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zoom RSS 脊椎動物の頭部の進化

<<   作成日時 : 2015/02/28 00:00   >>

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 脊椎動物の頭部の進化に関する研究(Jandzik et al., 2015)が公表されました。独特の構造をしている脊椎動物の頭部に対応する構造が無脊椎動物には一切存在しないこともあり、脊椎動物の頭部がどのように進化してきたのか、長きにわたって議論されてきました。最初に出現した脊椎動物の頭部骨格は、神経堤に由来するコラーゲン性の細胞性軟骨でできていた、との見解が提示されていますが、無脊椎の脊索動物には神経堤が存在しないため、頭部軟骨の起源を解明することは困難でした。

 この研究は、薬理学的撹乱や組織学的手法および遺伝子発現を用い、無脊椎の脊索動物であるナメクジウオの変態中の幼生で一時的に形成される組織が、脊椎動物の細胞性軟骨とほとんど変わらないことを明らかにしました。これは、脊椎動物の頭部骨格の出現が、新しい骨格組織の進化によったのではなく、頭部全体への細胞性軟骨組織の拡張に依存したことを示唆しています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


進化学:脊椎動物に頭ができるまで

進化学:古い脊索動物骨格組織の転用による新たな脊椎動物頭部の進化

 脊椎動物の頭部の起源は、何世紀もの間科学者を悩ませてきた問題である。脊椎動物の頭部は独特の構造をしているが、これに明らかに対応する構造は無脊椎動物には一切存在しない。最初に出現した脊椎動物の頭部骨格は、神経堤に由来するコラーゲン性の細胞性軟骨でできていたと考えられている。神経堤は、中枢神経系の辺縁部から生じる移動性の細胞集団だが、無脊椎の脊索動物には神経堤が存在しないため、頭部軟骨の起源を解明することは困難だった。しかし今回、D Medeirosたちは、薬理学的撹乱や組織学的手法、遺伝子発現を用い、無脊椎の脊索動物であるナメクジウオの変態中の幼生で一時的に形成される組織が、脊椎動物の細胞性軟骨とほとんど変わらないことを明らかにした。このことは、脊椎動物の頭部骨格の出現が、一般に考えられているように新しい骨格組織の進化によったのではなく、頭部全体への細胞性軟骨組織の拡張に依存したことを示唆している。



参考文献:
Jandzik D. et al.(2015): Evolution of the new vertebrate head by co-option of an ancient chordate skeletal tissue. Nature, 518, 7540, 534–537.
http://dx.doi.org/10.1038/nature14000

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