テーマ:古人類学

山田仁史「宗教と神話の進化―集団間の動態におけるその役割」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究B01「人類集団の拡散と定着にともなう文化・行動変化の文化人類学的モデル構築」の2018年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 21)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDF…
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地球環境の変化を引き起こした42000年前頃の地磁気逆転

 地球環境の変化を引き起こした42000年前頃の地磁気逆転に関する研究(Cooper et al., 2021)が公表されました。日本語の解説記事もあります。地質記録には、地球の磁極反転の事例が多数残されています。現在こうした事象が起これば、現代的な電子技術や衛星技術に大混乱をきたすことはほぼ間違いないでしょう。しかし、こうした事象が環…
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ホモ・エレクトスと現生人類の頭蓋進化の比較

 ホモ・エレクトス(Homo erectus)と現生人類(Homo sapiens)の頭蓋進化を比較した研究(Baab., 2021)が公表されました。ホモ・エレクトス(Homo erectus)は人類進化史において中心的な位置を占めています。古代DNAからの種分岐の年代測定の進歩により、エレクトス(もしくはこの系統の一部)は、現生人類…
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ネアンデルタール人の南限範囲の拡大および現生人類と共通する石器技術

 ネアンデルタール人の南限範囲の拡大および現生人類と共通する石器技術を報告した研究(Blinkhorn et al., 2021)が公表されました。現生人類(Homo sapiens)集団とネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)集団との間の交雑の遺伝的証拠(関連記事)を考慮すると、両者がいつどこで相互に遭遇した…
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新型コロナウイルス症の重症化危険性を低下させるネアンデルタール人由来の遺伝子

 新型コロナウイルス症の重症化危険性を低下させるネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)由来の遺伝子に関する研究(Zeberg, and Pääbo., 2021)が公表されました。日本語の解説記事もあります。ネアンデルタール人は50万年前頃にユーラシア西部で進化し、その後はアフリカの現生人類(Homo sapi…
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海鳥グアノ肥料により1000年頃から発達したアタカマ砂漠の農業

 海鳥グアノ肥料によりチリのアタカマ砂漠で紀元後1000年頃から農業が発達したことを報告する研究(Santana-Sagredo et al., 2021)が公表されました。この研究は、アタカマ砂漠で得られた紀元前1000~紀元後1800年頃のトウモロコシ・チリペッパー・ウリ・豆類・キヌア・野生地場果実の完全な標本を分析しました。その結…
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中国南部における初期現生人類の年代の見直し

 中国南部における初期現生人類の年代を検証した研究(Sun et al., 2021)が公表されました。化石記録では、現生人類(Homo sapiens)は31500年前頃までにアフリカで進化し(関連記事)、アジア西部に177000年前頃以前に拡大しましたが(関連記事)、アジア西部では消滅し、75000~55000年前頃までにネアンデル…
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マダガスカル島現代人の起源

 マダガスカル島現代人の起源に関する研究(Heiske et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。何世紀にもわたって、マダガスカル島集団の起源は謎めいたままでした。この問題に関する歴史的文献は豊富で、少なくとも16世紀のポルトガル船員によるマダガスカル島への到来までさかのぼれます。マダガス…
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『地球ドラマチック』「ネアンデルタール人 真の姿に迫る!」

 NHK教育テレビで放送されたので、視聴しました。ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)の足跡(関連記事)や、ネアンデルタール人の食性の範囲が以前の想定よりも広かったこと(関連記事)や、ネアンデルタール人による投槍(関連記事)や、ネアンデルタール人の持続的な土地利用(関連記事)など、近年の研究が取り上げられてお…
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現生人類系統の起源に関する総説

 現生人類(Homo sapiens)系統の起源に関する総説(Bergström et al., 2021)が公表されました。本論文は、考古学にはほとんど言及していないものの、現生人類の起源やネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)および種区分未定のホモ属であるデニソワ人(Denisovan)との関係について、遺…
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イヌの家畜化のシベリア起源説

 イヌの家畜化の起源に関する研究(Perri et al., 2021)が公表されました。イヌは最初の家畜化された種で、更新世に人類と家畜関係に入ったことが知られている唯一の種でもあります。古代のイヌ遺骸と古代人の考古学および遺伝的記録に関する最近の遺伝的分析では、特定のイヌのミトコンドリア系統の時空間的パターンはしばしば、異なる年代と…
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氷河期の北極海が淡水化していた時期

 氷河期の北極海が淡水化していた時期に関する研究(Geibert et al., 2021)が公表されました。過去に北極に棚氷が存在した可能性に関する初期の仮説を受けて、現在の海水準の下1000 mの深さにある独特な侵食地形が観測されたため、北極海中央部のロモノソフ海嶺などに厚い氷の層が存在した、と裏づけられました。最近ではモデル研究に…
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ドイツの新石器時代集団の遺伝的構成

 ドイツの新石器時代集団の遺伝的構成に関する研究(Immel et al., 2021)が公表されました。過去数年にわたって、大規模な古代DNA研究により、ヨーロッパの古代人および現代人の複雑な遺伝的歴史が明らかにされてきました(関連記事)。最近の研究は、とくに新石器時代の人口動態に焦点を当てています。紀元前5450~紀元前4900年頃…
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ホンシュウオオカミのゲノム解析

 ホンシュウオオカミ(Canis lupus hodophilax)のゲノム解析結果を報告した研究(Niemann et al., 2021)が公表されました。現代のイヌとユーラシアオオカミの進化的起源および相互の関係は、長く議論されてきました。ゲノム規模のデータセットに基づく分析から、現代のイヌとオオカミが相互に単系統的な姉妹クレード…
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日本列島「本土」集団の「内部二重構造」モデル

 日本列島「本土」集団(ヤマト人)の「内部二重構造」モデルに関する研究(Jinam et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。日本列島は南北2000km以上に及びます。日本列島は、1960年代初頭に作家の島尾敏雄により「ヤポネシア(Yaponesia)」と呼ばれました。「Yapo」はラテン…
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男性に偏った移住を示す貴州省のフェイ人(回族)

 中国南西部の貴州省のフェイ人(Hui、回族)の起源に関する研究(Wang et al., 2021)が公表されました。フェイ人はアジア東部の民族・宗教的集団で、中国全土に分布しており、人口は約2000万人で、おもに中国語を話すイスラム教徒で構成されています。現在、フェイ人の大半は漢人の中国語を話しますが、その文化と食習慣は漢人とは明確…
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池谷和信「アジアの新人文化における狩猟活動について―アラビア半島の犬猟に注目して」

 本論文は、文部科学省科学研究費補助金(新学術領域研究)2016-2020年度「パレオアジア文化史学」(領域番号1802)計画研究A02「ホモ・サピエンスのアジア定着期における行動様式の解明」の2016年度研究報告書(PaleoAsia Project Series 4)に所収されています。公式サイトにて本論文をPDFファイルで読めます…
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ポーランド南東部の縄目文土器文化集団の遺伝的多様性

 取り上げるのがたいへん遅れてしまいましたが、ポーランド南東部の縄目文土器文化集団の遺伝的多様性に関する研究(Linderholm et al., 2020)が公表されました。ヨーロッパ大陸の新石器時代には重要な人口統計学的変化と人口事象があり、近年では多くの考古遺伝学的研究により示されてきました(関連記事)。人類集団間の遺伝的系統・類…
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古気候の証拠の解釈の見直し

 古気候の証拠の解釈の見直しに関する研究(Bova et al., 2021)が公表されました。海底堆積物コアから得られた代理指標の再構築結果は、最終間氷期と現在の間氷期の前半における気温の急激な上昇(完新世の10000~6000年前頃と最終間氷期の128000~123000年前頃の温暖化極大期)を示しており、これらは現代の暖かさをほぼ…
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更新世の氷期の海洋循環を再編成する南極氷山

 南極氷山による更新世の氷期の海洋循環の再編成に関する研究(Starr et al., 2021)が公表されました。現代の海洋における大規模な水塊の移動の支配的な特徴は、大西洋子午面循環(AMOC)です。この循環の形状と活動度は、さまざまな時間スケールで全球の気候に影響を及ぼします。過去150万年間、氷期のAMOCは現在のそれとは著しく…
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ヨーロッパ東部の石器時代から青銅器時代における人類集団の遺伝的変化

 ヨーロッパ東部の石器時代から青銅器時代における人類集団の遺伝的変化に関する研究(Saag et al., 2021)が公表されました。現在のロシア領の西部は、先史時代のいくつかの移動・変容過程の焦点でしたが、古代DNA研究ではかなり過小評価されたままです。上部旧石器時代のスンギール(Sunghir)遺跡(関連記事)やコステンキ14(K…
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北アメリカ大陸の絶滅したダイアウルフのイヌ科進化史における位置づけ

 北アメリカ大陸の絶滅したダイアウルフ(Canis dirus)のイヌ科進化史における位置づけについての研究(Perri et al., 2021)が報道されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。ダイアウルフは、巨大な(約68kg)オオカミのようなイヌ科で、アメリカ大陸の後期更新世大型動物相の最も一般的な絶滅した大型肉食…
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スラウェシ島の45000年以上前の洞窟壁画

 スラウェシ島の45000年以上前の洞窟壁画に関する研究(Brumm et al., 2021)が報道されました。スラウェシ島はワラセアで最大の島(174000㎢)で、アジア大陸とオーストラリア大陸との間に位置するオセアニアの生物地理的に異なる区域です。スラウェシ島には長い人類の居住史があります。スラウェシ島における人類最古の痕跡は、ス…
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アフリカ西部における11000年前頃までの中期石器時代の持続

 アフリカ西部における11000年前頃までの中期石器時代の持続に関する研究(Scerri et al., 2021)が報道されました。アフリカの中期石器時代(MSA)は、調整石核石器技術や着柄や長距離交換などに特徴づけられる文化的段階で、現生人類(Homo sapiens)の生物学的出現と同時に出現しました(と本論文は主張しますが、今後…
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後期新石器時代から鐘状ビーカー期のフランスの人類集団の遺伝的多様性

 後期新石器時代から鐘状ビーカー(Bell Beaker)文化期のフランスの人類集団の遺伝的多様性に関する研究(Seguin-Orlando et al., 2021)が公表されました。この研究はオンライン版での先行公開となります。後期新石器時代から青銅器時代にかけて、ヨーロッパ西部では重要な集団と社会の変化が起きました(関連記事)。こ…
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自閉症におけるde novo縦列反復配列変異のパターンとその役割

 自閉症におけるde novo縦列反復配列変異のパターンとその役割に関する研究(Mitra et al., 2021)が公表されました。自閉症スペクトラム障害(ASD)は早期発症型の発達障害で、コミュニケーションや社会的相互作用における障害と、限定的あるいは反復的な行動を特徴とします。家系研究から、ASDには遺伝的多様体とde novo…
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類似した文脈で世界共通に現れるヒトの16種類の顔表情

 類似した文脈で世界共通に現れるヒトの16種類の顔表情に関する研究(Cowen et al., 2021)が公表されました。複数の文化にわたり、ヒトの顔の表情が特定の社会的文脈でどの程度変わるのかを理解することは、感情が重要な課題や機会に対する適応反応を可能にしている、とする理論の中核です。しかし、社会的文脈と特定の顔表情とを結び付ける…
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アルコール摂取と疾患の遺伝的関連の分析に生じる偏り

 アルコール摂取と疾患の遺伝的関連の分析に生じる偏りに関する研究(Xue et al., 2021)が公表されました。アルコール摂取量の増加はさまざまな病気のリスクを高める、と長い間考えられてきました。しかし、最近の研究で、アルコール摂取の遺伝的基盤は特定の疾患と負の相関があると明らかになり、疾患に対するアルコールの防御作用の可能性が示…
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コーカサスの上部旧石器時代層堆積物のDNA解析

 コーカサスの上部旧石器時代層堆積物のDNA解析に関する研究(Gelabert et al., 2021)が公表されました。本論文は査読前なので、あるいは今後かなり修正されるかもしれませんが、ひじょうに興味深い内容なので取り上げます。この研究は、昨年(2020年)開催された人間進化研究ヨーロッパ協会第10回総会で報告されており(関連記事…
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イヌの家畜化の初期段階

 イヌの家畜化の初期段階に関する研究(Lahtinen et al., 2021)が公表されました。イヌ(Canis familiaris)はヒトにより家畜化された最初の動物で、遊動性の狩猟採集民により家畜化された唯一の動物です。イヌの家畜化への関心は高く、その起源地と年代と家畜化過程、さらには単一起源なのか複数起源なのかをめぐって、長…
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