雑記帳

アクセスカウンタ

zoom RSS 脊椎動物の起源

<<   作成日時 : 2010/01/08 00:00   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

 脊椎動物の起源についての研究(Niedźwiedzki et al., 2010)が報道されました。この研究では、ポーランドの採石場で発見された陸生脊椎動物(四肢動物)の足跡化石について報告されています。この中には、保存状態が極めて良好で足部の形態の詳細な検討が可能なものがあり、初期の原始的な四肢動物であるイクチオステガ(Ichthyostega)と類似していることが判明しました。この足跡化石が注目されるのは、3億9500万年前という年代です。これは、じゅうらい最古の四肢動物化石の年代とされてきた3億7700万年前より1800万年古く、ティクタアリク(Tiktaalik)やパンデリクティス(Panderichthys)などの最古のエルピストステゲ類と比較しても1000万年古くなります。これにより、エルピストステゲ類は魚類から陸上動物への移行型ではなく、むしろ遅い時期に生き残っていた中間型の名残と考えられ、現時点では、陸生脊椎動物の初期の歴史に関する知識の不足がはっきりした、と指摘されています。

 この足跡を残した生物は、海の浅瀬(潮間帯)に生息していたと考えられ、足跡のサイズや特徴は様々で、連続した足跡から、四本足で左右に体をくねらせてはうように歩いた、と考えられています。そうしたことから、潮間帯への進出が上陸につながったとの仮説も提示されています。国立科学博物館の真鍋真研究主幹は、「今回の発見でこの地層の時代に四足動物がすでに多様化していた可能性が高いと推測できる。ただ、四足動物の最初の上陸がこの発見場所で起こったとは言い切れない。さらに古い地層や、すでに見つかっている他の足跡化石を精査する必要がある」と指摘しています。水中から陸上への動物の進出については、依然として未解明のことが多いようで、今後の研究の進展が期待されます。


参考文献:
Niedźwiedzki G. et al.(2010): Tetrapod trackways from the early Middle Devonian period of Poland. Nature, 463, 43-48.
http://dx.doi.org/10.1038/nature08623

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
イクチオステガの移動様式
 イクチオステガの移動様式についての研究(Pierce et al., 2012)が公表されました。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用ですが、遊泳から歩行への移行は漸進的だった可能性が高そうとのことです。もっとも、移動様式の進化のより詳細な推定のためには、今後さらなる化石の発見が必要になるでしょう。なお、このブログでは以前、イクチオステガが幼体期には多くの時間を水中で過ごし、後年は陸上に移動する可能性を指摘した研究(関連記事)と、イクチオステガに類似した最初期の陸生脊椎動物(四肢... ...続きを見る
雑記帳
2012/07/01 00:00

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
脊椎動物の起源 雑記帳/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる