鴨川達夫『武田信玄と勝頼-文書にみる戦国大名の実像』

 岩波新書の一冊として、岩波書店より2007年3月に刊行されました。信玄と勝頼の文書を分析し、信玄の人となりや信玄と勝頼の行動の意図が推測されていますが、古文書とはどのようなものなのか、いかに読み解くのかということに半分以上が割かれていて、古文書入門書的な性格も有していると思います。

 歴史の研究にあたって、古文書を読み解くことがいかに重要かということと、それが簡単にできるものではないことを改めて実感させられる一冊で、最近読んだ日本史関連の本の中では、もっとも面白い一冊でした。史料の読解を軽視している歴史愛好家・作家・評論家もどきの方にぜひ読んでもらいたいところですが、そういう人はこのような良書を読むことはほとんどないでしょうし、読んでも自省するところはほとんどないだろう、ということが残念です。

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この記事へのコメント

東田 万偶斎
2008年03月09日 22:40
まったく同じ感想を抱きつつこれを読みましたw

「××構想」「××戦略」という大上段からではなく、人間の自然な感情から戦国大名の行動を理解するというのも、共感するところでした。
2008年03月10日 00:08
東田さん、お読みいただきありがとうございます。

もし誤解されていた場合のことを考えて念のために申しあげておきますと、勝谷氏のことを念頭において「評論家もどきの方」と述べたわけではありません。

実は私も、この記事がきちんと掲載されているか確認したときに、勝谷氏のことを言っているのかな?と一瞬錯覚してしまったくらいなのですが、この記事を執筆したのは1年くらい前のことで、当時は勝谷氏の例の発言・メールについて知りませんでした。

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