マラリアを媒介するハマダラカの遺伝的多様性

 ハマダラカの遺伝的多様性に関する研究が公表されました。アフリカのハマダラカ属(Anopheles)の蚊はマラリアを媒介することで知られていますが、近年ではハマダラカ属の蚊に殺虫剤耐性が生じ、脅威となっています。この研究は、蚊の個体群が進化を続ける仕組みをより深く理解するために、アフリカ全土に及ぶ15ヶ所で採取したハマダラカ属の「Anophles gambiae(ガンビエハマダラカ)」および「Anopheles coluzzii」の765試料のゲノムの塩基配列を解読しました。

 これらの解読データから、複雑な集団構造と遺伝子流動のパターンが、太古の個体数拡大・最近のボトルネック(瓶首効果)・有効個体群サイズの局所的な差異の証拠とともに明らかになりました。複数の殺虫剤耐性遺伝子に最近の選択の強力な証拠が観察され、地理的に大きく離れた範囲にわたり、また種をまたいで、複数の選択的一掃が見いだされました。遺伝子ドライブ系を用いた蚊駆除対策のための新しいツールの設計には、天然の蚊個体群の遺伝的多様性レベルの高さを考慮に入れる必要がある、とこの研究は指摘しています。


参考文献:
The Anopheles gambiae 1000 Genomes Consortium.(2017): Genetic diversity of the African malaria vector Anopheles gambiae. Nature, 552, 7683, 96–100.
http://dx.doi.org/10.1038/nature24995

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