大河ドラマ『麒麟がくる』第8回「同盟のゆくえ」

 帰蝶に依頼されて織田信長の様子を探りに尾張に潜入した明智光秀(十兵衛)は、漁から戻って来た信長が自ら魚をさばいて安く売り、庶民から慕われている様子を見て、奇妙な男だと感じます。信長が帰蝶の夫に相応しいのか、光秀は悩みますが、母には大事なのは美濃だと言われます。帰蝶は光秀に尾張へ行くべきと言わせ、信長に嫁ぐ決意を固めます。光秀が帰蝶を説得したと報告を受けた斎藤利政(道三)は光秀を褒めます。

 しかし、織田と結ぶことに反対の利政の息子の高政(義龍)は、同志と思っていた光秀が裏切ったと怒っていました。高政は光秀を土岐頼芸と引き合わせ、帰蝶を信長に嫁がせないよう、改めて伝えます。光秀は、海に面した尾張の豊かさを強調し、尾張と組むことにより美濃は戦わずして豊かになれる、と主張しますが、高政は旧来の秩序の維持を重視し、あくまでも織田と結ぶことに反対し、二人は決裂します。1549年(西暦は厳密な換算ではなく、1年単位での換算です)2月、帰蝶は信長へと嫁ぎます。織田と斎藤との提携を知った今川義元は、尾張への侵攻を決断します。

 今回は、帰蝶が光秀への想いを諦め、信長に嫁ぐ決意を固めるまでが描かれました。帰蝶も駒も互いに光秀への想いに気づいており、帰蝶が光秀への想いを断ち切るまでの描写はなかなかよかったと思います。これもすべて昨年(2019年)11月後半以降に撮り直したのかと思うと、つい見方が甘くなってしまいます。帰蝶の決意以上に今回注目されるのは、光秀と高政との決裂です。高政は光秀を学友として信頼し、将来自分が当主となった折には光秀を頼りにしようと考えていただけに、光秀が帰蝶に信長へ嫁ぐよう進言したことを裏切りと考えたのは仕方のないところでしょう。

 高政と父の利政との不仲というか、高政の父への不信感は初回から描かれていましたが、本作では、それが伝統秩序を重視する高政および美濃国人衆と、それを軽視して利害を重視する利政との対立という構造で描かれています。光秀は、学友として高政を支えたいという気持ちもありつつも、都と堺を見たうえで、尾張の繁栄も実見した経験から利政側に立つ、という流れになっています。実際にはそのように単純化できないのかもしれませんが、利政と高政の対立の結末を考えると、歴史ドラマとして面白い描写になっていると思います。これまでのところ、集権化も含めて強引な政策を進めようとした利政が国人衆に離反された、という流れで利政は敗死しそうで、利政の今後の心理描写も楽しみです。

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