ファミリー劇場HDリマスター版『太陽にほえろ!』488話~491話

488話「過去」5
 主演はロッキーですが、すっかり影が薄くなった感があるということなのか、今回も妻の令子が登場します。ロッキー単独での主演作では視聴者を惹きつけることが難しい、との判断が制作側にあったのでしょうか。話は、出所してきた癌患者(というのは本人の思い込みだった、と最後に明かされるわけですが)の男性が、警官から拳銃を奪って無差別殺人を予告し、かつて同棲していた女性を警察に探させる、というものです。その女性は今では結婚して子供もおり、ささやかながら幸せな生活を送っていました。「癌患者」の犯人は、その女性を生放送のテレビ番組に出演させるよう要求しますが、現在のささやかな幸せを失いたくない女性は、ロッキーからの出演依頼を断ります。ロッキーは、警察に女性の幸せな生活を崩す権利はあるのか、と悩みます。

 結局、女性は離婚を覚悟してロッキーの説得に応じ、生放送のテレビ番組に観覧客として出演します。男はテレビ局から出てきたロッキーと女性を襲撃しますが、ロッキーと山さんに阻まれます。結局、女性は離婚せずにすみ、予定調和的に終わったところも含めて、盛り上がりに欠けた感は否めないかな、というのが率直な感想です。メインゲストは、かつて殿下の恋人を演じた有吉ひとみ氏で、後にボギーの姉も演じることになります。ゴリさんやドックの父親がそうだったように、『太陽にほえろ!』でかつてゲスト出演した俳優がセミレギュラーになることはありますが、セミレギュラーだった俳優が別人役でセミレギュラーとなったのは、有吉氏くらいかもしれません。


489話「帰って来たボス─クリスマスプレゼント─」10
 ついにボスが復帰します。ボスの出演は約7ヶ月振りとなり、欠場期間が長かったのだなあ、と改めて思います。長門裕之氏と宍戸錠氏がゲストとして出演しており、ボスの復帰作ということで、豪華な配役となっています。ボスが欠場中に退職したスニーカーも登場しますが、確かスニーカーの出演はこれが最後だと記憶しています。スニーカーは殉職したのではなく退職したのですから、その後何度か登場させてもよかったのではないか、と思うのですが。

 話は、現金目当ての爆破予告犯と一係との駆け引きに権威的・冷笑的で無責任な本庁の捜査官も加わり、緊張感のある展開になっています。捜査が行き詰まり、ラガー・ドック・ロッキーと本庁の捜査官の対立が激しくなるなか、ついにボスが復帰します。ここぞというところでのボスの復帰は、すでに展開を知っていても盛り上がります。ボスの復帰作ということで、それだけで評価が高くなってしまいますが、犯人と一係の駆け引きもなかなか面白かったので、久々に10点評価としました。


490話「われらがボス」7
 ロッキーの妻の令子が盗難車を見つけ、運転しようとした男は七曲署に連行されます。ところがその男は、七曲署内で自分を連行していた警官を襲撃し、一係に立てこもってボスを人質にとります。山さんを中心に一係は何とかボスを救出しようと作戦を立てますが、上手くいきません。なかなか緊張感のある展開でしたが、民間人がいるわけでもないのに、ボスがあっさりと人質にとられたことは説得力に欠けていたように思います。山さんにしては珍しく判断ミスが続いたのは、ボスの偉大さを印象づけるためなのでしょうか。犯人の意図がなかなか読みづらかった点は面白かったと思います。


491話「ドックのうわごと」9
 冒頭の事件はあっさりと解決しますが、それとゴリさんに恨みを抱く男が起こした事件とが上手く連関し、なかなか上手い構成になっていると思います。脚本を誉めるべきでしょう。ドックの刑事としての悩みと、ドックの医大時代の同級生の悩みとを結びつけているところも上手いと思います。ドックの同級生は警察病院の女性外科医で、ドックとのロマンスを予感させる話になっていたのですが、結局ドックは作中では結婚することはありませんでした。ドックは女性人気が高かったので、結婚させるわけにはいかなかった、との判断があったのでしょうか。ドック主演作らしい軽さがあまりなく、病気療養中のスコッチがわずかながら登場し、重要な手がかりをゴリさんに教えたことも、高評価の一因となります。

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この記事へのコメント

いち
2015年11月17日 07:24
おはようございます。489話「帰ってきたボス─クリスマスプレゼント─」ですが、節目作になることは明白で、絶対見放せないと思いながらも、リアルタイムでの視聴はかないませんでした。親とちょっともめたりするとTVを視せてくれなくなることが何度かあり、その内の一つがこの489話でした。視れない代わりに取った方法がテープレコーダーを借りてカセットに録音し、再生して楽しむことでした。作中のセリフやBGMを聞くと、カセットから刷り込まれた記憶とピッタリ。その頃の思い入れが甦ってきます。
2015年11月17日 22:04
489話は確かに節目となる回でしたね。再視聴でも感慨深いものがありました。
たけぽん
2015年11月24日 17:14
そして、遂に帰ってきたボス・・・

現行の石原プロを支える重鎮、渡 哲也さん、館 ひろしさん、神田 正輝さん。

みな、もうボス・石原 裕次郎さんの享年を越えた筈なのに、誰ひとりとして、裕次郎さんの風格・オーラに達してはいません。

本当に、昭和の大スターだったのだなぁと思います。

おっと、そんなことを言ってる間に、裕次郎さんの享年が、もう自分も射程圏内ですね・・・

私も生命のあるうちに録画した『太陽にほえろ!』を視なければ。
2015年11月24日 17:51
石原裕次郎氏は本当に大スターでしたね。戦後日本を象徴する人物の一人だと思います。

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