上肢は現在のチンパンジーにたいへんよく似ており、樹上生活も営んでいたのではないか、とされます。 オロリン=トゥゲネンシスの発見者たちは、オロリン=トゥゲネンシスはホモ属の直接の祖先と考え、オロリン属とホモ属との間にプラエアントロプスという属を設定し、アウストラロピテクス属の大半は現代に子孫を残すことなく絶滅した、との見解を提示しました。しかし、この論文の著者の一人であるブライアン=リッチモンド博士は、オロリン=トゥゲネンシスの大腿骨が、200万年前頃の初期ホモ属よりもアウストラロピテクス属のほうにずっと似ていることを指摘し、オロリン=トゥゲネンシスの発見者たちの見解を否定しました。 現在のところ、700〜500万年前頃の最初期の人類としては、このオロリン=トゥゲネンシスのほかに、サヘラントロプス=チャデンシスとアルディピテクス=カダバが知られています。それぞれの化石の発見者たちにより、これら最初期の人類(候補の)化石はそれぞれ異なる属に設定されています。しかし、アルディピテクス属はアウストラロピテクス属へとつながる可能性が高く、オロリン=トゥゲネンシスの大腿骨はアウストラロピテクス属と似ているとなると、アルディピテクス属とオロリン属との違いも決定的なものではないかもしれず、今後の分析の進展と新たな化石の発見により、最初期の人類は同じ属にまとめられるようになるかもしれません。 参考文献: Richmond BG, and Jungers WL.(2008): Orrorin tugenensis Femoral Morphology and the Evolution of Hominin Bipedalism. Science, 319, 5870, 1662-1665. http://dx.doi.org/10.1126/science.1154197 |
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