テーマ:アフロユーラシア史近現代

玉木俊明『ヨーロッパ繁栄の19世紀史 消費社会・植民地・グローバリゼーション』

 ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2018年6月に刊行されました。本書はヨーロッパの「ベルエポック(良き時代)」がどのように成立したのか、さらにはその内実と影響を論じています。著者の他の著書としては、『ヨーロッパ覇権史』(関連記事)や『先生も知らない世界史』(関連記事)を当ブログで取り上げましたが、そのため、本書の見解で戸惑うことは…
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Richard Bessel『ナチスの戦争1918-1949 民族と人種の戦い』

 リチャード=ベッセル(Richard Bessel)著、大山晶訳で、中公新書の一冊として、中央公論新社から2015年7月に刊行されました。原書の刊行は2004年です。本書は対象とする時代を第二次世界大戦やナチス政権期に限定せず、第一次世界大戦におけるドイツの敗北から第二次世界大戦後の冷戦構造の確立の頃までを取り上げ、「ナチスの戦争」が…
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杉本淑彦『ナポレオン 最後の専制君主、最初の近代政治家』

 これは4月15日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店から2018年2月に刊行されました。最近、ナポレオンに関する本では『ナポレオン時代 英雄は何を遺したか』を読みましたが(関連記事)、同書がナポレオンの伝記というよりは、ナポレオン時代のパリの様相を中心に、フランス、さらにはヨーロッパにおけるナポレオン…
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楊海英『「中国」という神話 習近平「偉大なる中華民族」のウソ』

 これは4月8日分の記事として掲載しておきます。文春新書の一冊として、文藝春秋社から2018年1月に刊行されました。本書は内陸アジアの視点から「中国」を相対化し、中華人民共和国における体制教義とも言える「中華民族」なる概念(関連記事)に疑問を呈しています。本書が強調する中華人民共和国の民族差別について、誇張や認識の誤りを指摘する識者もい…
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人類の拡散などチベット関連記事のまとめ

 これは4月7日分の記事として掲載しておきます。チベット関連の記事をまとめてみます。チベット高原高地帯における人類の痕跡は15000年以上前までさかのぼるものの、人類が生活していたのか、それとも短期間の野営場として利用したのか、定かではありません(関連記事)。チベット高原高地帯における農耕は3600年前頃までさかのぼり、海抜3400mに…
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Alistair Horne『ナポレオン時代 英雄は何を遺したか』

 これは2月11日分の記事として掲載しておきます。アリステア=ホーン(Alistair Horne)著、大久保庸子訳で、中公新書の一冊として、中央公論新社から2017年12月に刊行されました。原書の刊行は2004年です。ナポレオンの伝記を読んだのは10代の頃で、それ以降はフランス史も含めて近代ヨーロッパ史の一般向け書籍くらいでしかナポレ…
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石野裕子『物語 フィンランドの歴史 北欧先進国「バルト海の乙女」の800年』

 これは2月4日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2017年10月に刊行されました。本書はフィンランドの通史で、基本的にはスウェーデンの支配下以降の時期が対象となっています。新石器時代や更新世についてもわずかに言及されており、フィンランド西部で4万年以上前のネアンデルタール人(Homo neander…
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長谷川貴彦『イギリス現代史』

 これは11月26日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店から2017年9月に刊行されました。本書は、第二次世界大戦から、昨年(2016年)の国民投票でのEU(ヨーロッパ連合)離脱の決定と、今年の総選挙までを取り上げています。まさに現代史といった感じで、手堅くまとめられており、私のような門外漢にとって手ご…
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渡辺克義『物語 ポーランドの歴史 東欧の「大国」の苦難と再生』

 これは10月22日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2017年7月に刊行されました。本書は10世紀後半~現代までのポーランド史を概観しています。ポーランド映画への言及は多めなのですが、政治史が主体で、文化史・経済史は少なく、社会構造への言及はきわめて少なくなっています。ポーランドの通史なのですから、…
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小野寺史郎『中国ナショナリズム 民族と愛国の近現代史』

 これは10月8日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2017年6月に刊行されました。本書は、19世紀末から現在までの中国におけるナショナリズムの変容を検証しています。近現代中国のナショナリズムは、伝統的世界観を前提に、西洋の衝撃への対応として形成されていったものなので(中国に限らず、非西洋地域の近代は…
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光田剛編『現代中国入門』

 これは9月24日分の記事として掲載しておきます。ちくま新書の一冊として、筑摩書房から2017年5月に刊行されました。本書は、歴史・現代文化・国際関係・軍事など、さまざまな観点から現代中国を論じています。歴史に関しては、やはり近現代史が中心となるのですが、現代中国の前提として、前近代史についても随所で言及されています。台湾・中華民国につ…
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澁谷由里『<軍>の中国史』

 これは9月3日分の記事として掲載しておきます。講談社現代新書の一冊として、講談社から2017年1月に刊行されました。本書は軍事的観点からの中国通史です。古代・中世(唐代まで)と近世(宋~18世紀末まで)にも1章ずつ、近代以降に3章割かれています。現代中国社会では、前近代と近代との境目としてアヘン戦争が特筆されているようですが、本書では…
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カナダにおける人口増加の要因

 カナダにおける人口増加の要因に関する研究(Pelletier et al., 2017)が公表されました。これまで、進化は時間のかかる過程だと考えられてきました。しかし最近では、進化には生物種の生態学的動態に測定可能な違いを生み出すだけの速さがあり、たとえば人口増加率を高めたり、地理的分布の拡大を加速したりする、という認識が浸透しつつ…
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今井宏平『トルコ現代史 オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで』

 これは2月19日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2017年1月に刊行されました。本書は、オスマン帝国の崩壊・トルコ共和国の成立から、昨年(2016年)までのトルコの動向を対象としています。本書は経済・社会構造・文芸なども取り上げていますが、ほぼ政治史になっており、政党政治の変遷や民族問題・外交が詳…
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アイリッシュ・トラヴェラー集団の起源

 アイルランドの移動型民族集団であるアイリッシュ・トラヴェラー集団の起源に関する研究(Gilbert et al., 2017)が公表されました。アイルランド国内のトラヴェラー集団の人口は29000~40000人と推定されており、アイルランドの総人口の約0.6%に相当します。アイリッシュ・トラヴェラー集団の起源に関しては、1845~18…
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池田嘉郎『ロシア革命 破局の8か月』

 これは2月12日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2017年1月に刊行されました。本書は2月革命の勃発から10月革命の勃発までの約8ヶ月のロシアの政治情勢を解説していますが、その前後の時代も多少取り上げられています。副題に「破局の8か月」とありますが、本書を読んで改めて、この時期のロシアが破局的…
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溪内謙『現代社会主義を考える―ロシア革命から21世紀へ―』第3刷

 これは12月27日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より1988年12月に刊行されました。第1刷の刊行は1988年1月です。本書は、社会主義革命の理想と現実の社会主義政治体制との乖離の理由を、冷戦末期(だということは冷戦後だからこそ分かるわけで、本書のはしがきが執筆された1987年12月9日時点では…
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松戸清裕『ソ連史』

 これは12月18日分の記事として掲載しておきます。ちくま新書の一冊として、筑摩書房より2011年12月に刊行されました。ソ連史の復習になると思い読みましたが、門外漢にとっては、分量・分かりやすさともに適切で、一般向けのソ連通史としてなかなか優れていると思います。ソ連というと、民意を無視した抑圧主義的な体制だった、との印象が一般には強い…
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檀上寛『天下と天朝の中国史』

 これは12月15日分の記事として掲載しておきます。岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2016年8月に刊行されました。天下と天朝という観点からの中国通史となっています。天下には中国王朝の実効的支配領域(中華)を指す狭義の天下と、「中華」と「夷狄」の両方を指す広義の天下がある、というのが本書の基本認識です。また、東アジア世界におい…
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岡本隆司『中国の論理 歴史から解き明かす』

 これは12月9日分の記事として掲載しておきます。中公新書の一冊として、中央公論新社から2016年8月に刊行されました。本書は、現代中国社会の論理がいかに形成されたのか、歴史的経緯から解説しています。前近代の論理の特徴・形成過程の解説に重点を置いているのが本書の特徴で、そうした前近代の知的状況を前提として、西洋の衝撃を受けた近代以降にど…
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石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』

 講談社現代新書の一冊として、講談社より2015年6月に刊行されました。本書は、第一次世界大戦後~第二次世界大戦での敗北までのドイツにおいて、ナチスがどのように台頭して政権を掌握し、ドイツ社会をナチス化していったのか、ということを解説しています。表題にあるように、本書はヒトラーの動向を中心にこの間のドイツ史を検証しているのですが、それは…
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結核菌の混合感染が一般的だった18世紀のヨーロッパ

 18世紀のヨーロッパにおける結核についての研究(Kay et al., 2015)が公表されました。この研究では、ハンガリーのヴァーチにあるドミニコ会教会の地下室に安置されていた、1745~1808年に亡くなった26人の遺体から採取した結核菌のDNAが解析されました。この26人中8人に由来する14点の結核菌ゲノムが再現されましたが、そ…
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岡本隆司『袁世凱─現代中国の出発』

 岩波新書(赤版)の一冊として、岩波書店より2015年2月に刊行されました。本書は、日本でも中国でも未だに評判の悪い袁世凱を取り上げています。本書によると、清末民初の時代背景はかなり詳細に解明されつつあり、袁世凱の再評価も進んでいるそうです。しかし、悪評に満ちたじゅうらいの袁世凱像に替わる的確な人物像が新たに提示されているのかというと、…
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板橋拓己『アデナウアー 現代ドイツを創った政治家』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2014年5月に刊行されました。本書はアデナウアーの伝記ですが、ドイツ第二帝政の成立した5年後に生まれ、1967年に死去した政治家アデナウアーの伝記となると、第二帝政→ヴァイマル体制→ナチス体制→西ドイツという、二度の世界大戦も含む激動のドイツ近現代史と大きく重なります。本書は、政治家アデナウアー…
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飯田洋介『ビスマルク ドイツ帝国を築いた政治外交術』

 中公新書の一冊として、中央公論新社から2015年1月に刊行されました。本書は、ドイツ建国の英雄と称賛されたことも、ヒトラーの先駆者と断罪されたこともあるビスマルクの伝記です。本書は、そうした賞賛と断罪から距離を置き、一人の人間・政治家としてビスマルクを把握する近年の研究動向を踏まえ、ビスマルクの二面性に着目して、その等身大の姿に迫ろう…
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ヨーロッパにおける絵画の技法の変遷

 ヨーロッパにおける絵画の技法の変遷についての研究(Kim et al., 2014)が公表されました。この研究では、11世紀~19世紀中期にかけての8798点(美術史では、中世・初期ルネサンス・北方ルネサンス・盛期ルネサンス・マニエリスム・バロック・ロココ・新古典主義・ロマン主義・写実主義の10区分となります)の西洋絵画における個々の…
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田嶋信雄「日本から見たドイツの戦争」

 2013年「回顧と展望」日本・近現代 http://sicambre.at.webry.info/201409/article_3.html で取り上げた論文です。初出は『平成21年度戦争史研究国際フォーラム報告書』です。 http://www.nids.go.jp/event/forum/pdf/2010/04.pdf …
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アシュケナージ系ユダヤ人の起源

 アシュケナージ系ユダヤ人の起源についての研究(Carmi et al., 2014)が公表されました。この研究によると、アシュケナージ系ユダヤ人集団は800~600年前頃にヨーロッパ系祖先集団と中東系祖先集団が融合して出現したそうです。そのさいの遺伝子プールに占める両祖先集団の割合はほぼ同程度だった、と推測されています。アシュケナージ…
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2013年「回顧と展望」ヨーロッパ・アメリカ

比佐篤「ヘレニズム世界の紛争と共和政期ローマの進出」『関学西洋史論集』36 足立広明「よみがえるヒュパティア」『奈良史学』30 本村凌二「エピクロス派とストア派の狭間で」『西洋古典学研究』61 有光秀行『中世ブリテン諸島史研究』(刀水書房) 飯田芳弘『想像のドイツ帝国』(東大出版会) 高神信一「アイルランド…
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2013年「回顧と展望」アジア・アフリカ

齋藤道子「古代中国社会における「姓」」『東海大学紀要』文学部98 菊地大樹「中国先秦時代馬の様相」『動物考古学』30 柴田昇「『史記』項羽本紀考」『愛知江南短期大学紀要』42 柴田昇「項羽政権の成立」『静岡大学人文社会科学部人文論集』63-2 柴田昇「劉邦集団の成長過程」『海南史学』51 原宗子「古代中国に…
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