テーマ:古人類学

アフリカ南部内陸部における中期石器時代の革新的行動

 アフリカ南部内陸部における中期石器時代の革新的行動に関する研究(Wilkins et al., 2021)が公表されました。アフリカ南部沿岸地域における考古学的発見は、現生人類(Homo sapiens)を特徴づける複雑な象徴的および技術的行動の出現に関する知識を変えました。特定の種類の象徴的物資の製作と使用は10万年前頃までさかのぼ…
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更新世における島嶼部の動物絶滅への人類の影響

 更新世における島嶼部の動物絶滅への人類の影響を検証した研究(Louys et al., 2021)が公表されました。現生人類(Homo sapiens)が最初にニュージーランドの島々に到達した時、モアの9種を含む多様で豊かな生態系が存在しました。現生人類の到達後200年以内に、それらは少なくとも25種の他の脊椎動物とともに全て絶滅しま…
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桜井芳生、赤川 学、尾上正人編『遺伝子社会学の試み 社会学的生物学嫌い(バイオフォビア)を超えて』

 日本評論社より2021年3月に刊行されました。人類進化に関してさまざまな知見が得られそうなので、読みました。社会学に関しては門外漢なので、日本の社会学における生物学嫌い(バイオフォビア)に関しては(日本に限らないかもしれませんが)、本書を読んで多少は把握できたように思いますが、深く理解できたわけではないので言及せず、本書の興味深い知見…
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仲田大人「人口モデルと日本旧石器考古学」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究A01「アジアにおけるホモ・サピエンス定着プロセスの地理的編年的枠組みの構築」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDFフ…
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オセアニアの人口史と環境適応およびデニソワ人との複数回の混合

 オセアニアの人口史に関する研究(Choin et al., 2021)が公表されました。考古学的データでは、ニューギニアとビスマルク諸島とソロモン諸島含むニアオセアニア(近オセアニア)には、45000年前頃に現生人類(Homo sapiens)が居住していました(関連記事)。リモートオセアニア(遠オセアニア)として知られており、ミクロ…
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森恒二『創世のタイガ』第8巻(講談社)

 本書は2020年8月に刊行されました。第8巻は、タイガたちのいる現生人類(Homo sapiens)の集落で、リクが集落の住人とともに鉄製武器の製作を試みている場面から始まります。すでに何度か失敗していたリクは、それも踏まえて今回ついに成功します。リクはタイガの要求に応じて鉄の剣を2本製作し、その他に槍と斧を1本ずつ製作します。剣2本…
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古人類学の記事のまとめ(43)2021年1月~2021年4月

 2021年1月~2021年4月のこのブログの古人類学関連の記事を以下に整理しておきます。なお、過去のまとめについては、2021年1月~2021年4月の古人類学関連の記事の後に一括して記載します。私以外の人には役立たないまとめでしょうが、当ブログは不特定多数の読者がいるという前提のもとに執筆しているとはいえ、基本的には備忘録的なものです…
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ヨーロッパ人侵出以前のアマゾン川流域における人口減少と森林再生

 ヨーロッパ人侵出以前のアマゾン川流域における人口減少と森林再生についての研究(Bush et al., 2021)が公表されました。日本語の解説記事もあります。ヨーロッパから南アメリカ大陸への人類の侵出が始まると、病気や戦争や奴隷制度や集団虐殺などが持ち込まれ、ついにはアメリカ大陸先住民の大量死として知られる悲惨な人命損失に至りました…
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新石器時代アナトリア半島における親族パターンの変化

 新石器時代アナトリア半島における親族パターンの変化に関する研究(Yaka et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。アジア南西部の新石器時代に出現した最初の完全に定住的な社会の社会組織は、おもに物質文化研究ではこの問題への洞察が限定されるため、よく分からないままです。しかし、新石器時代ア…
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グリーンランド現代人におけるヨーロッパ人からの遺伝子流動の時期

 グリーンランド現代人におけるヨーロッパ人からの遺伝子流動の時期に関する研究(Waples et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。グリーンランド人はおもに、12世紀頃に現在のカナダからグリーンランド北部に到来したチューレ(Thule)文化のイヌイットの子孫です。当時、ノルウェー人が98…
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放射性炭素年代と遺伝的データによるマンモスの絶滅過程

 放射性炭素年代と遺伝的データの組み合わせによりマンモスの絶滅過程を検証した研究(Dehasque et al., 2021)が公表されました。後期更新世は大型動物の急速かつ世界的な衰退により特徴づけられます。この絶滅事象の主因は依然として不明で、一般的に気候と人類の相対的な影響を中心に議論が展開されています。この絶滅事象に関して近年で…
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マウンテンゴリラの情報伝達

 マウンテンゴリラ(Gorilla beringei beringei)の情報伝達に関する研究(Wright et al., 2021)が報道されました。ゴリラ類が胸たたき(手で胸を素早くたたいて太鼓のような音を出す行動)をして情報を伝えていることはすでに提唱されていますが、伝えようとする情報の正確な内容は分かっていない。この研究は、ル…
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人間は減法的変化を体系的に見落とす

 人間は減法的変化を体系的に見落とすと報告した研究(Adams et al., 2021)が公表されました。技術開発や主張の強化、より具体的には、設計者が技術を向上させようとする、著述家が論拠を強化しようとする、あるいは管理者が望ましい行動を奨励しようとするなど、いずれの場合にしても、物体や考えや状況を改善するには、起こり得る変化を頭の…
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麻柄一志「侯家窰(許家窰)遺跡をめぐる諸問題-中国の中期旧石器文化はどこから来たか?」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究A01「アジアにおけるホモ・サピエンス定着プロセスの地理的編年的枠組みの構築」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDFフ…
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洞窟堆積物から得られたネアンデルタール人の核DNA

 洞窟堆積物からのネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)や種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)のDNA解析結果を報告した研究(Vernot et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。更新世人類の古代DNA分析は、ネアンデルタール人やデニソワ人の…
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初期ホモ属の祖先的な脳

 初期ホモ属の祖先的な脳に関する研究(Ponce de León et al., 2021)が公表されました。現代人の脳は最近縁の現生分類群である(非ヒト)大型類人猿(以下、大型類人猿はヒトを除いた分類群です)よりもかなり大きく、とくに、道具製作や言語能力などより高次の認知機能と関連する皮質連合野において、重要な構造的再構成の証拠も示し…
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ホモ・フロレシエンシスの摂食生体力学

 ホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)の摂食生体力学について、2021年度アメリカ自然人類学会総会(関連記事)で報告されました(Huerta-Sanchez et al., 2021)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P21)。ホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)はインドネシアの…
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加藤真二「華北におけるMIS3の大型石器インダストリー」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究A01「アジアにおけるホモ・サピエンス定着プロセスの地理的編年的枠組みの構築」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDFフ…
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国武貞克「中央アジア西部における初期後期旧石器時代(IUP期)石器群の追求と日本列島到来の可能性」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究A01「アジアにおけるホモ・サピエンス定着プロセスの地理的編年的枠組みの構築」2020年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 32)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDFフ…
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ネアンデルタール人由来の遺伝子に起因する新型コロナウイルス症への悪影響

 ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)に由来の遺伝子に起因する新型コロナウイルス症への悪影響に関する研究(Niknamian et al., 2021)が公表されました。昨年(2020年)から今年にかけての新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の世界的大流行は、かなりの感染率と死亡率をもたらし、現在も多く…
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九州の縄文時代早期人類のDNA解析

 九州の縄文時代早期人類のDNA解析結果を報告した研究(Adachi et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。日本列島の現代の人口集団の遺伝的構造は、移住のいくつかの層とその後の混合の結果です(関連記事)。縄文時代は16000~2800年前頃まで続き(開始の指標を土器だけで定義できるのか…
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ヨーロッパ最古級となるチェコの現生人類遺骸のゲノム解析

 ヨーロッパ最古級となるチェコで発見された現生人類(Homo sapiens)遺骸のゲノム解析結果を報告した研究(Nyakatura et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。以下、放射性炭素年代測定法の最新の較正曲線(IntCal20)に基づいている年代(関連記事)は、その後に(IntC…
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ヨーロッパ最古級となるバチョキロ洞窟の現生人類のゲノム解析

 ヨーロッパ最古級の現生人類(Homo sapiens)のゲノム解析結果を報告した研究(Hajdinjak et al., 2021)が公表されました。ヨーロッパにおける中部旧石器時代から上部旧石器時代への移行は47000年前頃に始まり(関連記事)、現生人類(Homo sapiens)の拡大、および4万年前頃のネアンデルタール人(Hom…
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新たな手法により推測される人類史における遺伝的混合

 新たな手法により人類史における遺伝的混合を推測した研究が、2021年度アメリカ自然人類学会総会(関連記事)で報告されました(Huerta-Sanchez et al., 2021)。この報告の要約はPDFファイルで読めます(P90)。Legofitは、人口集団で共有さそれる派生的アレル(対立遺伝子)で観察される頻度と、人口史の特定のモ…
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現代人の骨盤の性差の起源

 現代人の骨盤の性差の起源に関する研究(Fischer et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。平均して、現代人の骨では骨盤で最も性差が強くなります。骨盤は、男性よりも女性の方が平均的に大きい唯一の人骨です。男性と比較して女性では、出産に関連する骨盤管が大きく、恥骨下角と坐骨切痕が広くな…
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新疆ウイグル自治区の青銅器時代以降の住民のmtDNA解析

 現在の中華人民共和国新疆ウイグル自治区(以下、新疆と省略)の古代人のミトコンドリアDNA(mtDNA)解析結果を報告した研究(Wang et al., 2021)が公表されました。中華人民共和国北西部に位置する新疆は、何千年もの間、ユーラシア東西の移動の交差点として機能してきました。青銅器時代(BA)には早くも、新疆には古代ユーラシア…
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南アメリカ大陸先住民におけるオーストラレシア人との遺伝的類似性

 南アメリカ大陸先住民におけるオーストラレシア人との遺伝的類似性に関する研究(Castro e Silva et al., 2021)が公表されました。南アメリカ大陸の現代および古代の先住民と、アジア南部の現代の先住民・オーストラリア先住民・メラネシア人との間の遺伝的類似性が、以前に報告されました(関連記事1および関連記事2)。このオー…
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2021年度アメリカ自然人類学会総会(ユーラシア現代人におけるネアンデルタール人の遺伝的影響の地域差)

 来月(2021年4月)7日~4月288日にかけて、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス市で第90回アメリカ自然人類学会総会が開催される予定ですが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) により起きる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため、オンライン開催となるそうです。アメリカ自然人類学会総会では、最新の研究成果が…
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スキタイ人集団の遺伝的構造

 スキタイ人集団の遺伝的構造に関する研究(Gnecchi-Ruscone et al., 2021)が公表されました。鉄器時代への移行は、ユーラシア史において最重要事象の一つです。紀元前千年紀の変わり目に、考古学的記録の変化は、アルタイ山脈からポントス・カスピ海地域(ユーラシア中央部西北からヨーロッパ東部南方までの草原地帯)西端までの草…
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過去5万年のフィリピンへの複数回の現生人類の移住

 過去5万年のフィリピンへの複数回の現生人類(Homo sapiens)の移住に関する研究(Larena et al., 2021)が公表されました。フィリピンは、アジア太平洋地域の過去の人類の移住の交差点となるアジア南東部島嶼部(ISEA)に位置する、7641の島々から構成される群島です。最終氷期末(11700年前頃)までに、フィリピ…
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