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zoom RSS 初期人類による屠殺の証拠の見直し

<<   作成日時 : 2017/11/24 00:00   >>

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 これは11月24日分の記事として掲載しておきます。初期人類による屠殺の証拠を再検証した研究(Sahlea et al., 2017)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。初期人類がいつから動物を解体して肉や骨髄を食べるようになったのか、という問題は大きな関心を集めてきました。中には、ホモ属と人類の初期石器文化であるオルドワン(Oldowan)の出現以前の340万年前頃に、人類は石器を用いて動物を解体していた、との見解も提示されています(関連記事)。そこまで古くなくとも、200万年以上前から人類が動物を解体していた、との見解も提示されています(関連記事)。

 そうした見解の証拠とされているのは、動物の骨の表面に見られる線状の痕跡や窪みです。こうした解体痕(cut marks)や打撃痕(percussion marks)は、人類が石器を用いて動物を解体して食べた証拠とされています。しかし、この研究は、近年の実験考古学的手法も用いて、そうした200万年以上前の動物の骨の表面に見られる痕跡が、本当に人類が石器を用いた結果なのか、確定的ではない、と注意を喚起しています。

 この研究で重要になる概念が等結果性です。等結果性とは、異なる手法でも最終的に類似した結果が生じることを意味します。この研究で具体的に指摘されているのは、動物が踏んだり噛みついたりすることにより生じる動物の骨の表面の痕跡を、人類が石器により動物を解体した結果としての痕跡と区別するのは困難だ、ということです。この研究では、エチオピアの鮮新世〜更新世の化石を再検証し、とくにワニ(クロコダイル)の噛みついた痕跡が、人類の所産と誤認される可能性を重視しています。この研究は、動物の骨の表面に見られる痕跡が人類の所産なのか、ワニなど人類ではない動物の所産なのか、判断するには、もっと多くの野外調査と実験考古学的手法が必要になる、と指摘しています。


参考文献:
Sahlea Y, Zaatarib SE, and White TD.(2017): Hominid butchers and biting crocodiles in the African Plio–Pleistocene. PNAS, 114, 50, 13164–13169.
http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1716317114

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