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zoom RSS Frans de Waal「助け合いのパワー」

<<   作成日時 : 2014/11/14 00:00   >>

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 『日経サイエンス』2014年12月号の特集「人類進化 今も続くドラマ」(関連記事)第2部「我々はどこが違うのか」に掲載された解説です。この解説は、人類の(大型動物としては個体数・生息範囲ともに異例の)繁栄の要因は協同性・協力性にある、としています。人類は個体としては弱い存在であり、単独で道具を持たない場合は大型肉食獣に勝つのがきわめて困難です。協同性・協力性がなければ、人類がここまで繁栄することはなかったでしょう。

 この解説では、人間の協同性の起源はひじょうに古く、他の生物にもあるものだが、高度に組織化されている点で、他の生物とは大きく異なる、と指摘されています。また、他者の評判を強く意識し、複雑な道徳体系を有している点も人間の特徴である、とされています。他の霊長類にも見られる人間のこうした協同性には、家族関係を必要とせず、互恵的で、共感によって動機づけられている、という特徴があります。この解説では、こうした霊長類の共感能力の起源は、母親の子育てにあるのではないか、と指摘されています。子供の発するさまざまな情報を読み取り、それに反応する認知メカニズムが、後により大きな社会での感情的な絆・共感・協力を強めるのに寄与したのではないか、というわけです。

 協同性・協力性に関して、人間と他の霊長類との違いとしてよく言われるのが、人間のみが局外者や見知らぬ個体と協力する、ということです。しかしこの解説は、そうした寛大さは内集団での協力の傾向が拡大した可能性が高いし、オマキザルやボノボにも、局外者と協力し合う場合がある、と反論しています。この解説は、人間の暴力性を否定しないものの、人間に繁栄をもたらした要因としては、協同性・協力性が決定的であった、と主張しています。


参考文献:
Waal F. (2014)、『日経サイエンス』編集部訳「助け合いのパワー」『日経サイエンス』2014年12月号P84-87

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