倍数性によって加速する進化

 進化における倍数化(染色体の数が通常の染色体数または半数体数の2倍より多くなる現象)の役割についての研究(Selmecki et al., 2015)が公表されました。倍数化は多くの生物に共通して見られますが、それが進化に与える影響は不明でした。この研究は、酵母の無性生殖株の半数体・二倍体・四倍体を用いて実験し、炭素源の乏しい環境における増殖への適応は倍数性によって加速されることがあり、なかでも四倍体の適応が最も速いことを明らかにしています。このことから、倍数性は不安定な場合がある一方で、適応度の大幅な上昇につながる、と指摘されています。以下は『ネイチャー』の日本語サイトからの引用です。


実験進化学:倍数性は酵母の急激な適応の原動力になり得る

実験進化学:進化は倍数性によって加速する

 倍数化とは、染色体の数が通常の染色体数または半数体数の2倍より多くなる現象で、菌類、植物、動物に共通して見られるが、それが進化に与える影響は不明である。今回、酵母の無性生殖株の半数体、二倍体、四倍体を用いて進化の卓上実験が行われ、炭素源の乏しい環境での増殖への適応は倍数性によって加速されることがあり、中でも四倍体の適応が最も速いことが明らかになった。このような急速な進化は、有益な変異が次々に獲得されていくことによって駆動される。倍数性は不安定な場合があるものの、このような状況では、異数性、協調的染色体消失、点変異の全てが、適応度の大幅な上昇につながる。



参考文献:
Selmecki AM. et al.(2015): Polyploidy can drive rapid adaptation in yeast. Nature, 519, 7543, 349–352.
http://dx.doi.org/10.1038/nature14187

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